Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    もこう

    yumar952

    PASTヌヴィフリ
    pixivに掲載していた過去作です。フがストーカーモブに襲われるちょっとしんどい話ですが、私なりにフへの愛を書き連ねたつもりです🥺💙
    新作を書きたいのに自分が書くといつも1万字を超える上に時間がかかってしまう・・・厄介モブから受けを守ろうとする攻めの構図は好きなので、今後もこう言う話は書いていきたいです(ヌとフに謝れ)
    刹那の一瞬を君と「水の娘役、フリーナ・ドゥ・フォンテーヌ!!」
     司会者の掛け声と共に、熱烈な拍手が会場に響きわたる。観衆からの熱視線に包まれながら、フリーナはカーテンコールのお辞儀をした。
     あの日「水の娘」を演じてから、フリーナは再び舞台に返り咲くことを決めた。あの公演を行ったことで、舞台に立つ行為こそがフリーナに生の実感を与えてくれると感じてしまったのだ。
     飲まれてしまいそうな孤独や苦痛の記憶も含め、フリーナが持つ様々な感情を舞台の上で発揮することで、今まで許されなかった自己表現を成し得ている。
     またフリーナが再び舞台に戻るきっかけとなった「水の娘」も、今では人気演目として数々の劇団で上演するようになった。そして今日もフリーナは主演女優としてオファーを受けエピクレシス歌劇場にいる。
    13408

    hiromu_mix

    DONEワーパレ。
    ファ切で、4「星だけが見ていた」 不安そうな/分からない/期待した

    なんかこう、お題が綺麗すぎて、綺麗な話を書こうとして撃沈しましたw
    でもこういうシチュ好きです。
    星だけが落ちた、という記憶はある。
    山岳地帯でのヴィランとの追っかけっこ、捕まえた、という手ごたえと同時に、足もとが急に何もなくなる感覚。後ろから聞こえた叫び声。捕まえたヴィランを、それでもこのまま落ちたら殺してしまうと思って俺は、とにかく必死に背後に放り投げた。自分は、硬化で何とかなるだろうと思ったからだ。けれど、思いのほか落下時間が長く、そうしているうちに脳震盪を起こしたみたいに意識は飛んだ。

    そして今、目が覚めた。

    周りは闇だけれど、視界は一面の星。星明り、というどこかで見た言葉を唐突に思い出すくらい、それは明るく、眩しく見えた。目を眇め、ぶるりと首を振る。俺は記憶をたどり、今の状況を想像した。落ちたのは多分渓谷、転がり落ちたというより落下だったから。手のひらに触れる感触は砂利、岩。どこかからさらさらと流れる水音。指先、足先、確かめるように少しづつ体を動かしていく。硬化は落下のせいで気を失ってもぎりぎりまで保っていたのだろう、どこかを痛めた感じはしない。身体を起こし、俺は空を仰ぎ見る。着けていたインカムはどこかに落としたようで、ポケットに突っ込んでいた通信機器が、今回の唯一の犠牲だった。まあでも、生きていた、それだけでほっと息が零れる。少しだけ、ひやりとしたのが本音だから。
    2377