Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    パーミル

    た か

    PAST鉄パーミル4で展示していた信越と兄陸の話。当時お読みいただいた方ありがとうございました!
    (※誤字脱字の修正等少々手を入れています)
    灯火 貴方の中に長野上官はいらっしゃるのでしょうか? まあそう聞いても、貴方は答えてはくださらないのでしょう。……
     そのような、そこはかとない未練のようなものが読み取られても不思議ではない書き出しで、信越本線が北陸新幹線に対して綴った手紙を、置き手紙として長野駅に残したのは、澄んだ青空に、薄くちぎれたような雲が浮かんだり風に乗って移動したりする、穏やかな秋の訪れを思わせる日のことだった。そしてこの日はまた、北陸新幹線が高崎駅・長野駅間を開業させてからちょうど二十五周年を迎えた日でもあった。令和四年の十月一日である。この年は国に鉄道が開業してから百五十年を迎え、さらには東日本の誇る全ての新幹線が五年刻み、あるいは十年刻みの周年を迎える年であるために、年始からどことなく浮き足立っている雰囲気がゆく先々で見てとれた。一声の産声が新橋駅に響いてから百五十年もの月日が経つ日を僅か二週間後に備えて人々の気分も高揚している、ちょうどそんな時期に北陸新幹線は二十五歳の誕生日を祝われたのだった。空模様は晴れやかな日に相応しかった。
    9279

    lg_eb0

    DONE東上×越生 己が東上本線の支線であるということに強い思い入れのある越生と、根古屋と啓志と、恋バナの話

    ※鉄パーミル2日目の展示作品です
    ※大人越生のビジュアル以外の全て、秩鉄を拗らせる以前の東上の様子、そのほか廃線キャラクター等全てを捏造しています
    ※戦争や災害に触れる不謹慎なシーンが沢山あります、というか慎みのあるシーンはほぼありません
    焼け跡に芽吹く「なあ、俺が東上のことが好きで、できれば抱かれたいって思ってるって言ったら、どう思うんだ?」
    「一回くらい俺と寝てくれ、って思う」
    恋愛相談をする相手を間違えた、と俺は溜息を吐いた。日が沈んでから空襲警報が鳴り出すまでの時間にしか色恋の話など出来ないのだから、もっと親身に話を聞いてくれそうな相手を探すべきだったのだろうと分かっていた。だが、年上の男相手に抱いている気持ちを否定されるのが嫌で、男好きで有名な年上の男になんて聞いてしまった。まさか自分がこうしてからかいの対象になるとは夢にも思っていなかったが。
    「冗談、流石にお前に手を出したら東上にも伊勢崎にも殺される。全く、修身の授業を真に受けてるようなやつのお世話は面倒くせえ。誰が道徳的になんて生きてやるかよ。……あ、ビール取ってきてくれ、そこにあるだろ」
    4677