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    kurayoshi_9

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    kurayoshi_9

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    #hrakプラス #hrak夢
    完結です。🦅とお姉ちゃんに幸あれ。
    次こそは👖夢要素盛りだくさんの小説を書くぞ…!ネタでないけど…!

    やり直しましょう、お姉ちゃん(終) そして来る◯日。
     僕は、猛スピードで仕事をしていた。
    「……なんか今日鬼気迫る勢いで仕事してますね」
    「どうにか速攻で仕事終わらせて即逃げ……帰宅しようと思いまして」
    「今日食事会2回目の日ですよね?帰宅していいんですか?」
    「なぜ目良さんがそのことを知っているのかはこの際不問にしますが、今日の食事会は行かない方がいいと僕のゴーストが囁いているので帰宅しようと」
    「ウチは9課じゃありませんよ?」
    「前から思ってたんですが目良さん意外とアニメご存知なんですね。今度呪術◯戦の映画見に行きません?」
    「あなたこの間見に行ってませんでした?面白すぎて1日で2回見たって言ってましたよね。何回見に行くんですか」
    「何回でも行きますよ?見た後に語れる人が欲しくって…目良さんが良ければつきあ「私が行こう」………お疲れ様です、ベストジーニスト」
     全く気が付かなかった……ベストジーニストが来る前に逃げたかったのに、計画が破綻してしまった……………ん?なんか機嫌悪そう?逃げようとしてたのがバレたのかな…怒らないでくださいよ……逃げるの諦めますから…。
    「どうかしたか朧」
    「ベストジーニストこそどうかしました?何か嫌なことでもありました?」
    「……………そう見えるか?」
    「BGMにカルミナ・ブラーナの『おお、運命の女神よ』が流れてるんじゃないかってくらい不機嫌そうに見えます」
    「相当不機嫌そうに見えるんだな…………まぁ、あながち間違いではないが」
     あの優しいベストジーニストが不機嫌になるって…相当嫌なことがあったんだろうな…深く聞かないでおこう。思い出すのも嫌だろうし。
    「ところで仕事は終わったのか?」
    「残念ながら今終わってしまいました」
    「そうか。では行こうか」
    「…シュア、ベス「今からプライベートの時間だが?」……………維さん」
     何でだろう、ベストジーニスト…維さんが魔王に見える。魔王が僕を掴んでくるよ、魔王が僕を苦しめる…だっけ?ところで何でさっきからクラシック音楽?僕が聞きたい、なんでよ。
    「……………………………………………触らぬ神に祟りなし、と言うか……触らぬ朧に祟りなし、ですね」
     祟りって何さ…助けてくださいよ目良さん……。


    「………」
    「………」
    「………」
    「………」
     居酒屋の個室で4人揃ったのはいいとして、何この気まずい空気は…!
     啓悟は(何でここにおるん??)って顔してるし、エンデヴァーと維さんは(気まずい…)みたいな顔してるし…てか僕も気まずいわ。ごめんね啓悟…お姉ちゃんと維さんめっちゃ邪魔よね…本当だったらエンデヴァーと2人で居酒屋来たいよね……ごめんね…でも正直何で連れてこられたか僕もわからないんだ………いや本当に。何で連れて来られたんだっけ?……………………そうだ、啓悟の相談事を解決するためだ、思い出した。でもこの状態からどうしろと???無理ゲーでは??コンテニューできます?
     僕が無理ゲーと確定したその時、維さんが動いた。背中押してくれるんですね、No.3!さすがです!!
    「では2人でピッチリ話し合うように。行こうかエンデヴァー」
    「あ、ああ」
    「「ちょっと待って待って待って?」」
     思わず維さんの腕を掴んだ。いやいや放置ですか!?本当に魔王か!?見てよ啓悟もエンデヴァーの腕掴んどるやん!無理ですって!
    「待ってくださいエンデヴァーさん!おってください!お願いですからおってください!見つめ合うと素直におしゃべりできんの知ってるでしょう!?おってくれんと俺死んじゃう!!」
    「サ◯ンか!?それぐらいで人は死なん!それでもNo.2か貴様!」
    「あなたのNo.2ですが!?てかエンデヴァーさん◯ザン知ってるんですね!意外でした!」
    「実は余裕あるだろう貴様ァ!!燃やされたいか!!」
    「まぁ落ち着けエンデヴァー。ホークスも朧も落ち着け。話し合うなら当事者2人の方がいいのではと思ってな?」
    「それで大丈夫だと思っているなら維さんの目はダメージジーンズのように節穴ですよお願いですからおってください僕はあの子が何を悩んでるかわからんのですから維さんがおらんと何にもできんのですお願いしますからおってください何でもしますから」
    「『何でもする』のは(非常に魅力的だが)やめなさい。あとダメージジーンズは穴が空いてるのではない。傷をつけているだけだ」
    「……名前呼びって…お2人さん、仲良いんですね」
    「ホークス?264話のような顔をしているがどうした?」
    「エンデヴァー?メタ発言はやめて?エンデヴァーはそんなことせん」
    「…ホークスみたいなことを言うな、朧は」
    「まぁ…一応姉弟なので………………………………とりあえず何か頼みましょうか」
     しまった…どさくさに紛れて「姉」発言しちゃった……啓悟嫌な顔してないかな?大丈夫かな?あー…怖い。手が震えそう。
    「……ホークス何頼む?」
    「あ、いや、俺は…後で大丈夫なので……先にどーぞ…」
    「そう?じゃあ…」
     何頼もう…毎回注文は維さんに任せてるからなぁ………とりあえずサラダとか?棒棒鶏はサラダに入る?野菜あるからサラダだよね?よしじゃあこれと…居酒屋だし焼き鳥?何本か頼むか…モモとムネと皮……あとは…唐揚げと……鳥わさと鶏皮ポン酢と………こんな感じか?あとは「あの……」
    「どうしたホークス?」
    「いや、鶏肉料理ばかりだと思って…」
    「あ……ごめん…ホークス鶏肉好きだからって頼み過ぎだよね…何品か違うのに変えよ「…………………………覚えとったと?」………………えっ?」
    「俺が………俺の好きな食べ物、覚えとったと?」
    「覚えてるよ?昔から鶏肉…というか、焼き鳥好きだったよね?目キラキラさせながら食べてたの覚えてるよ。あの顔見るのが好きだったから僕の分もキミにあげてたんだよ?知ってた?」
     まぁ知らないよね。しかし懐かしいな…なけなしのお金で焼き鳥買って2人で食べてたなぁ。僕の分もあげたら「よかと!?」って目落ちるんじゃないかってくらい大きく開けてこっち見てきてさ…可愛かったなぁ小さい啓悟。今も可愛いけど。今も可愛いけど(強調)
    「いろいろ覚えてるよ?好きなものは鶏肉、嫌いなものは特にないけど辛いものは苦手だよね?昔スパイシーチキン食べてすっごい顔が顰めっ面になってた。あと寒いのも苦手。冬場はよく僕に引っ付いてきて「お姉ちゃんあったかねー」って言ってた。外で遊ぶのが好きで公園のジャングルジムは絶対1番上まで登ってた。上まで登ったら僕に手を振ってくるとこまでルーティンだった。あと「ちょっと待って!?」
    「何?まだまだエピソードはあるよ?」
    「……なして、そんな……俺んこと…」
    「何でって……可愛い可愛い弟との思い出を忘れるわけないじゃん。お姉ちゃんぞ?僕お姉ちゃんぞ?」
     啓悟は「信じられん」みたいな目で僕を見る。え…こんな些細なこと覚えてる僕重い?まずかった?………………ひょっとして啓悟は僕のこと姉と思ってない?やっぱり長年疎遠だったから?いや待って疎遠なのは訳があるんです。弁明させてください。僕、個性のコントロールが下手くそ過ぎたから訓練がめちゃくちゃ長引いたしなんなら1回コントロールミスして昏睡状態にもなったんです。ようやくまともに扱えるようになったらなったで次は公安に入る為の試験とか任務とかいろいろ予定詰められて啓悟に会いに行く暇をくれなかったんです本当です。………待って、今思えばワザと啓悟と会わせないようにしていたのでは?何のためか知らんけど。でも思い返すと予定詰められ過ぎだよな…?今度目良さんに聞こう。本当だったら主謀者許すまじ。月夜ばかりと思うなよ…………おっと、真顔になってた。いかんいかん。笑え。無理にでも。
     以上弁明終了だけど……まぁ、許してくれないよね……ごめんね啓悟…不出来な姉でごめんね…僕がもっと早く個性を扱えるようになれば、効率よく任務をこなせれば啓悟と会う時間を無理矢理にでも作れたかもしれないのに…………。
    「………………まぁ、姉だけど、長年姉らしいことできなかったし、他人に近いのかな?キミも今まで疎遠だった奴がいきなり姉貴ヅラとか嫌でしょ?それにほら!エンデヴァーって良い人ができたんだから!僕はいらないでしょ?だから僕なんて忘れて……ホークス?」
     啓悟が下向いて震えてた。えっ?体調悪い?大丈夫?救急車呼ぶ?
    「ホークス?どうした?だいじょ「…んで、」…え?」
    「な"ん"て"そ"け"ん"こ"と"い"う"と"ぉ"!?」
    「えええええええええ!!!???ちょ、待っ、何で、何でそんな泣いてんの!?」
     目溶けるよ!?いや目溶けたら怖いわ!!でもその勢いは本当に溶けそ…じゃなくて!待って?待って待って何で????泣く要素あった??えっこれ僕が悪いやつ???
     思わずエンデヴァーと維さんを見た。2人の目が「お前が悪い」って言ってる。えっマジで?
    「………………………………僕、やらかしました?」
    「盛大にやらかしてたな。アウトデニムだ」
    「ホークスの地雷を思いっきり踏んでいたぞ…?む、ホークス待て擦るな。目が傷つく」
     エンデヴァーが啓悟を慰めている。僕は何が悪かったのか全然わからなくて、かける言葉が出てこなかった。地雷?何が?だって僕が啓悟に姉らしいことできなかったのは本当のことで、だから僕なんかお姉ちゃん失格で、だから僕のこと忘れて啓悟には幸せになって欲しくって、だから「朧。落ち着け」
     維さんが僕の背中をゆっくりさする。
    「…ホークスは君に嫌われているのではと私に相談していた」
    「………………は?」
    「先日の食事会で、エンデヴァーとホークスが交際していると報告された際に、君は『僕いなくても良くない?』と言ったそうだね」
    「…言い、ましたね」
    「ホークスは悩んでいたよ。『俺が弟なんて嫌だったんだ。俺のこと嫌いなんだ』とね。これに関して第3者の私やエンデヴァーが慰めてもどうにもならない。君たちが自分の思ってることを正直に話さないと解決しない。だから今日の食事会を計画したんだ」
     僕が?啓悟を嫌う??サー・ナイトアイと雄英の緑谷くんがオールマイトのこと嫌いになるくらいありえないのだが????えっ?何で?
    「…むしろ私がホークスに嫌われていると思ってたんですが」
    「すれ違いが生じているな。かつてのエンデヴァーとホークスのように「おい、それは今関係ないだろう」…失礼。しかしあの時は2人から毎日のように相談されて非常にめんど…面倒だったからね」
    「言い直した意味ありました?」
     相当面倒だったんだろうな……2人から相談されるの…維さんも大変ですね…………思わず現実逃避してしまった。違う違う。今は啓悟だ。
    「……朧。この際なので聞くが、ホークスのことをどう思っている?」
    「…………………………大切な、世界で1番大切な可愛い可愛い僕の弟です。僕なんかにはもったいないくらいの自慢の弟です…!この世の何よりも…大好きな弟です!!正直エンデヴァーにも負けないくらい愛おしく思ってます!!なので正直啓悟を慰めてるエンデヴァーそこ変われと思ってます!!羨ましいので!!!!!」
    「ほぉ………」
    「なんですかエンデヴァーその『貴様には負けんぞ』みたいな目は。ま、負けませんよ僕だって」
    「俺とて負けるつもりはない。…まぁ、今のこの状況だと俺の圧勝だがな」
     ぐぬぬ…言い返せない。思わず啓悟の方を見る。泣き止んで僕を見てた。いや目見開きすぎだよ落ちそう。綺麗な目が落ちそうだよ?
    「………………ホーク、ス、いや違う…そうじゃなくて、えっと…………け、啓悟…?」
    「!?…………お、おねぇ、ちゃん?」
     啓悟が僕のことお姉ちゃんって呼んでくれたのが嬉しくて、目の奥が熱くなる。息が詰まって、言葉がうまく出ない。どうしよう。頭が真っ白になってしまった。どうしよう。どうしよう。どうし「朧。大丈夫だ。ゆっくりでいい。大きく深呼吸しなさい。大丈夫だから、な」
     維さんが僕の背中をまたゆっくりさすってくれた。それに合わせて深呼吸をする。吸って、吐いて、吸って、吐いて…………。
    「啓悟………その、えっと、ぜ、全然会いに行かなくて、ごめんなさい。あと…あと、言葉足らずで、ごめんなさい。僕、お姉ちゃんらしいこと、何もできてなかったから、啓悟のお姉ちゃん失格って思ってて、だから、その…ご、ごめ、な、さ……っごめん、な、さいぃ…」
    「お姉ちゃ、お姉ちゃん、俺もぉ…ごめんなさいぃ……俺から会いに行ったらよかったんよぉ…ごめんなさい…お姉ちゃんごめんなさいぃ……」
     啓悟と2人して泣いてしまった。ごめんなさいごめんなさいと何度も謝る。本当にごめんね啓悟。謝って済むかわからないけど、ごめんね…ごめんね…。
     すん、と鼻を啜り、啓悟を真っ直ぐ見る。お互い酷い顔をしてるだろう。なんて不恰好なことだ。でも今はこれでいい。何も繕わずに正直な状態のままでいい。
    「啓悟……僕、『お姉ちゃん』でいていい…?」
    「………っ当たり前ばい…俺のお姉ちゃんは1人しかおらんもん……」
     お姉ちゃんをやり直そう。


    「「…………………お騒がせしました」」
    「まったくだな。姉弟共々手間のかかる…」
    「解決したのだから許してやれジーニスト」
     維さんすごい呆れてる……いやほんと申し訳ない…またお礼せんと。
    「………………………1つ、腑に落ちないことがあるんですけど」
    「………僕まだなんかやらかしてた?」
    「ちがっ…!違う違う違う!お姉ちゃんは何もやっとらんばい!やけん泣きそうな顔しぇんで!ジーニストさんのことやけん!」
    「私か?」
    「そうです…ジーニストさん……前からずっと気になってたんですけど………………………………………お姉ちゃんと仲良すぎません?」
    「……………は?」
    「何を言い出すと思ったら…そんなことか」
     これには維さんじゃなくて僕が驚いた。仲良い?どこが?ほんと何を言い出すのこの子は。
    「だって!この間相談した時!『朧とはよく食事に行くからそれとなく聞いておいてやろう』って言ってたし!それに!お姉ちゃんジーニストさんのこと名前で呼んでるし!仲良すぎませんか!?付き合ってるんですか!?俺の目の黒い内は許しませんよ!?」
    「お前はどの立場から言ってるんだ。大体朧が誰と付き合ってようが朧の勝手だろう。お前が口を出すことではない」
    「ジーニストさんこそどの立場から言ってるんですか!?許さんけんね!?お姉ちゃんに手出すのは許さんけんね!?」
    「お前の許可など不要だ」
    「はぁ!!!!!?????」
     どうしよう…収集つかないわこれ………2人は置いといてご飯食べていいかな………どう思いますエンデヴァーってもうご飯食べとる。さすがですNo.1
    「僕も食べよ…いただきまーす」
    「……朧はジーニストと付き合ってるのか?」
    「付き合ってないですよ…恐れ多い……僕はただのファンで食育されてるだけですよ」
    「(ただのファンを食育するとは思えんが…)そうか………何か追加するか?」
    「あ、はい……じゃあ、だし巻き卵お願いします……エンデヴァー」
    「なんだ?」
    「……啓悟のこと、よろしくお願いします」
    「…ああ、任せろ」
    「結婚式あげる時は呼んでください。いい会場ピックアップします」
     エンデヴァーは呆れたように言う。
    「お前本当にホークスみたいなことを言うな?」
     なので僕は笑いながら返した。
    「まぁ、姉弟なので」
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