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    ハゼ

    ヤマダカナ

    DONE2021.10.23
    独二Webオンリーの展示用です。
    独二の日を記念して掲載します!

    ※モブも出るよ
    ※深海戦隊シンカイジャーについては「星屑セブンデイズ」をご覧下さい。ピクシブにてWEB再録しています。
    ※田中と鈴木については二人が出てくるお話をポイピクへ載せていますので気になった方はぜひ
    ※男同士が普通に結婚できる世界線
    【独二】独歩と二郎とその周りの人たちのお話 第一章 二郎と独歩が付き合っていることを知ってしまった三郎の話 二郎は顔に出やすい。
     昔からそうだった。遊んでいて施設の窓ガラスを割ったときも、お気に入りの傘を振り回して壊したときも、テストで悪い点数を取ったときも。いや、最後のは顔を見なくてもいつも悪い点数なのでやっぱりナシ。
     そんな感じで顔を見ればどんなことを考えているのか、何が言いたいのかだいたいは想像が付くような分かりやすい兄だが、この顔だけは正直見たくなかったし知りたくもなかった。
    「何だよ、三郎」
    「……何でもない馬鹿」
    「はぁ? バカって言う方がバカなんだぞ、バ~カ!」
    「馬鹿はお前だ」
     可愛くねぇな、と口を尖らせながら再び視線をスマホに戻す。もちろん画面は対角線上に座っている僕からは見えないけれど容易に想像ができた。
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    zu_kax

    MAIKINGやっと……家に行く……ぜいぜい
    けんなゆ♀ 4話はぜったいにえっちなことをさせる
    四、黄昏のコンチェルト ライブを終えたばかりの那由多は、いつもより少し息苦しそうだった。普段から白皙な彼女の肌はさらに白く、顔色が悪く見える。ステージの上でのパフォーマンスは、いつものように素晴らしいものだったが、楽屋に戻ってくると椅子に座り、くちびるを結んだままじっとしている。
     那由多をボーカルとして擁立してから、すでに数か月が経っていた。ライブは何度か出演していたが、こんなに体調の悪そうな那由多は初めてだった。
    「大丈夫か。顔色が悪い」
     冷えたミネラルウォーターを差し出すと、那由多はゆっくり伸ばした指でペットボトルを掴んだ。蓋を開けて、ひとくち流し込むと小さく息を漏らす。
     ステージ上では次のバンドがパフォーマンスを行っているところだった。那由多をボーカルに据えてからというもの、賢汰たちのバンドは前座よりもメインで出演してくれと願われることが多くなっていた。今日は複数のバンドが出演する対バンライブで、後ろから二番目の出演順を任された。大トリを務めるのは、この辺りでは有名なアマチュアバンドだ。全員が社会人で構成されたスリーピースのミクスチャーロックバンド。ボーカルの技術が高く、人気があるのも頷ける。礼音と結人は汗を拭くとすぐにまた客席のほうに行ってしまった。今日はこのバンドの演奏を聞くのも楽しみにしていたらしい。
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