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    サウンド

    ereply

    DONE初代ボンブシェル→サウンドウェーブ。
    他機の心を弄ぶことを好むボンブシェルが、サウンドウェーブに執着するまでの話。

    前作とはまた別の世界線です。
    退屈を終わらせろ! / 初代虫音 インセクトロンは[[rb:窮 > きゅう]]していた。
    なにも今、突然に起こったことではない。彼らはいつも腹を空かせている。独自に遂げた進化によって、森を食らい、田畑を食らい、どうにかこうにか食い繋いでいるが、腹が膨れたと思い少し動くとまた腹が減るのだからどうしようもなかった。
    インセクトロンに遅れてこの星へやって来たデストロン。そのトップであるメガトロンは、明らかに報酬に見合わない労働をインセクトロンに要求してくる。しかし、いつも腹を空かせているインセクトロンは、頭ではその不義理な同盟者から満足な報酬は望めないことを理解していながら、ご馳走を期待してその依頼に飛び付いてしまうのだ。

    インセクトロン達は、その同盟者から提供された、ノヴァ発電所で食らったエネルギーの事が忘れられなかった。結果的には消化不良を起こしてしまったが、十二分にエネルギーを蓄えて力に満ちた機体は[[rb:溌剌 > はつらつ]]として、本来の力以上のものを発揮することが出来た。インセクトロンの機体は他の機械生命体とは違い、エネルギー残量で身体の大きさが変化する。常に腹が減っているものだから、普段の彼らは小さな[[rb:体躯 > たいく]]をしているのだ。腹が減れば力も出ない。頭も本来ほどは回らない。あの時のように腹を満たした状態でいられたら、その力でもって食べきれない程のエネルギーをかき集めることも、その頭でもって策を巡らすことも出来るはずだ。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLEネオゲ。終戦記念日なので急ぎでもなにかそれっぽい話を書いておきたかった。

    ネオゲの竜馬研究所離脱には原典知ってからずっと不思議に思っていたのでサウンドドラマからと、この辺の理由なら納得できるかなぁの穴埋め兼ねて。
    原典は両作品ともこの辺とても気を使って描いていたことと、DQ11をプレイした時の「美談とするには 残酷すぎます」というあるNPC会話が印象に残っていて。
    ■ 同じ風が吹くじいじいと、幾つも重なる蝉の声が夏の青空の下に響く。
    昇りきってはいなくとも夏の日差しは眩しく、研究所を眺める高台に立つ小さな墓標が草むらに影を落としていた。
    その下には僅かばかりの機体の残骸が眠る。

    五年前。武蔵はゲッター1と共に消えた。消えた、というには生温い、壮絶なゲッター炉心の爆発と共に。文字通り骨のひとかけも残さず。
    彼が記憶の他に残したものは研究所に残された遺品ほどで、遺族へそれらを返せばそんなものしか残らなかった。
    けれど、竜馬と隼人にはそれが一番武蔵の魂を知っているような気がした。


    「よう、武蔵」
    済まなかったな、しばらく顔出さなくてよ。

    風呂敷包みと水の入った一升瓶を携え、竜馬がそこを訪れたのは盆も終わる頃だった。
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