この地上から去るべきもの 魔界からまた何がしかが攻めてきて、地上に危機が訪れる。
しかし勇者ダイはあらわれなかった。何度も地上の危機を救った勇者は一向に姿をあらわさなかった。彼の剣も台座に刺さったまま。
「どういうこと、ポップ君」
「あん?」
ランカークス村の武器屋にて、女王レオナは勇者ダイの相棒であるポップを問い詰める。ポップは店番をしており、とてもじゃないが勇者ダイの相棒たる偉大な大魔道士には見えない。
「ダイ君はどこ?」
「寝てる。いや、寝かした。しばらく起こさねぇ」
ポップ曰く、皆既日食が起きる地点にダイを連れ出し、凍れる時の秘法でダイを封じたのだという。
「どうして?」
「どうしてって。逆に聞きてえよ、あいつが戦う義理があると思うか?」
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