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    noa1044974

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    ヌヴィフリ小説置き場
    たまに原神考察もあります!

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    ヌヴィフリ 死ネタ

    王女フリーナと騎士ヌヴィレットのパロ
    これはあるゲームの私の好きなシーンをヌヴィフリで書いたものですがサラッと読めます。世界観も書いています
    死ネタです
    このゲーム知ってる方いたら凄い嬉しいですが結構前のゲームだったりします。


    書きたいとこだけ書いたので最初からラスボスと戦っています。

    #ヌヴィフリ
    NeuviFuri

    死がふたりを分かつまでヌヴィレットと僕の関係は周りから見たら騎士と王女という関係。
    だからこの戦いに出る前にヌヴィレットは僕に騎士の誓いをしてくれた。
    そして僕もヌヴィレットと約束した。死ぬ時は一緒だって……



    この世界に蔓延る悪意。五年前に王都を崩壊させ、人々を殺し回る力。それこそがおとぎ話にある使徒の力である
    僕にも宿っているその力。
    使徒の力は魂を代価にするから何度も使えば命を落とす。だがその力強大で、国ひとつを簡単に破壊する。
    その使徒の力を欲しがり世界をも変えようとしたのが教皇だった。
    神聖国家のこの世界で教皇はとても力があった。しかし彼は野心家で、王になりたかった。しかしどう足掻いても王になることは不可能だった為に彼は使徒の力を集め新しい世界を作り、その新しい世界で王になることに決めた。

    目の前には七つの使徒の力の五つを手にした教皇が化け物となり存在している。

    「ヌヴィレット。キミは元素で攻撃して?僕が使徒になる」
    「フリーナ。しかしその力は……」
    「大丈夫だよ。死ぬ時は一緒だから……」

    僕は使徒の力を解放し、堕天使の姿になる。
    背中から四枚の羽が現れ、服も白い服に変わる。
    使徒には使徒でしか相手が出来ない。
    ヌヴィレットは後ろから攻撃を始める。
    だが僕達の攻撃は教皇には届かず、そして、教皇の力がヌヴィレットに襲いかかる。

    「ヌヴィレット!!」
    「フリーナ!!」
    「ぐっ…ぁ」

    咄嗟にヌヴィレットを庇った為、教皇の力が僕の背中に命中し、痛みが体を襲う。

    「フリーナ!」
    「ヌヴィレット…だ、大丈夫かい?」
    「私は大丈夫だ。だが君が……」

    ヌヴィレットの悲しい表情を見て僕は微笑む。

    「キミが大丈夫ならよかった……」

    そして僕は立ち上がろうとするが無理だった。

    さっきの教皇の攻撃で魂を切り刻まれた。
    使徒の力は魂に左右する力。攻撃の中には魂を切り刻むものまである。

    これではもう長くない。

    けどもし今、死んだら僕は教皇に殺された事になり、そうなると僕の使徒の力は教皇のものとなる。
    だがもし、僕をヌヴィレットが殺せば、この使徒の力は彼に引き継がれる。

    「フリーナ。そこで休んでいて欲しい。後は私が……」

    教皇に向かっていくヌヴィレットの手を僕は掴む

    「フリーナ?」
    「ヌヴィレット。お願い。僕を殺して?」
    「え?」

    彼の顔が驚いた顔になる。いつもは無愛想な彼がこんな顔できるなんて知らなかった。人らしいとこあるんだ。
    なんて思いながらヌヴィレットの頬を触る。

    「僕を殺してヌヴィレット」
    「何を言って……」
    「さっきの教皇の攻撃で魂を切り刻まれたんだ。きっともうあまり生きれない」
    「っ……」

    ヌヴィレットが息を呑む。

    「だからね、ヌヴィレット。僕を殺して。そしたら僕の使徒の力はキミに渡る。けどこのまま死ねば使徒の力は教皇に行ってしまう」

    教皇は僕を攻撃出来たのが満足なのか動かない。きっと僕達の最後の時間を高みの見物している。
    殺されるなら今しかない。

    「だからね…殺して?」
    「そんなこと…できない。私は君と共にあり君が死ぬなら私も……」
    「そうだね。約束したね。死ぬ時は一緒だよって…けど教皇をこのままにしたら世界が終わるんだ。それは最悪の結末だよ。だからお願い。僕のわがまま聞いて?」

    涙が溢れる。
    本当は死にたくない。ヌヴィレットと過ごしたい。僕らはずっと一緒で死ぬ時も一緒だと約束した。

    「私にはできない。フリーナ……無理だ」
    「そうだよね。優しいからねキミは……ならこうするよ」

    僕はヌヴィレットが剣をもつ手を自分の方に向け彼に抱きつく。

    「フリーナ!?」

    自分からヌヴィレットの剣に刺される形になった。けどこれでいい。これで使徒の力は教皇には行かない。ヌヴィレットが殺したことになるから……

    「ヌヴィ……レット……」
    「どうして……君はなんてことを……」
    「そうだね…ごめんね……そういや……こうやってキミに抱きついたのは二回目だね?」

    一度目は王都を奪還した時。ヌヴィレットが死にかけて、けど元気な姿で僕の前に来てくれた時だった。嬉しくて抱きついてしまった。

    「あの時は……みんな驚いて…ああ……こんな事ならもっと抱きついたらよかった」
    「フリーナ……」

    ヌヴィレットは僕を抱きしめてくれる。

    「ヌヴィレット……愛してる……だいす…き」

    そう言った瞬間、僕の命は消えたのだった。

















    ヌヴィレットside


    私の剣に自ら貫かれたフリーナは光の泡となり消え、私の体には使徒の力が宿る。フリーナが持っていた堕天使の力。

    「フリーナ……待っていて欲しい」

    どの道、私もこの戦いで命を落とす。
    私の体は一度、死んでいる。
    数ヶ月前にあった王都奪還作戦
    教皇の下僕により陥落した王都を取り戻す戦い。
    その時私は、教皇の下僕の悪魔と戦いフリーナを守り命を落とした。だが、私は生きていた。

    その理由を最近知った。

    私を生かせたのはフリーナだった。
    彼女の中に眠っていた使徒の力。堕天使
    この力は、死者を復活させてしまうという恐ろしい力でもあった。
    フリーナは王都奪還の時に私の死を受け入れられず無意識に使徒の力を使い、私を復活させた。
    だが一度死んだ人が蘇るなど理に反しており、いつかは消えてしまう。
    私の場合、この戦いで使徒の力が消滅すれば消えてしまう命である。
    だからこそどの道死ぬ運命だった。

    フリーナには言わなかった。彼女が悲しむからだ。
    一緒に死ぬという約束はその後にし、私は消滅する時に彼女を道連れにしようかと思っていた。
    だからどの道、私達の願いは叶えられる。

    私は堕天使の力と水の力を合わせて教皇に攻撃を始めたのだった。



    長い時間、教皇と戦い、結果は私の勝利となった。

    私は剣を納め、教皇の後ろにある書物を手に取る。
    七つの使徒の力を封印することができる書物。

    「ヌヴィレットさん!」
    「リオセスリ殿」

    書物を見つめているとリオセスリ殿が入ってきた。どうやら無事だったらしい。

    「あんた、大丈夫なのか?教皇は?」
    「倒した。それより君や他のものの状態は?」
    「みんなヘトヘトだが生きてるよ」
    「そうか。それは良かった。リオセスリ殿」
    「なんだ?」

    私はリオセスリ殿を見つめる。

    「これから先は君やクロリンデに世界のことを任せたい」
    「は?何言って……お、おい、ヌヴィレットさん、あんた体が透けて……」
    「そうだな。私は本来、あの王都奪還作戦で亡くなった身。フリーナ殿の力で生きていたに過ぎない」
    「は?フリーナ様の力?」

    私は頷く。

    「彼女の使徒の力で私は生き返らされていた。だから使徒の力を消した今、私は生きることはできない」

    そして私はリオセスリ殿を見つめる。

    「後は頼んだ。これから先は人の世となり皆が幸せになるだろう」
    「ヌヴィレットさん!!」

    そして私の意識も消えた。







    目を開けると白い世界にいた。

    「ここは……」
    「ヌヴィレット!」
    「フリーナ…」

    抱きついてくる彼女を抱きしめる。

    「教皇は?」
    「倒した。使徒の力も消した」
    「そう。よかった。けどどうしてヌヴィレットが……」

    フリーナの問に私は真相は語らないことにした。
    使徒の力に振り回された彼女にこれ以上酷なことは言いたくないからだ。

    「私自身、限界だったのだろう。使徒の力は魂を削る……だが君との約束は果たせた」

    一緒に死ぬという約束。私はあの約束が果たせたことが嬉しい。

    「この先のことは残ったものが継いでいくだろう。だから私達はゆっくりと休もう」
    「そうだね。未来は残った人に任せて大丈夫だよ。脅威はもういないから……」

    私はフリーナを抱きしめ彼女の額にキスをする。

    いつか私達に生まれ変われる日が来るのなら私はまたフリーナの近くにいたい。彼女を守りたい。
    そう思い、今はこの幸せに身を委ねることにしたのだった。









    その後の話



    一人の男と小さなメリュジーヌと美しい黒髪の女性が伝えるお話は誰も知らない二人の男女の物語。

    天空の島に伝わる使徒の力に振り回された王女とその王女を支えた騎士の話。
    二人のことはこの世界の誰も知らない。知っているのはあの時戦いに参加した三人のみとなり世界は平和となり新しい時を刻み始めた。

    だがこうして伝えて行くことできっと二人の存在は語り継がれる。
    おとぎ話はそうやって作られるのだとシグウィンは言う。
    いつかこの話が皆に語り継がれるようなおとぎ話になればいい。
    そう思い三人は旅を始めた。
    語り継ぐ為に……

    二人のことを忘れないため。


    ヌヴィレットさん。あんたに託された世界のことは俺たちが守るからこれぐらいのお礼はさせてくれよ?
    だって俺たちはあんたら二人が幸せそうな時間を過ごしているのが何より好きだったんだからな。

    クロリンデにヌヴィレットと喧嘩したと泣きつくフリーナをシグウィンが慰めたり時には、ヌヴィレットが落ち込んだりと忙しい二人の恋だったがそれをサポートするのがリオセスリ、シグウィン、クロリンデは好きだった。
    だからこそ、語り継ぐ。好きな人のことを忘れ去られたくないから……

    「公爵。次はあの村にしよう」
    「そうだな」
    「次はどんな人がいるかしら」

    他愛ない会話をしながら平和になった世界で三人は語りの旅を続けるのだった。




    end
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