話をしよう───夢の話をしよう。
空には光が溢れていた。
いや、真っ暗であった空は、まるで宝石が埋め込まれたかような星がキラキラと光り輝いていた。その一つ一つが美しく、この目には眩しく見えて……目を細めていたのだ。
手を伸ばし掴むと、あれほど美しく光っていたものは霧散して消え、残ったのはぽかりと空いた暗闇だけ。どうしてかわからず何度か同じ事を繰り返した。光と闇で空がまだらになった頃、消えてしまった光は戻らないことに気がついた。
とてもいけないことをした気がして、空を見上げていることが辛くなった。
視線を下に落とそうとしたとき…視界入った翠緑の光に気がつく。
それは辺りの星々より地上に近く、周りの星々よりもひときわ綺麗に輝いていた。
1488