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    アッシュ

    あると

    DONE太陽と月のエンゲージ2WEBオンリーの今回のテーマ『和』の作品です。
    アシュサク。アシュラズ。
    亡国の姫と将来を誓った臣下の再会の話。
    ラブコメをここしばらく書いていなかったら、禁断症状が出て思いっきり謎空間のラブコメになりました。美容室で髪をやってもらうと謎に眠くなるのは、なぜだろう?
    日曜日の朝の作品どれも良いですね。
    いろんな可愛い姿のサクヤ様とアッシュ兄さんが見たーい!と思いを馳せながら。
    月夜恋歌《ツクヨミレンカ》 少女は、夢を見た。幼少の頃、幼なじみの青年と将来を約束した光景だった。
    『⋯⋯ゆいのう? お兄さんとわたしはふうふになるの?』
    『ああ、君と一緒になることだ。でも、その前に俺はこれから国のために外国に行くよ。戻ってきたら、また会おう』
    『いっしょに遊べなくなるのは、さみしいな。でも、まっているわね』
     少女と青年は指切りを交わした。夢は朝焼けの光と共に終わった⋯⋯

    ◆◇

    少女の名前は朔夜(サクヤ)。朔夜の国は侵略され、領主の父重護は敵国に囚われ投獄の末、獄中で亡くなった。朔夜は命からがら逃れ、幼少の頃に亡くなった母方の臣下の元へ亡命し、生活を送っている。臣下の家系で友人の奈多理阿(ナタリア)の経営している喫茶『狐』(シュマリ)で従業員の木苺(ラズベリー)として、名前と身分を偽り日々仕事に励んでいた。同じく喫茶『狐』で一緒に働いているのは、親友の愛(メイ)だ。マスターと三人で店を切り盛りしている。
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    1usaco1

    DONE2PのユリアシュのSS
    白ユーリ×青アッシュ
    白が青を拾ってから、結ばれる少し前くらいのお話。

    拾った経緯についてはpixivのサンプル参照
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24561501
    《まだ知らない感情》 ページを捲る度に、ぎしりと革張りのソファーが小さく鳴く。背もたれと肘掛で体を支えて片手で持つには少々重たい厚みの本をピントの合う高さに合わせて、文字の海へ没頭する。
     数ページ読み進めて、ふぅと溜め息をついた。そんなに重いならテーブルを持ってくるなり机に移動するなりすればいい。出来るものならそうしたい。出来ないのだ。ちらりと膝に視線をやる。組んだ脚の上に頭を乗せて心地良さそうに眠る仔犬が、その原因であった。

     その日の朝早く、屋敷の門の前に置かれていたのは大きさの割にずっしりとした荷物。何が届いたかは検討がつく。薄い包装紙をぱりぱりと慣らして開けると、掠れた表紙が見えて、側面を見ればコーヒーが染みたような古びた色合いになった紙は、湿気を含んで歪んでいた。どうやら、偽物ではないようだと確信して口端を少し上げた姿を、音が気になって後ろから覗いた青年が見つめていた。それはロドが取り寄せた、吸血鬼に関する伝承を綴った本であった。
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