シンガポールKコシンガポール1日目の夜のKコ。付き合ってます。
途中頑張って繋げて一応最後まで書けている、一応!
友情出演:灰原哀
◆◇◆
風呂上がりの冷えた炭酸水。今日は名探偵とのお泊まり♡Dayだからそれも特別。ホテルに売ってた少し高そうなペットボトルを買ってみた。
そのペットボトルのフタを開けた時、そこから漂う異臭に気づかないふりをした。そのことを心底後悔するのは、わずか数分後のことである。
コ「買ってきてもらってわりーな。何が入ってんの、コレ。」
K「分かんねー、でもご当地品?みたいだから買ってみた」
コ「外国のモンってのは何が入ってるか分かんねーんだぞ?もうちょっと危機感持てよ」
K「ま、大丈夫だろ、」
2人同時に一口飲んで、バッと顔を合わせた。
((アルコールが入ってる))
昔親父に少し分けてもらったあの味、苦みがあって鼻がスンとする。変に嚙み砕けない香りが口の中にジワっと広がった。
コ「ッ!?」
K「あちゃー、こりゃアルコール入ってんな……名探偵?」
心臓のあたりを手で押さえ、苦しそうにしている名探偵の姿がそこにはあった。こいつ、そんなに酒弱いのか?子供の体だからってこと?いや、今はそんなことどうでもいい。
K「苦しい…のか?大丈夫か?」
コ「フーッ、はぁッ、はぁ…」
次の瞬間、オレは自分の目を疑った。
名探偵の体がみるみる大きくなっていったのだ。後になって思ったが、マジで大人用のバスローブを着せておいてよかった。ほんとによかった。
新「はッ、はッ……あーーーーー……」
K「……?え?」
新「おいキッド、」
K「へ?」
新「どう責任取ってくれるんだよ…」
名探偵によると、アルコール(ぱいかる?とかいう酒の種類)には江戸川コナンから工藤新一へ体を戻す作用があるらいい。そうなら先に言ってくれ、と思ったが、前飲んだ時は体が戻らなかったから必ずしもそうとは限らないそう。厄介な体してんな、マジで。
新「ま、とりあえず。改めて、自己紹介から始めようか」
新「オレは高校生探偵、工藤新一。あんたのお名前は?」
K「…はい?」
新「フェアじゃねーじゃん。オレだけどっちの姿見られてるし、カラクリも知られてんのは。」
K「いやそれはさ?仕方なくね?」
新「仕方ない?バーロー、オメーの学生証盗み見んぞ」
K「待て待て、待て、待って、待って名探偵ひどい」
新「オレのこと拉致ったツケが回ってきただけだろ?いつかは知ることになるんだし、な♪」
「な♪」じゃねえ!
なんかあったらと思って、身分証やら快斗名義のレシート持ってきたオレの馬鹿!ヤバいヤバい、とか思いつつも、現実的に考えてこのタイミングで正体を知られてしまうのも一理あるんじゃないか?
これは言い訳じゃない。断じて。
名探偵とお付き合い♡してもう数か月経ったし、そろそろ次の段階に進むのも視野に入れてた。あくまでもこいつは現行犯逮捕を望んでるわけで、まあ大丈夫だろうって。
とか考えてる間に名探偵はオレのバッグに手を突っ込み、ぐちゃぐちゃかき混ぜ何かを探していた。
新「あった。手帳見ていい?」
K「いいって言うと思うか?」
新「あのなキッド、1回しか言わないからよく聞いてほしいんだが」
「別にオレはあんたの全てを理解しようとは思わない。犯罪者の全てを受け入れられるって、オレには自信が無いから。だけど、犯罪者じゃないあんたの一面はちゃんと愛したいと思ってるよ。何か理由があって怪盗…やってんだろ?別に聞き出すつもりなんて無いし、それはオレがちゃんと解き明かすから。でもオレは、あんたの人間性に惹かれた。ホントだよ、嘘じゃない。」
……。
何このゲキアツスピーチ…泣いちゃうよ、オレ。泣き落とし?ひどいよ?名探偵。
新「だからさ、おねがぁい♡ってか、見るね♡」
K「あばばばばばばばばば」
オレの個人情報を探し出す名探偵か、その名探偵から手帳を奪い取るのオレか、どっちが早いか。神はオレに味方してくれなかったらしい。
新「クロバ カイト ……へぇ」
快「っぱ早えなー…見つけ出すの。」
新「探偵を舐めてもらっちゃ困るから」
快「…んじゃ、オレからも自己紹介。オレの名前は黒羽快斗、名探偵と同い年。」
新「同い年…どこ高?」
快「どこ中みたいに言うなよ。江古田。」
新「んじゃ白馬と一緒かぁ!羨ましい」
シナリオ通りの種明かしじゃなくても、これでいい。この流れを作ってくれたあの酒らしきものには感謝しねぇとな。
◆◇◆
この後
⑴新一/快斗 呼びになります
⑵新一が快斗に誘導尋問します
⑶尋問に飽きた快斗「恋人らしいことシてみる?」
⑷キスだけで戸惑っちゃう新一に、やっぱり方向転換を考える快斗
ちょっと頑張って書いたので続き
◆◇◆
新「続き、しないのか?快斗ならするって言うと思った」
快「あまりにも新一がウブだし。このまま続けたら腰抜かしちゃうだろ?」
新「黙れ」
快「きゃ~♡新一くん怖~い♡」
それに続きをするのは、オレが犯罪者じゃなくなって。名探偵も今起きている事態に終止符を打った、その後がいい。
今この瞬間を記号で表すなら休符だ。また明日になったら、五線譜の音符の上を走り続けなければならない。
少しだけ。一瞬のお休みに、楽しみを全部使うのは何か、名残惜しい気もするんだ。
新「…快斗が考えてること、手に取るように分かるよ」
快「探偵さんだから?」
新「分かってて聞くなよ、オレも同じだから。それに、この体でどこまでやっていいのか、まだ未知数だし」
◆◇◆
この後
新一が哀に電話して「どうしたらいい!?」みたいな展開。哀「知らないわよ!?」的な。
その夜普通に寝たら、翌朝には体が元に戻ってます。アルコールが抜けたからとか何とか。
end.