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    みたか

    chinotto

    PASTR6ハトルル展示作品。
    いなくなった監督生をエースが探して見つける話。

    エースのボイスキャストを務めてくださってる山下誠一郎さんが歌う「夜に駆ける」を聞いてからずっと書いてみたかったお話です。あまり詰められてないので、雰囲気で読んでください。
    駆け抜けて夜を選んで嫌な予感がしたんだ。
    思えばそれはとてもささいなことで、いつものように別れ際にした交わした「バイバイ」のあとに「またあしたね」の言葉がなかった、ただそれだけだった。
    部活が終わった後の帰り道、ふとそれに気がついたオレが、オンボロ寮に足を向けかけたまさにそのとき、スマホが鳴った。ディスプレイに表示される監督生の名前を確認して出てみると相手はグリムで、「昼寝から起きたら子分が見当たらないんだゾ。おまえといっしょじゃないのか」と言う。「違う」と答えて電話を切ると、オレはとっさに走り出していた。


    入学式の翌日、メインストリートにグリムと佇む監督生を見たとき、どうしても目が離せなくなった。そのまなざしが、あまりにもさみしそうだったから。気がついたら、声をかけてしまっていたんだ。入学式で騒ぎを起こした得体の知れないやつになんか、絶対に関わるつもりなんてなかったのに。なにも考えずに話しかけてしまったものだから、思いつくままにからかってバカにして、我ながら最悪な態度だったな、と今になって思う。それでも、その後のいろいろをグリムやデュースも含めていっしょに乗り越えて、いつのまにかなかよくなっていた。
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    yooko0022

    PROGRESS最悪治安環境で育ったシン♀と被害者のマルセルによる特士校基礎課程三ヶ月間の青春の成り損ない/特士校で悪目立ちしているシン♀が読みたかった/捏造と妄想と幻覚/モブ台詞あり/続く予定

    書きたかったもの:連邦の学生基準だと大概な状況だけど最悪治安育ちのせいでマイペースによく食べよく動きそれなりに眠ってむしろ健康体になっている死神♀+生産者マークな人狼+不運な同期たち
    化物① 化物みたいに綺麗な女だった。


    【青き春にはまだまだ遠く】


     特別士官学校の入隊式。
     講堂に充満するのは真新しい軍服と、真新しい建物の匂い。――特例制度のために新造されて間もない特士校の設備は、軍隊特有の質実剛健さと称すにしても些か以上に素っ気ない。
     同様の施設は各地に点在していて、中等教育を終えたばかりの十代後半の少年少女たちを受け入れ、三ヶ月の基礎課程の後に前線へと送り込む。

     所詮、お前たちは『平民』上がりの間に合わせで埋め合わせだ、と。
     言外に突きつけられているように感じたのは、斜に構えすぎた物の捉え方であっただろうか。

     壇上では複数の勲章を付けた夜黒種オニクスの軍人が演説をしている。妙に白々しく響くそれにエルウィン・マルセルは僅かに瞳を伏せて、ふと、周囲が妙にざわめいていることに気がついた。
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