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    しみ

    we_prli

    DOODLE昨晩のおたのしみ、の続き / 夏アレ
    目が醒めて数秒、不快感を覚えた。
    明らかに具合が良くない。あらゆるコンディションが最悪としか言えない状態だろう。これも全て、いつもならば何も口にしない時間帯にアルコールを大量に飲む羽目になったからだ。
    モデル仕事の付き合いで参加せざるを得ない会食という名の飲み会であったが、参加者の中で一番年齢が若かったこともあってかなりの貧乏くじを引かされることになった。有益なこともなくはなかったが、それよりもマイナスが大きすぎる。
    ズキズキと痛む頭を抑えて身体を起こそうとした瞬間、すぐ隣から「んん……」と吐息混じりの声が漏れ聞こえて、閉じていたまぶたを開く。

    「…………、アレン?」
    ボクの隣ですやすやと寝息をたてていたのはアレンだった。何故ここに、と思いながら自分の片手を見ると、アレンの片手を掴んでいたのが目に入って慌てて手を離す。段々と昨晩の記憶が蘇ってくる。アレンがここで眠っているのは他でもない、ボクのせいだ。いくら酔っ払っていたとはいえ、多大なる迷惑をかけすぎてしまった。あとで謝罪をする必要がある。アレンはきっとお互い様だなんだと言うだろうけれど、それではボクの気がすまない。
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