交わした約束忘れない徐と満(嘘)ハロウィンの仮装と聞いて思い浮かべるのは、可愛らしいお化けや魔女の衣装をまとった子供たちだ。菓子を求めて皆で歩く姿は微笑ましい。10月末の大きなイベントとして大々的に宣伝されているが、どちらかと言えば子供のための催しだろう。徐晃はそう考えていた。
「……張郃殿、これは」
「徐晃殿の分です。色はピンクに致しました!」
広い会議室。呼ばれて行けば既に何人も集まっておりその中には見知った顔も大勢あった。その内の一人、同僚でもある張郃が忙しなく動いているため手伝いも兼ねて状況を尋ねようとしたところ、はいどうぞと袋を差し出された。
「お着替えをお願いします。サイズは問題ないかと思いますが気になる点があれば直しますので」
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