ゑ
Tsubame
PAST去年、鰤界にお邪魔してから初の京浮らしきSS書いたやつ発掘したので。ゑろくも何ともないけど一応ちゅうはしてる。
だから何って感じだけど😅
漸く、二人きりになった。
「お疲れ様」
その言葉を合図に、頬に手を添えられ、彼の顔がぐっと近付く。
以前なら、指先が触れた段階で緊張したものだったが、慣れというのは恐ろしいもので、今ではすっかり瞼を閉じ、彼を待つ態勢になっていた。
程なく、口唇に厚みと温かみを伴った、しかしやや乾いた感触のものが押し当てられる。僅かに唇を開くと、浅く啄むように食まれた。
が──。
何故か京楽は、決してそれ以上深く口吻けてはこない。花街の女性には、いっそ軽率とも言えるほどに容易く、貪るような口付けを与え、それ以上に触れてもいるというのに。
わかっている。
花街の女性はそれが商売なのだし、京楽は上客だ。そんな事は当然といえば当然なのだろう。
1152「お疲れ様」
その言葉を合図に、頬に手を添えられ、彼の顔がぐっと近付く。
以前なら、指先が触れた段階で緊張したものだったが、慣れというのは恐ろしいもので、今ではすっかり瞼を閉じ、彼を待つ態勢になっていた。
程なく、口唇に厚みと温かみを伴った、しかしやや乾いた感触のものが押し当てられる。僅かに唇を開くと、浅く啄むように食まれた。
が──。
何故か京楽は、決してそれ以上深く口吻けてはこない。花街の女性には、いっそ軽率とも言えるほどに容易く、貪るような口付けを与え、それ以上に触れてもいるというのに。
わかっている。
花街の女性はそれが商売なのだし、京楽は上客だ。そんな事は当然といえば当然なのだろう。
9fdTJfsAACGnBqR
CAN’T MAKE5RTでヱロい話を書く用に書いてたんですが、変なふうに転がって止まった。「つれないな」
長い指が、ゆっくりと背を這い上がる。
「あんなにも、縋って、強請ってきたというのに」
「そ、そんな、覚えてません!」
首がもげるほどに横に振る。
「ふうん」
微かに傷ついた光がその目に宿った気がした。けれど、それは瞬きひとつで隠れてしまう。魅入られたように見つめていると、先生は酷く甘い声で僕に言った。
「俺のことを、好きだと言ったことも?」
「すっ……!?」
酸欠の魚のように口をぱくつかせる。
「ありえません! なにかの間違えです……、わ、忘れてください!」
ベッドから転がり落ちるように逃げ出したが、床に散らばった服に気を取られた瞬間に、その腕に捕らえられてしまう。
「お前は忘れられるのか?」
959長い指が、ゆっくりと背を這い上がる。
「あんなにも、縋って、強請ってきたというのに」
「そ、そんな、覚えてません!」
首がもげるほどに横に振る。
「ふうん」
微かに傷ついた光がその目に宿った気がした。けれど、それは瞬きひとつで隠れてしまう。魅入られたように見つめていると、先生は酷く甘い声で僕に言った。
「俺のことを、好きだと言ったことも?」
「すっ……!?」
酸欠の魚のように口をぱくつかせる。
「ありえません! なにかの間違えです……、わ、忘れてください!」
ベッドから転がり落ちるように逃げ出したが、床に散らばった服に気を取られた瞬間に、その腕に捕らえられてしまう。
「お前は忘れられるのか?」