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    ズン

    るび@ポイピク

    MEMO多分シーズン1くらいに書いた7イサ良メモ。いつも通りの捏造。
    いつでも修正されることがあります。
    裏路地の夜***



     裏路地の夜。午前3時13分から午前4時34分の81分間。都市が眠りどこからともなく現れる掃除屋たちに全てが喰いつくされる時間。頭が定めた絶対的な禁忌で守られた、『居住スペース』内に居なければ1級フィクサーといえども命が危ういこの時間付近は路地裏をうろつく奴などいないだろう。私は今、そんな裏路地を午前2時48分に走っている。バディとして一緒に任務に当たる、良秀と共に。

     これというのも調査対象がこちらをかぎつけて追い回されているせいだ。向こうはここら一帯を縄張りとしているから、ここに追い込んで一斉にドアを閉めてしまえば私たちはあっという間に掃除屋の餌食という事だろう、巣へは間に合わず避難を受け付けてくれそうな事務所もこのあたりには、無い。良秀は私より5m程度後ろを走っている。大太刀を担いでいる分遅いというのもあるが、戦闘に長けた彼女が敵を引き付ける殿を請け負っているからだ。彼女が2,3人に囲まれていることは多く、彼女を狙う輩を私が弾くという戦い方が常態と化していた。結果、より多く消耗するのは良秀であり、さらに足は重くなっていく。―――間に合わない。私は何度もこのあたりの地理の情報を照らし合わせたが、あと15分程度で逃げ込めそうな所が見つかる算段が付かなかった。
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