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    キルト

    Mikan

    MAIKING[あらすじ]IIIにて直列後の平時が舞台。猫耳パニック。
    今日も、そんなよくある忙しい日になるかと思われた。起きて異変を発見するまでは、だ。しろボンは起きると、猫になっていた。(以下、本編)
    父のゴールデン王の後を継ぐべく、俺、しろボンは詰め込み教育に終われる日々。その日も忙しくも平和な日となるかに思われたけれど…?



    朝日の差し込む寝室でいつも通りに目が覚めて、寝返りをうとうとしたら、背中で柔らかい何かを踏んでしまった。ベッドにあるはずのない障害物を手さぐり探そうとして、何やら細長い温かい生き物のような感触があった。
    ビックリして起き上がってベッドの中を覗くも、もぬけの殻の空である。

    おかしいなとかけ布団をめくり、さらにベッドから降りて周辺を探すも、何も見つからない。
    どちらかというと、背後に何かいるような気がする。背中に見知らぬ生き物がひっついていたらとの嫌な予感が浮かび、鏡に姿を映すと、お尻から白くて細長いものが生えていた。
    いわゆる尻尾である。しかし、驚いている暇はなく、鏡をよく見ると頭には動物の白い耳が生えていた。

    何だこれっ?!

    寝ている間の誰かのいたずらかと思い、耳や尻尾を引っ張るがくっついて離れず、無理に引っ張ったらとても痛かった。夢でもないらしい。

    くらくら眩暈がするような気分になり、ベッドの端に腰掛ける。
    座って、体をひねり尻尾を確認する。先 644

    yayoi1515

    TRAINING文字も投稿できると見かけたので試しに。

    現パロ社会人ジャミカリ。
    転生要素はありません。
    毎週金曜日の夜は定時で帰ることにしている。
    同僚は俺に彼女がいるとか恋人がいるとか勝手に騒いでいるが、ちょうどいいのでその噂をそのまま利用している。噂は半分当たりで半分ハズレだ。
    駅から徒歩五分圏内にそびえ立つ高層マンション。
    周囲にはコンビニもスーパーも揃っており、繁華街の中心地からは駅三つ離れているので治安も良く、住環境としては申し分ない。
    そんなマンションの、鏡のように磨かれて光っているエントランスの入口で、預かっているカードキーでオートロックを解除し、中に入るのも慣れたものだ。高速で静かに動くエレベーターの中で、食材が詰め込まれた不釣り合いなナイロン製のエコバッグを肩にかけ直す。
    軽いベルの音と共に扉が開いた。到着したのはマンションの最上階。
    廊下に敷かれた絨毯が足音を消すので、ただでさえ静かなフロアには何の音も響かない。
    重厚な作りのドアをカードキーで開くと玄関は真っ暗だった。
    手探りでスイッチを探し、手当り次第に明かりを付ける。電気代を払うのは俺ではないので遠慮なんかしない。
    辿り着いた先のリビングルームは散々な有様だった。
    空のペットボトルがテーブルにボーリングのピンのよ 1874

    霧(きり)

    MEMOキリュウとカイとチギリノヒモの話。テキストも投稿できるということでお試し
    カイが一時期姿を消していたという前提です。出会いの話をまず書こうね
    - チギリノヒモ -
    「ふーん、これがチギリノヒモか」
     ハイカラスクエアのロビーの隣、坂の上に怪しげに佇むクマサン商会。その建物の中にふたりボーイが居た。
    「足ギアってことは、足に付けるんだよな?」
     青インクのボーイ、カイはそう訊きながら顔の前に紐を持ち上げじっと見る。
    「みたいだな。チギリは契りってことだろうけどどういうことなんだろう」
     バイトの報酬である紐を弄びながら黄緑インクのボーイ、キリュウが答える。
    「チギリ?」
    「約束ってこと」
    『それはね、願掛けをして身につけ、そのヒモが自然に切れたら願いが叶うと言われているんだ。とても素敵だろう?』
     そう言ったのは木製の身体を揺らすクマサンである。
    「あんたが言うと途端に不安になるな」
     キリュウはじっとりとした目で言う。
    『どういうことかな』
    「さぁ。それより、そろそろ次のシフト始まるんじゃないですか」
    『……そうだね。二人とも、今回もお疲れ様』
    「どうも」
    「おつかれさまでーす!」
     プツリと音を立て、木製の置物は動きを止めた。ふたりは建物を出て坂を下りる。そのまま、ゆったりとした足取りで駅に歩みを進める。
    「願いか……なぁ 884