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    サウンド

    ナナシ/ムメイ

    DOODLEネオゲ。終戦記念日なので急ぎでもなにかそれっぽい話を書いておきたかった。

    ネオゲの竜馬研究所離脱には原典知ってからずっと不思議に思っていたのでサウンドドラマからと、この辺の理由なら納得できるかなぁの穴埋め兼ねて。
    原典は両作品ともこの辺とても気を使って描いていたことと、DQ11をプレイした時の「美談とするには 残酷すぎます」というあるNPC会話が印象に残っていて。
    ■ 同じ風が吹くじいじいと、幾つも重なる蝉の声が夏の青空の下に響く。
    昇りきってはいなくとも夏の日差しは眩しく、研究所を眺める高台に立つ小さな墓標が草むらに影を落としていた。
    その下には僅かばかりの機体の残骸が眠る。

    五年前。武蔵はゲッター1と共に消えた。消えた、というには生温い、壮絶なゲッター炉心の爆発と共に。文字通り骨のひとかけも残さず。
    彼が記憶の他に残したものは研究所に残された遺品ほどで、遺族へそれらを返せばそんなものしか残らなかった。
    けれど、竜馬と隼人にはそれが一番武蔵の魂を知っているような気がした。


    「よう、武蔵」
    済まなかったな、しばらく顔出さなくてよ。

    風呂敷包みと水の入った一升瓶を携え、竜馬がそこを訪れたのは盆も終わる頃だった。
    2703

    咲楽優

    MEMO他サイトにて公開しているサウンドノベルです
    バックログで文章を確認出来ないつくりにしていたのでテキストにしてみました
    タイトル【Endless road】
    ※約900字
     ダークファンタジー系
     一部残酷な表現が含まれます
      この物語はフィクションです

    (ひとりごと)
    確かにギャレリアの方が機能は豊富だけど私はこっちも好きです
    あるところにひとりの男がおりました
    男は頭からマントをかぶり、手にはつえを持っています
    その男がどこからやって来たのかは分かりません
    男はある目的を胸に、旅をしていました

    男は旅をしています
    あるとき、耳の長い少年が声をかけてきました
    「ねえ、君はどうしてつえをついているの?」
    男はこう答えました
    「私は足が不自由だからだよ」
    男は曲がった足をさすりながら言いました

    =男は昔、ある国の王様でした=

    男は旅をしています
    あるとき、羽の生えたおじいさんが声をかけてきました
    「おぬしはどうしてマントをかぶっているのじゃ?」
    男はこう答えました
    「それは、私の顔が醜いからだよ」
    男はマントを深くかぶりながら言いました

    男は旅をしています
    あるとき、尾びれの生えた女が声をかけてきました
    「あなたはなぜ旅をしているの?」
    男はこう答えました
    「ひとりぼっちはさみしいからだよ」
    男は遙か彼方を見つめながら言いました

    =男は昔、大きな罪をおかしました=

    花ほころぶ丘をこえ、砂塵(さじん)の嵐をぬけました
    海を渡り、広い草原にたどり着いたところで男は腰をおろします
    野原にはゆるやかな風が吹い 943