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    フジ

    fmk118

    DOODLE特掃のあしやさんとバイトのふじ◯くんの最初のところ
    (ぷらいべったーから移植)
    細かいことは気にしないでください
    「へ、閉店ですか?!」
    「ごめんねぇ、立香くん……」
     大学二年生の夏休み。アルバイト先である個人経営の書店で立香を迎えたのは、ひどく申し訳なさそうな顔をした店主だった。
     立香の住むアパートから徒歩十五分の場所にあるこの書店は地域の住民たちからも愛されており、立香自身もレポート用の参考書や趣味の本を購入するにあたり幾度も世話になってきた。老店主が腰を痛めたのをきっかけに始めた書店でのアルバイトは、いつしか彼の中で大きくウェイトを占めていた。それがなくなってしまうなんて。
    「私ももう歳だからねぇ、そろそろ店仕舞いしようと思って。しばらくは法人向けに教材の仕入れをしてくけど、今年一杯でそれも終りにするつもりだよ。本当に、今までありがとうねぇ……」
    「そんな、オレの方こそありがとうございました!」
    「立香くんの次のアルバイトが見つかるまでは、お店も開けてようと思ってるから」
    「ありがとうございます!」
     心優しい店主の気遣いに、深く頭を下げる。
     その日は予定通り就業し、店の二階にある店主の居住スペースで夕飯に相伴した。
    「立香くんが手伝ってくれるようになってね、随分と楽になったんだよ。も 6520