#6 輪廻の続き 歌が聴こえる。
知らないけれど、懐かしい。自然と手足が動いて、踊りだしてしまうような……
「おーい!アンタ大丈夫!?しっかりして!」
馬鹿力で肩を揺さぶられ、僕は目を覚ました。
「……ンボェ!?いってぇ〜な〜!どんだけ揺らしたんだよ!」
「目が覚めた?アンタ気を失ってたのよ?」
ぼやける視界が定まってくると、僕を起こした馬鹿力の持ち主が鮮明に映る。白い帽子、茶色のオーバーオール。緑色のインク、目の周りの特徴的な隈取り……
「イカ……?ぼぼぼぼ僕を倒してもイカ陣営には何の旨味もないんですけど!?」
黒いアンダーツインゲソの少女は腰が抜けたまま両手両足とお尻、使える部位を全て使って後退りした。
「アンタはブキを持っていない。倒す理由なんて無いわ。タコのお嬢さん」
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