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    パワー

    山瀬屋

    TRAINING錦桐。極で桐が謎スタミナン飲んで若返ってしまい錦と遭遇する?ご都合謎SS、尻切れトンボ。桐を囲う組長錦いいなっていうn番煎じ。若い桐と37錦だったらパワーバランス的にも錦の精神性安定しそうだなっておもったりする
    TOXIC「御託は良いからとっとと探せ!!」

    錦山は携帯電話越しの部下を怒鳴り付けた。その後も続く弁解を遮り、切電する。手元の端末を叩きつけたくなるのを、危うく堪えた。全くこれだけ手を尽くして探し出せないなんて大概どうかしている。桐生は間違いなく神室町近辺に潜伏しているはずなのだ。なのにどうして見つからない。クソ、どいつもこいつも、使えない奴ばかりだ。
    苛ついた気持ちを鎮めるべく、事務所を飛び出す。部下の静止は聞かなかったこととした。煙草に火を付け、紫煙を纏いながら、夜の街を彷徨う。一人で街を出歩くのは久しぶりだった。夜風が心地良いような気もする。だが頭の中は依然、沸騰しそうなほどに茹だっていた。

    足早に駆け抜ける歓楽街。雑踏と、ネオンの対比に暗む闇。そこに溶け込むような何の変哲もない路地。錦山が注意を向けたのは単なる偶然としか言えなかった。もしくは、何かの直感があったのか。ふと見つけた暗がりの奥に、あの見知ったグレースーツを捉える。背中を丸めて、どうやら逃げに逃げて走った後の一休みとでも言いたげだった。錦山はにやりと笑う。こんな偶然ってあるか。全く馬鹿げている。だが存外こんなものなのかもしれない。懐を弄ると、ずしりと重く、冷たい金属の感触が手に馴染む。足早に路地へと向かう。そしてそのままがら空きの背中に銃口を突きつけてやると、う、と小さく声を出した。
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    nowtblnolife

    DOODLE初夜後にセンシティブな🦌を気遣う✳️が気に入らない🦌です。

    たぬきんお疲れ様でした。パワーをもらいました。
    初翌日掠れた声が名前を呼ぶので、見ていた夢を忘れて目を覚ました。日はとうに上り雨戸の隙間から部屋の奥まで差し込んでいる。
    「寝過ぎた」
    そう言った自分の声まで掠れていて、鼻を掻いたふりして咳払いする。昨日おれを抱いた男が困ったように目を逸らして俯き、たぶん謝ろうとしたので、溜め息の前に二の句で止める。
    「お早う、門倉」

    門倉に雨戸を開けさせて、おれは二組の布団を上げる。澄み切った朝日が門倉の輪郭に輝いて眩しく、そこでようやくいつもの額当てが夜に外れたまま布団と共に片付けてしまったことに気づいて押し入れを改めた。
    朝飯の支度ができなかったので、乾飯と適当な山のものをまとめて鍋で温める間に土間と続き間の掃き掃除を済ませ、道具を磨き、こそこそとイナウを作って火を招くのが遅くなったことを詫びた。ふと、昨晩の行為を咎められるだろうかとどきりとするが、カムイたちはそんなことまで怒りはしないだろう。婚前のふしだらを糾弾するのはたいてい人間だ。火に当たった頬が乾燥して痒い。顔を手で覆いながら背が丸まっていく、朝からあまり良くない。あぐらの座り心地が悪く、今日は敷物が欲しかった。門倉がたまに敷いている座布団を借りようと顔を上げた時、門倉がのそのそと囲炉裏端にきたので反射的に腰をあげる。
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