Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    フラストレーション

    tatatanme_n2n

    MEMOフラストレーションがたまってしまったので、前々から書きたいお話のオエ視点をちょっとだけ書きました。このお話を騎士様視点で書きたい……。
    騎士様からの矢印が大変な事になったオーカイ。
    元ネタはリンクのツイートになります。検索避けするの忘れてたやつなので、ひっそりと。

    https://twitter.com/tatatanme_n2n/status/1212386780399337473?s=20
    それは何時だって、どうしたって、目を惹いた。
     ――――どうしてか、は気付いていなかった。


     ひどい目に遭った。
     西の魔法使いは本当にどうかしている。
     どうして僕が、歌なんて……。
     邪な企みなんて一つも見えない笑顔で楽器を奏でられると、何故か気が付いたら一緒に歌ってしまう。本当に嫌だ。
     あんまりにも苛々するものだから、誰かと遊んでもらおうと視線を巡らせた時。廊下の向こうに消える、長い赤毛が見えた。
     この魔法舎では赤毛の魔法使いは何人かいるけれど、長く伸ばしているのはただ一人。
     それに、あの色を自分が間違える筈がない。
     どうやって遊んでやろう。苛々が吹き飛んで、頭の中はそれだけでいっぱいになった。何せ、最近はどうした事かなかなか会わなくて、ちょっと退屈していたのだ。
     今迄で反応がとびっきりによかったのは、蛇をけしかけた時だったなあ。あの魂から響くような悲鳴と、情けなく涙の滲んだ目はしばらく忘れられなくて、何度も思い返したっけ。
     けど、ああいうのはたまにやるからいい反応が出るのだ。今日やるには、ちょっと早い。
     ふわりと宙を浮く。あの騎士は人の気配に敏感だから、足音を 1591