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    カイム

    もず❤️‍🔥

    PASTカイムの故郷のモブ女視点の話「美しい村の話」https://poipiku.com/3805122/8157818.html のパイロット版のような昔書いた短編が出土したので載せます
    罪人イベを経た今となっては完全に無いルートの話です
    漫画のプロットのつもりで書きだして途中で方向転換したので冒頭にその名残があります
    この後異端狩りで親を亡くした「悪魔の子供」を引き取るヤバ孤児院編に突入します
    ある道化の独白私はカイム
    御身にお仕えする事を、お許しください

    私は辺鄙な辺境の村で生まれ育ちました
    内気で病弱な私は近所の憎たらしい餓鬼ども、失礼、子供たちに馴染めず仲間外れにされていました

    カイムの母「あなたたち ちょうどクッキーを焼いたの よかったら食べて?」
    近所の悪ガキ「………」
    カイムの母「うちのカイムをよろしくね」
    黙ってクッキーを持っていくガキ「………」

    クッキーを食べたガキ「! うまっ!!」
    サブレー「うちのかーちゃんのよりうめぇ!!」

    サブレー「ただいま!」
    サブレーの母親「おや そのクッキー誰からもらってきたんだい?」
    サブレー「カイムのおばさん!すげーうまい!」
    サブレーの母親「………そう」


    母ひとり子ひとり 生活は楽ではなかったが、母はよく他人に施した
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    bach_otamama

    DOODLEベルイム。大遅刻ハロウィンすみません。惨劇前の例えば、な一日です。
    東方イベで各地域や職務担当のハルマがいるみたいなことをお出しされたのと、異端審問官がハルマの作った組織なあたりからの捏造や想像を含みます。
    時系列は明記されていませんが、トルケーの惨劇を10年ほど前、カイムが母親と別れたのはハルファスと同じ14,5歳くらいと仮定しています。
    I'm a wizard 陽光を紡いだような美しく長い金の髪と蒼天の瞳、彫りの深い端正な面差し。冷たく冴えた冬の晴天のような美貌はいかにもハルマらしい。一方で、調和を良しとする彼らには珍しく、長い髪を奔放に背へ流し、白い服も大きく着崩している。
    「一週間後はハロウィンだ。クロウタドリ達も自由に歌っていいだろう?なに、担当者の許可は取っている。たまには楽しみたまえ」
    ミカエルと名乗ったハルマは審問官たちへ片目をつぶってみせた。
    「そういう問題でしょうか」
    「とかく君達は誤解されやすいからね。祭りに参加して市民たちと交流するのも大切だ」
    飄々とした男に反論できるものはいなかった。

     大地の恵みが見える者、人ならざるモノをその身に宿す者、理由などないが他者と交わって過ごすことに苦痛を見出す者。そうした者が時折、異端と断じられることがある。異端審問会は、そのような人々が虐げられる前に、あるいは他者を傷つけてしまう前に保護するためにハルマが作った機関だった。パクス・ハルモニア。追放メギドはもちろん、そうでない者も含め、調和や統一をヴィータへも求める彼らにとって異端者は時に和を乱し好ましからぬ事態が起こる。だからこそ保護し、遠ざけて彼らも残る者も暮らしやすいようにする。しかし、遠ざけるがゆえに誤解を招いた。異端審問は異端者への対応が集団生活で避けられぬストレスや心的不安と重なった際に、審問という名の他害へ名分を与えてしまった。事実、ボダン村など誤った異端審問の他害はずっと残り続け、異端審問会はひそかに恐れられている。彼らがクロウタドリと符丁を使うのも、異端審問への誤解からあらぬトラブルを避けるためでもあった。しかし、知らないことは誤解を生む。未知は恐れを生み出す。誤解を解くように、知ってもらうようにと仮装してハロウィンへ参加するというミカエルの提案を審問官たちは受け入れた。
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    bach_otamama

    DOODLEチユエンとカイム。デザイナーたよりでチユエンは最初は黒髪なのを金に染めているイメージだったと聞いて。染める理由などは妄想度高めでお送りします。
    キャラストで、チユエンの容姿に彼の母親が憎んでいた夫の面影を見て辛かったという場面があったので。この話は特にCPを意識していませんが、生産ラインはベルイムでチユヴリ寄りなので腐っています。
    髪の話 継承し、転魔を果たした身に流れる時間は少しゆっくりとなる。それでも元がヴィータの体である以上、髪や爪は伸びる。
    「くそったれ」
    鏡を覗き込んだチユエンは、髪をかきむしった。美猴の魔は金の獣だったからというだけでなく、母の言葉を伸びてきた黒い髪は思い出させる。父親によく似た息子に、かつて奪われた恋と憎しみを重ねてしまうと言っていた母の言葉を。だから、故郷では髪を染めていた。
    「髪が伸びてくるのが嫌?じゃあ剃ればいいんじゃない?」
    「それでも伸びてくるだろ」
    「そうねえ。じゃあ、色を変えてみたら?」
    「できんのか?」
    「アタシに任せなさい。そうねえ、いっそ金なんかいいんじゃない?」
    そう言ったヴリトラは、次の日髪を染めてくれた。なぜ染めたいのかを一切聞かず、むしろ伸びてくると彼の方からそろそろ染めたほうがいいとやってきたものだった。
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