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    natsume_genko

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    natsume_genko

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    3話です あと1話! あと1話で終わりです!

    最終回前【3話 1日目】

    ■HO4の答えを聞く

     あなたは六曜に問われている。
     静かに、あるいは乞われるように。

     「ねえ、HO4。ぜんぶ噓だったら、きみはどうする?」
     
     「……もし、私が悪い人間だったら、きみは怒ってくれるかな?」


     >怒る
     「……そう。そうだよね。よかった。ちゃんと怒ってね。約束だからね」

     >怒らない
     「……そう。きみは優しいから、そう言うかもしれないと思っていたよ。残念だ」
     
     
     「ああ、もうこんな時間だ。仕事帰りに付き合わせてごめんね」
     
     「またね。きみと話せてよかったよ」
     
     六曜は席を立ち、あなたの前から去る。



    ---
    【KP情報】
    九曜は敵の雪星を殺害することを確定事項として決めている。
    だが雪星はHO4の関係者であるため、思うところがあった。
    ---





    ■病院からの呼び出し HO1限定イベント

     当直中のHO1が仮眠を取ろうとしたとき、あなたの携帯電話が着信を告げる。
     かかりつけ医である六曜からだ。前置きもなく彼は言う。
     
     『いますぐ病院に来い』
     
     
     >いったい何の用事ですか?
     『おまえに見てもらいたいものがある。……あと少し、話もある』
     
     >電話じゃダメなんですか?
     『電話でよかったらはじめからそうしている。……いや、もしかしておまえ、いつ、誰がどうやって聞いているかも分からない状況で個人情報を撒き散らされたいのか? 異常者だな……』
     
     >当直中なので外出はちょっと……
     『分かった。言い訳を用意してやる』
     と電話が切れたあと、あなたの無線に「近くの病院からあなたをご指名で通報が入りました。対応お願いします」と連絡が入る。そのすぐあとに、また六曜から着信が入る。
     『呼び出したぞ。いますぐ来い』
     
     >HO3も連れていっていいか?
     『……いまはやめろ。おまえにする話は、家族には聞かれたくない』
     
     >家族?
     『HO3は僕の 弟/妹 だ』
     
     
     六曜に呼び出され、あなたは深夜の病院へ向かうことになる。





    ■病院 HO1限定イベント

     道中やけに救急車を多く見かける気がしていたが、病院に着いたあなたは、その印象が間違いではなかったことを知る。
     午前二時を過ぎているにもかかわらず、病院内は実に騒々しかった。
     救急隊員や看護師が担架やキャリー付きベッドを振り回すように走り回っている。面倒をみられているのは総じて下は十代の少年少女、上は五十代前後ほどの男女だった。患者はいずれも目を閉じてぐったりと項垂れており、高熱にうなされているように見えた。
     患者はいまも次々に運ばれて来ており、増加の一途を辿っている。
     邪魔にならないよう隅っこに寄るぐらいしかできないあなたに、あなたを呼び出した張本人が声をかけてくる。
     
     「来たか。思っていたより早かったな」
     
     「見ての通りだ。おまえ、アイツらがどう見える?」
     
     六曜が指が伸びる。その先には看護師たちに運ばれていく患者たちがいた。
     あなたは戸惑うかもしれない。
     どうも何も、あなたには相変わらず、大多数の人間は怪物として認識されているからだ。
     あの患者たちも例外ではない。
     
     「……そうか。なら、まだ……」
     
     六曜は意味深に独り言ちたあと、「ついてこい」とあなたを引き連れて行く。



    ---
    【KP情報】
    六曜は患者がバオートの病に感染していることは分かっているが、それによって怪物に変貌しつつあるかまでは分からないため、HO1の目に判定してもらっている。結果として、HO1には患者たちが怪物に見えているため、人間のままだった。ひとをリトマス試験紙扱いすな。
    ---





    ■病院 六曜の研究室 HO1限定イベント

     あなたは六曜の研究室に連れて来られた。
     しかし研究室というより、私室といったほうがよさそうな様相だ。
     ソファーや机が設置されているが、書籍や書類があちこちで乱雑に積み重ねられており、綺麗に使っているとは言えそうもない。
     六曜はHO1にソファーに座るように促したあと、机の方に向かっていく。
     
     「コーヒーは飲めるか」
     
     
     >飲める
     「なら僕と一緒でいいな」と机の引き出しから取り出したブラックコーヒーの缶を投げ渡してくる。
     
     >飲めない
     「ならおまえはいらないな」と何もくれない。ひとりだけ缶コーヒーを飲み始める。
     
     
     六曜は缶コーヒー片手に、あなたの向かい側に腰を下ろした。
     
     「最近、仕事の成果が目覚ましいらしいな。おまえにはHO3が世話になっていると聞いている」
     
     「あの子は……いや、その話はしたいが、いまじゃないな」
     
     「おまえに希望を託すべきか、否か。僕は悩んでいる」
     
     「おまえが僕の待っていた希望かどうか、まだ確信が持てない。だから、僕におまえの価値を証明しろ。あの病たちの正体を突き止め、解決したとき、改めて真実を伝える」
     
     「僕は仕事に戻る。そろそろ僕の不在に気付いた看護師の血管が切れてしまうだろうからな。その間、この部屋を漁る権利をやる。いまのおまえが知らないことも、いくつか見つかるはずだ」
     
     「……おまえが僕の希望になってくれるよう、祈っている」
     
     六曜はあなたの困惑も受け付けずに、言うだけ言ってさっさと部屋を出ていってしまった。
     あなたは一人、この部屋に取り残された。
     
     
     >探索箇所提示
     設計図 / 書類 / ファイル / パソコン
     
     
     
     ■設計図
     冬京タワーメインデッキの改装工事に使われたもののようだ。
     設計者名に「六曜」の記載がある。設計士でもあったとは初耳だ。
     
     
     >≪物理学≫
     あなたは設計図面に違和感がある。
     これはどう考えても、ただの改装ではない。大幅な機能拡張を加えている。
     だがしかし、これはいくらなんでも──とあなたは理解を拒むかもしれない。
     タイムマシーン、なんて馬鹿げた言葉があなたの脳裏を過ったせいだ。
     
     
     
     ■書類
     クライン生命保険相互会社に関するもののようだ。
     「クライン生命保険相互会社は元々、イスの偉大なる種族が活動しやすいようにサポートする組織だ。
     イスの偉大なる種族のほか、エージェントと呼ばれる彼らの信奉者が多く在籍している。
     イスの偉大なる種族がやってくるにはその時代の人間と精神交換する必要があったが、買収されて以降は、その時代の人間と精神交換せずとも肉の身体を得られる手段が生まれた。
     これにより、周囲の人間を欺かずとも格段に活動がしやすくなった」
     
     「イスの偉大なる種族はタイムパラドックスを忌避している。
     彼らが収集した歴史に沿わない過去の改ざんは、クライン生命保険相互会社に属するものたちにとってなによりの禁忌とされている。
     一説によれば、タイムパラドックスが発生した途端、我々の宇宙はヨグ=ソトースの化身によって宇宙の始まりから作り直されるのだといわれている。もっとも、新しく創造された宇宙の住人たちは自分たちがタイムパラドックスのつじつま合わせで生まれたと気付く由もないだろう。
     もしかしたら、我々の暮らす宇宙だって何百回も作り変えられた結果に過ぎないのかもしれないのだから……」
     
     
     
     ■ファイル
     あなたはそのファイルに目を通したとき、強い驚きがあるかもしれない。
     あなたを含め、虚災対に所属している四人の情報が綴られていたからだ。
     
     「HO1
     15年前の交通事故により、高次脳機能障害を発症。
     本人は「人間が怪物に見える」と認識しているが、重要なのは「怪物が人間として認識される」ことである。HO1は人間と怪物を見分けられる視覚を持っている。
     紅機関は雪星ぼたんにHO1の保護、管理を一任したようだ」
     
     「HO2
     どう調べても通常の人体の構造と異なる点を多く持っている。
     この違いは、紅機関がイス人に与える肉体のそれと酷似している。
     この点について、同種族である二月イツカは無関係を主張しているらしい。要調査。
     また、15年前のネメシス観測現場に居合わせていたことが確認されている」
     
     「HO3
     驚異的な回復力を持ち、人体がバラバラになっても再生できる。
     疑似的な不死身といって差し支えない。
     ただし致命傷からの回復の場合、その間の記憶が本人にはないことが確認された。
     この症状と、15年前のネメシス観測現場に居合わせていたことが確認されていることからビーコンと推定される」
     
     「HO4
     目と脳のつくりが通常の人体とやや異なる。
     遺伝子情報を調べた結果、黒山羊のそれに近いものを発見した。
     人間と神の混ざりものと思われる。
     紅機関は雪星ぼたんにHO4の保護、管理を一任したようだ」
     
     
     
     ■パソコン
     ロックはかけられていなかった。
     あっさり開いたデスクトップ画面にはHO3の面影を感じらせる子どもの写真が映されている。
     あなたは一つのテキストファイルに興味を惹かれた。
     
     「かの星は移動し続けているが、絶滅の対象を見失うことはない。
     目的地に、自身の小端末とでもいうべきビーコンを前もって用意しておくからだ。
     このビーコンから生み出される生体反応を辿り、かの星はやがて滅びと共に訪れる」
     
     
     >≪目星≫/≪コンピューター≫ 【東京】
     検索履歴に「東京」の文字を発見する。検索結果は404エラーしか出ない。
     
     >【東京】提示後に≪アイデア≫
     あなたには“東京”が何を指すものなのか、見当がつかない。
     そして“見当がつかない”事実自体に引っかかる。
     そんなはずはない、と思えてならないのだ。それが何故なのかも分からないのに。



    ---
    【KP情報
    全探索後、雪星を到着させる。
    ---





    ■雪星の到着

     そのとき、突然部屋のドアが開け放たれた。
     六曜が戻ってきたのかと顔をあげたあなたは、目を瞠るかもしれない。
     そこにいたのは、あなたの十年来の保護者である雪星ぼたんだった。
     息を切らして現れた彼女はあなたの姿を認めると、胸を撫で下ろしたように息を吐いたあと、すぐにハッとして「六曜め」と舌打ちした。
     
     「……HO1。怪我はないか?」
     
     「おまえが……病院に呼び出されたと聞いて。……何もないならいいんだ」
     
     「今日は当直だったろう。虚災対に戻るなら私が送ろう」
     
     雪星はあなたの手を引いて、この部屋を出るよう促す。
     あなたは雪星と共に、病院を出て、彼女の車に乗り込んだ。
     警視庁まで送り届けてくれるらしい。
     
     
     >六曜と知り合いなのか?
     「……仕事上の付き合いがある。おまえに紹介したのは、私の知る中でもっとも腕のいい医者が彼だったからだ」
     
     >HO1やHO4を保護したのは紅機関の命令だったのか?
     「っそれをどこで……! ……六曜か」
     「……潮時、なんだろうな」
     「ああ。私は紅機関の構成員だ。この首輪が見えるな。これが紅機関の子飼いである証だ。同じものが六曜たちにもある。これがある限り、首輪付きは紅機関に逆らえない」
     「おまえたちを引き取ったのは、たしかに紅機関の命令だったからだ。いまは……いや、なんでもない」
     
     >紅機関って何?
     「世界の管理者、滅亡を拒むシステム……とでもいえばいいのか。何らかの意思によって運営されている組織であることは確かだが、詳しいことは私にも分からない。ただ、信じがたいほどの力を持っていることは間違いない」
     
     >どうして虚災対を創設したの?
     「紅機関の命令だった。おまえたちを選出したのも、同じ理由だ。私に選択の余地はなかった」
     
     >二月イツカは紅機関の関係者なのか?
     「……まったく。どこから彼のことまで調べてきたんだ……」
     「そうだ。彼も私と同じく首輪付きだ。だが二月の所属は紅機関ではなく、その下部組織だと聞いている。どういう関係かまでは、私にアクセス権限がないから分からない」
     
     >九曜という名に聞き覚えはあるか?
     「っどこでその名を!?」
     「……数年前に紅機関を離反した、裏切り者だ。六曜の双子の兄弟だと聞いている」
     「とても危険な男だ。見かけたらすぐに逃げろ」
     
     >ネメシスや冬京タワーの改装について
     「いや、それについては知らないな」
     
     
     「……今度、久しぶりに三人で食事を共にしないか。私と、おまえと、HO4の三人だ」
     
     「最近は寒いからな。鍋でもどうだ。私が作るよ」
     
     「……おまえたちにも都合があるだろうからな。別に来なくてもいい。ただ、私は待っているよ」
     
     「……私がおまえたちにしてやれることは、もうそれぐらいしかないからな」
     
     雪星の車が警視庁前で止まる。
     あなたは虚災対に戻るため、薄暗い道路へ足を下ろすだろう。



    ---
    【KP情報】
    雪星は「怪物に育てられたなんて知らないほうがいい……」と首輪付きの正体については意図的に触れない。
    ---



    ■朝 虚災対

     朝を迎えた。
     あなたたちは警視庁地下21.5階、虚数犯災対策部に出勤する。
     誰もがのんびりしている暇はない、とすぐに悟るだろう。
     いつかのように誰かが置いていったのか、虚災対の机に資料の山が積み上げられていた。
     「急速な広がりを見せている謎の病について調べるように」とのことだ。



    ---
    【KP情報】
    PCたちが情報共有する場として使ってもいい。
    とくにHO1は言いたいことがあるかもしれないから……。
    ---





    ■探索開始

     >探索場所提示
     病院 / オカルトサイト





    ■病院

     HO1が深夜に見たときと同じか、それ以上の忙しさになっている。
     搬送されてくるひとが多すぎて、もはや通常業務が回らないかもしれないほどだ。
     部屋もベッドも足りていないのか、人間が横になれる場所という場所に患者が寝かされている。
     
     
     >患者の様子を見る
     いずれもぐったりと動かない。
     かろうじて息はしているが、その浅い呼吸はひどく乱れている。
     「虫……虫……」としきりに呟いている作業服姿の男性がいるのが分かる。
     まともな意識はない。話をするのは難しそうだ。
     
     >看護師に話を聞く
     「いま忙しいんですけど……あ、もしかして六曜先生の言っていたひとたちですか?」
     「これをお渡しするように伺っています。それでは私はこれで失礼しますね」
     と、あなたたちに数枚の書類を押しつけて去っていく。
     
     >看護師から渡された資料 【#世界滅びろ】
     以下のような旨が手書きで記されている。
     「患者の年代は十代から五十代前後。感染経路不明。身体的共通点なし。#世界滅びろ」
     
     >【#世界滅びろ】提示後に≪アイデア≫
     一瞬何事かと思ったが、SNSで使われるハッシュタグの一つだと分かった。
     
     >SNSで#世界滅びろを調べる 【SNS】
     #世界滅びろがトレンドの上位に入っていることが分かる。
     多くの人がタグに触れて「なにこれ?」「わかる。月曜日とかとくに思う」「鬱」「まあ人間、世界の終わりって一回は見たいよな」「世界じゃなくて推しのアンチに滅んでほしいが?」など拡散を繰り返しているのが如実に見て取れた。
     
     >【SNS】提示後に≪コンピューター≫
     一つのSNSだけではなく、複数のSNSで急速に拡散されていることが分かる。
     
     >【SNS】提示後に≪目星≫
     #世界滅びろを拡散しているアカウントの一つが、投稿者の自撮りをあげていた。
     その自撮りに映っている少女が、たったいま搬送されてきた少女だと同じだと分かる。
     
     >【SNS】提示後に≪アイデア≫ 【端緒】
     ハッシュタグであるからには、誰かが発端であるはずだ。
     このハッシュタグをいちばん最初に投稿したアカウントが分かれば、手掛かりになるかもしれない。
     
     >【端緒】提示後に≪コンピューター≫ 【きゅうちゃん】
     あなたは現代の文明を使いこなしている。
     #世界滅びろを最初に投稿したアカウントが“きゅうちゃん @4zuVeENkrJHW”だとすぐに分かった。
     
     >【きゅうちゃん】提示後に情報開示 【暗闇の写真】
     そのアカウントからは、投稿者が金銭面で不自由していること、友人にも異性にも恵まれない生活をしていること、他責思考で雁字搦めになっていることが見て取れた。たびたび自暴自棄にも陥っていたようで、「死にたい」「死ぬしかない」という投稿が高頻度で見られる。
     最後の投稿は一ヶ月前だ。ろくに明かりもない暗闇の写真と共に「#世界滅びろ」とある。
     
     >【暗闇の写真】提示後に≪アイデア≫/≪追跡≫
     以前捜査で立ち入ったこともであったのか、あなたはこの写真に映っているのは下水道ではないかと思い至った。写真を撮られたおおまかな位置が特定できるだろう。



    ---
    【KP情報】
    PCが#世界滅びろを投稿した場合、もれなく感染する。CON*5に成功しない限り、バオートを倒すまで戦線離脱となるので注意すること。また、CON*5に成功しても病には感染するため、それ以降の技能ロールの値がバオートを倒すまですべて半分となる。
    ---




    ■オカルトサイト

     突如広がりを見せている奇病は、インターネットでも話題になっているようだった。
     これは国家による口減らしだと陰謀論に結びつける者も少なくない。
     他には、黙示録の四騎士に関連付けている者も多かった。
     
     
     >≪歴史≫/≪知識≫ 【黙示録の四騎士】
     『ヨハネの黙示録』に記される四人の騎士。
     四騎士はそれぞれ地上の四分の一の支配、そして戦争と飢饉、病により地上の人間を殺す権威を与えられているとされる。
     
     支配の騎士は黙示録第6章第2節に記される。「そして見ていると、見よ、白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、弓を手に持っており、また冠を与えられて、勝利の上になお勝利を得ようとして出かけた。」
     戦争の騎士は黙示録第6章第4節に記される。「すると今度は、赤い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、人々が互に殺し合うようになるために、地上から平和を奪い取ることが許され、また、大きなつるぎを与えられた。」
     飢饉の騎士は黙示録第6章第6節に記される。「すると、わたしは四つの生き物の間から出て来ると思われる声が、こう言うのを聞いた、「小麦一ますは一デナリ。大麦三まずも一デナリ。オリブ油とぶどう酒とを、そこなうな」。」
     疫病の騎士は黙示録第6章第8節に記される。「そこで見ていると、見よ、青白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者の名は「死」と言い、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、つるぎと、ききんと、死と、地の獣らとによって人を殺す権威とが、与えられた。」





    ■一日目終了

     この日の虚災対は業務終了となる。
     夜は各自、自由行動が取れる。
     ただし本日の当直はHO1、HO4であるため、二人は警視庁から出ることはできない。
     各々好きな行動を取ったのち、一日目は解散となる。

    ---
    【KP情報】
    PLが「下水道に何かあるのでは?」になっていたらOK。
    ---





    ■一日目 夜 HO1限定イベント

     あなたは夢を見ている。
     これが夢だと自覚できている。
     だから、何もおかしくはない。
     
     あなたは子どもの姿で、化け物だらけの病院に一人きりだ。
     十五年前、家族を失った交通事故からそうなった。
     あなたの世界には、人間を名乗る怪物しかいなくなった。
     どうしようもなく孤独で、ひどく怖かったことを覚えている。
     色の消えたそんな世界に飛び込んできたのが、雪星だった。
     不思議なことに、彼女は人間だった。
     そのとき、雪星ぼたんのことだけは、人間として映ったのだ。
     彼女はあなたを引き取って、化け物だらけの病院から連れ出してくれた。
     それ以来、あなたは雪星やHO4と生活を共にしてきた。
     
     あなたは夢を見ている。
     これは夢だと自覚できている。
     あなたはもう、何もできなかった子どもではない。





    ■一日目 夜 HO4限定イベント

     あなたは夢を見ている。
     これが夢だと自覚できている。
     だから、何もおかしくはない。

     あなたは子どもの姿で、知らない親戚の家をたらい回しにされている。
     家族が離散してから、あなたはしばらくそうやって生きていた。
     誰もがあなたを恐れた。あなたと目を合わせることを忌み嫌った。
     それは、もしかしたら、いなくなった家族でさえそうだったかもしれない。
     そんな世界に、雪星ぼたんは突然現れた。
     彼女はあなたの目を見て、手を取って、息苦しい場所から連れ出してくれた。
     それ以来、あなたは雪星やHO1と生活を共にしてきた。
     
     あなたは夢を見ている。
     これは夢だと自覚できている。
     あなたはもう、一人ではない。





    【3話 2日目】


    ■二日目

     翌日には「#世界滅びろ」はさらなる拡大を見せている。
     それに比例するかのように、謎の病の感染者たちも爆発的に増え続けていた。
     病の増加率は、遠からずこの街全体を吞み込みかねないほどである。
     一刻も早く何とかしなければならない、とあなたたちは強く思うだろう。



    ---
    【KP情報】
    病院で技能ロールがまったくうまくいかなかった場合、再挑戦チャンスとする。
    下水道に行かせること。
    ---





    ■下水道

     あなたたちは、暗く、不潔で、湿った下水道へやってきた。
     ひとが一人通るのがせいぜいの幅しかない歩道。
     その傍を濁った水が絶えず流れている。
     人間社会の根幹を支えるインフラのひとつとはいえ、その饐えた臭いには眉をひそめてしまうだろう。
     あなたたちは、投稿写真の座標を目指して歩き続けた。
     
     
     >≪目星≫
     道中、一部の壁に文字が刻まれていることに気付いた。
     「そこで見ていると、見よ、青白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者の名は「死」と言い、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、つるぎと、ききんと、死と、地の獣らとによって人を殺す権威とが、与えられた」とある。
     
     >≪聞き耳≫
     ブーン、と風の震える音が小さく聞こえた。
     あなたは咄嗟に目を凝らし、音の方を観察するだろう。
     虫だ。
     こちら目掛けて、無数の虫が飛んできている。
     いま、あなたは選ぶことができる。
     虫との接触を完全に避けるために側の汚水に飛び込むか。
     それとも、覚悟して虫の群れを待ち受けるか。
     
     >汚水へ飛び込む
     あなたは直感に従い、一時の悪臭と引き換えに虫との遭遇を回避した。
     汚水に包まれたあなたの頭上を、虫の群れが通り過ぎていく。
     歩道へ上がったときには、もう虫の気配はなかった。
     どこか遠くへ向かったのかもしれない。
     
     >虫の群れを待ち受ける
     たかが虫ごとき、何するものぞ。
     あなたは人間として来る危機を待ち受けた。
     その選択を、ほんの一瞬、後悔したかもしれない。
     訪れた羽音の凶暴性たるや、あなたの想像を遥かに超えていた。
     虫の爪が、歯が、あなたの肌へ幾千もの傷を刻むだろう。
     任意の技能に成功する(あるいは殺虫剤などを使う、傍らの汚水に飛び込む)ことで、虫の大群から離れることができる。技能に失敗するたび、1d6のダメージを負う。
     
     >≪聞き耳≫失敗
     あなたは何も聞こえなかった。
     まもなく、全身が羽音の暴力に包まれる。
     その凶暴性たるや、あなたの想像を遥かに超えていた。
     虫の爪が、歯が、あなたの肌へ幾千もの傷を刻むだろう。
     任意の技能に成功する(あるいは殺虫剤などを使う、傍らの汚水に飛び込む)ことで、虫の大群から離れることができる。技能に失敗するたび、1d6のダメージを負う。
     
     >虫から傷を受ける
     虫の群れはあなたに振り払われた。
     ひとまずの脅威は去ったものの、拭いきれない違和感を抱えているだろう。
     身体の感覚が鈍いのだ。
     気を抜くと、壁や仲間にもたれてしまいそうになる。
     
     >負傷者に≪医学≫ 【病】
     あなたは相手が未知の病に侵されていることを理解する。
     比較的軽微ではあるが、この症状は、いま街に蔓延しているものと同じものだ。
     
     >【病】提示後に情報開示
     この病に感染した者は、身体がうまく動かせなくなる。
     以降すべての技能ロールの値が都度CON*5、もしくはPOW*5に成功しない限り、半分になる。





    ■目的地

     あなたたちは虫の群れと遭遇してからも、十数分歩いた。
     目的地までまもなく──となったときだった。
     前方の暗闇からノイズがかった声が聞こえてくる。
     
     『ようこそ、諸君。予想はしていたけど、ここまで来るとは驚いたよ』
     
     『手掛かりなんてロクになかったはずだろう? 警察がすごいのか、君たちがすごいのか、どっちかな。いやはや、実に優秀だ』
     
     
     >≪聞き耳≫
     声と共に、テープか何かを巻いているような、歪な音がある。
     
     >≪目星≫
     暗いせいで分かりづらいが、下水道の片隅に時代錯誤なラジオが見えた。
     声はあのラジオから聞こえているようだ。
     
     >HO3とHO4限定≪アイデア≫
     あなたはこの声と喋り方を耳にしたことがある。
     
     
     『だから、邪魔だ』
     
     『怒りの日は近い。きみたちに私の邪魔をされたくないんだ』
     
     
     あなたたちの目前にある、ひときわ大きな水道に異変が起こる。
     水面がぶくぶく泡立ったかと思えば、破裂するように膨れ上がったのだ。
     汚水の雨が降り注ぐ中、あなたたちはそれを目にする。
     
     体節ごとに分かれた、玉虫色に輝くキチン質の外殻。
     さまざまな大きさと形をした多数の柔らかい黄色い目が、あなたたちを捉えて離さない。
     膿をもたらす数組の顎は、舌なめずりをするようにガチガチとやかましい音を立てていた。
     あなたたちはサソリのような怪物──バオート・ズックァ=モグを目撃した。
     正気度ロールが発生する。
     
     
     >HO1以外 ≪SANC≫ 1d8/2d20
     
     >HO1限定 ≪SANC≫ 0/1d5





    ■バオート・ズックァ=モグとの戦闘

     バオート・ズックァ=モグとの戦闘になる。
     逃亡は可能だが、日を増すごとに病の症状がひどくなっていく。


     【バオート・ズックァ=モグ】
     HP 60 / DEX 17 / 装甲 15 / 回避 34
     攻撃方法
     ①かぎ爪 90% ダメージ1d6+4d6
     ②あご 55% ダメージ1d4+2d6
     ③刺す 85% ダメージ1d6
     ④虫の群れ 75% ダメージ1d6
     特徴
     外殻により、バオートには貫通しない武器ではダメージを与えられない。


     >HO1限定提示
     あなたの視界はやはり、バオート・ズックァ=モグをも人体として捉えている。
     目や首といった人体の急所を狙えば、あの怪物にとっても十分な有効打になるだろう。
     あなたはそれらの急所を意図的に狙うことができる。
     あなたの攻撃がドーの落とし子に成功したとき、ダメージを二倍にしてもよい。
     また、この情報を≪交渉技能≫に成功して仲間にも急所の位置を共有することで、あなた以外が行う攻撃もダメージを二倍にすることができる。
     
     >HO4限定提示
     あなたは直感する。
     この怪物は、先の二体より凶暴かつ強大である、と。
     それでも、あなたが理不尽から目を逸らすことはないだろう。
     あなたの目はこの怪物にも有効打に成り得る。
     そのためには、やはり目に当たる器官を突き止める必要がある。
     それさえ明らかになれば、≪目星≫に成功することで、この怪物にも狂気をもたらせるだろう。



    ---
    【KP情報】
    バオート・ズックァ=モグの詳細はマレウス・モンストロルムp232に記載されている。
    KPの裁量に合わせて、毒の処理を加えてもよいだろう。
    HO4が≪目星≫を振るためには、HO1から目に当たる部位を教えてもらう必要がある。
    HO4による≪目星≫がクールパンガに成功したときの一時的狂気は10の緊張症で固定。
    戦闘において1d2ラウンドのスタンとする。このスタン状態では≪回避≫もできない。
    PCが病によるデバフを負っていた場合、CON*5もしくはPOW*5の処理を随時忘れずに。
    ---





    ■戦闘敗北

     激しい戦いの末、あなたたちは立つ力さえ失う。
     ふらり、と誰からともなく足元が揺らめいた。
     やがて全員が頭から下水道へと落ちていく。
     そのまま二度と、誰一人として浮かんでこなかった。



    ---
    【KP情報】
     探索者ロストエンド。HO3以外全滅時。
     こうならないよう、るるぶから貫通属性のある強い武器を持ち歩かせよう。
    ---





    ■戦闘勝利

     >HO1限定提示
     あなたと仲間たちが倒した怪物が、物言わぬ骸となって下水道へ沈みゆく。
     その姿がやはり、あなたにはヒトに映るだろう。
     あなたは正しい思想を遂げた。
     そう理解していても、だがしかし、とわずかな自責に苛まれるのは皆と違う視界のせいか。
     あなたはまた、人の形をしたものを殺したのだ。
     正気度ロールが発生する。
     
     >HO1限定≪SANC≫ 1/1d3+1
     
     
     あなたたちは下水道に棲まう怪物を討ち果たした。
     病に嬲られていた者がいれば、潮が引くように静かに、身体の自由が戻ってくるのが分かる。
     あの怪物が病の原因だったようだ。
     きっと今頃、病院の患者たちも根治を感じているかもしれない。
     あなたたちが胸を撫で下ろした、そのときだ。
     あのラジオから、また、声がした。
     
     『素晴らしい、おめでとう! バオート・ズックァ=モグまで殺すとは思わなかった!』
     
     『でも、うん。まいったな。ただの暴力では、もはやきみたちという怪物を殺せないらしい』
     
     『仕方ない。搦め手でいこう』
     
     下水へと沈んでいった怪物の身体が爆発する。
     その衝撃たるや、か弱いコンクリートを吹き飛ばすには十分過ぎた。
     いますぐここから逃げ出さなければ、生き埋めになってしまうだろう。
     駆け出すあなたたちの背中に、ラジオから声が続けられる。
     
     『同じものを三つ、冬京内に仕掛けた。いずれもきみたちが訪れたことのある、人の多い場所だ』
     
     『できるものなら、止めてみなさい』
     
     『ほら走って! 無辜の人々より先に死にたくないだろう、おまわりさん!』
     
     
     
    ーーー
    【KP情報】
    九曜はHO3の不死性を把握している。
    そのため、HO3だけ生き残ればいいと思っている。
    ---





    ■下水道からの脱出

     崩落していく下水道から無傷で脱出するには、DEX*5に成功しなければならない。
     失敗すると1d6のダメージを負う。
     
     這う這うの体で地上へと戻ったあなたたちに休む間はない。
     ラジオの言によれば、あの爆弾と同じものが四つ、冬京内に仕掛けられているのだ。
     あなたたちはいままで訪れたことのある場所から、爆弾がある場所を推理し、発見して解体しなければならない。
     
     >候補箇所
     クラブ / 警視庁 / 警察庁 / 実高市の国立天文台 / 主唐の家 / 甲塔区の港 / トー横 / 病院 / コンビニ / 多田増家 / 今州家 / 廃工場 / 地下工場 / 公園
     
     >PLへ情報開示
     目的地を決め、DEX順に行動する。
     探索者はバラバラに動いてもいいし、固まって行動しても構わない。
     1d2+1ターン内に爆弾を発見、解体できなければ爆発する。その際の被害者数は1d100で決定する。
     爆弾を発見するには≪目星≫、≪追跡≫など見つける技能に成功しなければならない。
     その後、≪電子工学≫、≪コンピューター≫、≪機械修理≫、≪電気修理≫など爆弾を解体できる任意の技能に挑戦する必要がある。
     各技能は戦闘ラウンドと同じで、1ターンに一人一回しかロールできない。
     【まとめ】
     ①目的地を決める(ラウンドは消費しない)
     ②爆弾を見つける技能に成功する(ラウンドを消費する)
     ③爆弾を解体できる技能に成功する(ラウンドを消費する)



    ---
    【KP情報】
    爆弾があるのは、病院、公園、国立天文台の三つ。九曜が訪れたことのある場所。
    PLから警察に応援要請を求める提案をされたときは、ラウンドを消費して≪交渉技能≫に成功することで1d3箇所を代わりに探索してもらえるようにしてもよい。この≪交渉技能≫をロールするのがHO1かHO4だったとき、雪星が無条件に信用するのでプラス補正を与えてもいいだろう。
    ---





    ■病院

     >爆弾を発見、解体した
     あなたは見事爆弾を処理した。
     爆発物処理班を呼んで、後始末をするべきだが、いまは束の間の安堵に浸るだろう。
     
     
     >爆弾を解体できなかった
     焦るあなたの横から、白衣に包まれた腕が伸びてきた。
     
     「貸せ」
     
     六曜が舌打ち交じりに、あなたから爆弾を奪う。
     彼は驚くべき手際の良さであっという間に解体してしまった。
     呆然とするあなたを一瞥することもなく、六曜は「あとは任せた」と仕事に戻っていく。
     そうだ。爆発物処理班を呼んで、後始末をするべきだ。
     しかしいまは束の間の安堵に浸るだろう。



    ---
    【KP情報】
    六曜の解体はイベントなので、技能ロールは必要ない。
    ---





    ■公園

     >爆弾を発見、解体した
     あなたは見事爆弾を処理した。
     爆発物処理班を呼んで、後始末をするべきだが、いまは束の間の安堵に浸るだろう。
     
     
     >爆弾を解体できなかった
     焦燥感で手が滑るあなたの横から、細い腕が伸びてくる。
     
     「貸しなさい」
     
     雪星ぼたんだ。
     彼女は落ち着き払った態度で、てきぱきと爆弾を解体してしまった。
     
     「これで大丈夫だ。お疲れ様。あとは爆発物処理班を呼んでおくように」
     
     呆然とするあなたの肩を軽く叩いたあと、雪星は颯爽と立ち上がる。
     そうだ。爆発物処理班を呼んで、後始末をしなくては。
     しかしいまは束の間の安堵に浸るだろう。



    ---
    【KP情報】
    雪星による解体はイベントなので、技能ロールは必要ない。
    ---





    ■実高市の国立天文台

     >爆弾を発見、解体した
     あなたは見事爆弾を処理した。
     爆発物処理班を呼んで、後始末をするべきだが、いまは束の間の安堵に浸るだろう。


     >爆弾を解体できなかった。
     疲労で思考が鈍いあなたの横から、スーツの腕が伸びてきた。
     
     「こちらに任せなさい」
     
     二月イツカはあなたから爆弾を回収すると、まるで組み立てを逆再生するように解体してしまった。
     動作を停止した爆弾を、彼はあなたへ突き返す。
     
     「あとはそちらに仕事ですので、よろしくお願いします」
     
     そうだ。爆発物処理班を呼んで、後始末をしなくては。
     しかしいまは束の間の安堵に浸るだろう。



    ---
    【KP情報】
    イツカによる解体はイベントなので、技能ロールは必要ない。
    ---





    ■二日目 夜

     謎の感染病、怪物との死闘、そして爆弾騒ぎ。
     あなたたちは度重なる出来事に疲労困憊しているかもしれない。
     それでも今日も当直はある。
     本日の当直はHO2とHO3である。
     
     
     >HO1限定提示
     雪星からメッセージが届いている。
     「先日の鍋の話は覚えているか? 今日はどうだろう。家で待っている」
     
     >HO4限定提示
     雪星からメッセージが届いている。
     「今日は空いているか? 鍋でもどうだろう。HO1が渋るようなら一緒に連れてきてくれ」





    ■二日目 夜 HO1とHO4限定イベント

     あなたたちは同じ家に帰る。
     雪星の表札がかかった家に入ることは、あなたたちにとって慣れたものだ。
     しかしドアノブを握ったとき、知らず首を捻るだろう。
     鍵が開いている。
     
     
     >≪聞き耳≫
     かすかに血の匂いがする。
     
     
     家の中に入れば、あなたたちは目を見開いたかもしれない。
     玄関が荒らされている。
     いや、玄関のみならず廊下も家具もドアも、ありとあらゆる場所が壊されているのだ。
     あなたたちは雪星が待っていただろう居間へ向かい、それを目撃した。
     
     「おかえり。思っていたより早かったね。……いや、遅かったと言うべきかな」
     
     ひっくり返ったテーブルと鍋。引き裂かれたカーテン。
     綿をあるだけぶちまけたソファーはもはや使い物にならない。
     破壊の渦の中心で、青年が笑っていた。
     その顔に、あなたたちは見覚えがある。
     
     
     >HO1限定提示
     あなたのかかりつけ医である六曜と、瓜二つだ。
     
     >HO4限定提示
     あなたの友人である六曜だ。
     
     
     青年の足元に、それはのたくっている。
     それは褐色の肉片に見えた。とてつもなく大きいそれは、無数に切り刻まれているにもかかわらず、まだピクピクと生きているような反応を見せている。
     部屋中に散らばっているその肉片は、あなたたちの爪先をも汚していただろう。
     
     
     >HO1限定提示
     あなたの目には、それが弱り切った雪星に見えた。
     
     
     「これで首輪付きの処理は終わり。終わり、終わりなんだ。やっと終わりを始められる」
     
     「さあ、世界の終わりを始めよう」



    ---
    【KP情報】
    九曜のセリフで終わると、最終回前っぽくていいかもしれない。
    この九曜は、もう六曜のふりをしていない。まあ元々名前以外扮してもないんだけど。
    ---
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