緑のカーテンに隠れて切り絵のようにくっきりと落ちる緑を形どった影の下、どちらともなく交わった瞳。
触れた頬の間で交わった汗の粒が、首筋を滑り落ちていった。
ここ数日、雲ひとつない青空の頂点で輝く太陽の光は、痛いほど眩しい。
そろそろこの好天も終わりだと号令をかけたナミより甲板に運び出させられた男部屋の洗濯物は、半ば水遊びと化しながらも、フランキーの発明とジンベエが生み出す水流のおかげであっという間に終わった。パラソルの下に置いたデッキチェアに体を預け、乾いた喉を潤すドリンクのグラスを優雅に傾けながらも風を読んでいたナミが洗濯物の回収を指示するまで、ほんの数時間しかかからず。
ただ、夏島が近いのか、腕を伸ばしたルフィがマストから甲板に伸ばしたロープの一番上から下まで、一気にシャツを取り込み終わったその瞬間、まだ青空の欠片が残っている空から大粒の雨が降ってきた。
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