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    オーロラ

    magnolie_aki

    DONE2022/6/25-26
    アサオズwebオンリー「オーロラと夜明けのワルツ2」展示作品です。

    世界中に溢れている、『オズ』の名前にまつわる物語にアーサーがふれていくお話し。カプオンリーといいつつほとんどオズが出てきません。
    いつか、だれかの物語 過ぎさってしまった過去の出来事に「もしも」などと考えてもどうしようもない。時間が巻き戻ることはなく、過去は決して取り戻すことなどできないからだ。
     しかし。過去は人生になり、人生は歴史になり、歴史は物語になる。物語に「もしも」はつきものだ。抜け落ちた断片を埋めるようにあらゆる「もしも」が介在するようになれば、物語は変容し、時にそれは娯楽として消費されていく。
    「──それを、許しがたいと思ってしまう私は狭量なのだろうか」
     読んでいた本をパタンと閉じて、物憂げにアーサーは息を吐く。そっと撫でたその表紙は、彼の年頃の少年が読むにはいささか可愛らしい絵で彩られていた。きらきらとした箔で押された表題は『ひかりの王子とやみの魔王』。光り輝く剣を手にした勇敢な王子が、闇の力で世界を支配する恐ろしい魔王に立ち向かう冒険物語だ。表紙で剣を構える主人公の王子の名前はアルト、そして、漆黒の鱗をもつ竜の様な姿で描かれているのが物語の敵である魔王オズバルトだった。
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    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ10話「糸車は回る」TEXT版
    ローズ・ブライアことオーロラ姫は、自分にかけられた呪いの真実を知るために、父ステファン王の城へ赴いた。大鴉のディアヴァルはこっそりと彼女の後をつけたが…。

    ※クロウリー学園長の過去話(捏造200%)連載中。このパートのインスパイア元は映画「マレフィセント」。映画ネタバレあり。捏造多め。何でも許せる人向けです。
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第⑩話「糸車は回る」 ローズが門衛に付き添われ王の間に入ってゆくと、王は門衛をぞんざいな仕草で下がらせた。そして、渋い顔でローズを上から下までジロジロ眺め回すと、こういった。
    「確かにオーロラだな。お前の母親の若い頃と生き写しだわ。何故いまここに来たのだ? 十六歳の誕生日が終わるまでは森の妖精共の元にいることになっていたはずだ。誰がお前をここに連れて来たのだ?」
     ローズは混乱した。森の妖精の元にいるはず……? フェアリー・ゴッドマザーのこと? そんなはずはない。なら、おばさまたちのこと? おばさまたちが妖精……?
     言葉を返せずにいるオーロラの様子に、王はさらに渋い顔になった。
    「まったく、何故今日なのだ。お前はもうすぐ隣国の王子と結婚する身なのだ。うまうまとマレフィセントの呪いに奪われるわけにはゆかぬ。今日一日、部屋にこもって出るでないぞ。万一にも何かあってはことだからな」
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    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ第8話「綻び」TEXT版
    マレフィセントはローズ・ブライアことオーロラ姫の呪いを解こうとしたが失敗し、激しい後悔にさいなまれていた。だがそんなことを知らないローズは……。

    ※クロウリー学園長の過去話(捏造200%)連載中。このパートのインスパイア元は映画「マレフィセント」。今回も映画ネタバレ特盛(この辺は原則映画のストーリーに沿うので)&捏造もあるので何でも許せる人だけでお願いします。
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第8話「綻び」 マレフィセントが後悔に胸を苛まれている頃、何も知らないローズはいつもどおりの森の生活を楽しんでいた。
     もうすぐ十六歳の誕生日、というある日、彼女は森の中で一人の青年と出会った。青年は見目麗しく、礼儀正しく、美しい衣装をまとっていた。
     彼は、「すみません、道に迷ってしまって。城へはどちらに行けばいいですか?」と尋ねた。たったそれだけの会話なのに、ローズの胸は何故かドキドキし、顔がほてるのを感じた。なんだろう、この不思議な感じは。この人ともっと話していたい、側にいたい、と感じる……。
     どうやら青年も同じ気持ちだったらしく、用事を済ませたら必ずまた寄るから、と言いおいて去っていったのだった。
     それから数日の間、ローズは毎朝のように目覚めるとすぐに、彼がまたやってこないかと考えてあの場所へとでかけ、日暮れにはがっかりして家に戻るのだった。
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    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ第6話「極光は宵闇を照らす」TEXT版
    大鴉のディアヴァルの回想。王女の誕生を知ったマレフィセントはオーロラ姫に呪いをかけたが……。

    ※クロウリー学園長の過去話(捏造200%)連載中。完走したら多分修正はいるかも。このパートのインスパイア元は映画「マレフィセント」。今回は映画のネタバレ特盛(この辺は原則映画のストーリーに沿うので)。改変捏造もあるので何でも許せる人だけでお願いします。
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第6話「極光は宵闇を照らす」 大鴉おおがらすのディアヴァルの回想。プリンセスの誕生を知ったマレフィセントは姫に呪いをかけたが……。


     城の中、王は落ち着かない様子で部屋の中をあるきまわっていた。
    「マレフィセントめ……。わしの道をことごとく邪魔しおって! 呪いを避ける道は無いものか」
     王は立ち止まって顎髭あごひげをしごき考え込む。と、突然その目に強い光が宿り、顔を上げてぶつぶつとつぶやき出した。
    「……そうだ! 国中の糸車を焼き捨てるのだ! そして姫を隠してしまえば良い……! 隠す……どこへ……? そうだ! あいつらだ! あいつらに責任を取らせよう。同じ妖精のしでかしだ、あいつらに尻拭しりぬぐいしてもらおうじゃないか。誰かある! ここへ三妖精を呼べ!!」
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