ブライ
uncimorimori12
DOODLEカブライかぶちとリンがお喋りしてるだけ
貴方の知らない顔 店の入口から漏れる僅かな陽光を反射し、掌中の硬貨が鈍色に輝く。地を叩くような雨季はなりを潜め、外気は夏と呼んで差し支えない程に茹だっている。地平線を曖昧に濁す陽炎は、肌に纏わりついては滴り落ちる湿気を容易に想起させた。
リンシャはまるで役に立たないシーリングファンを苦々しく見上げると、手元の扇子を広げる。東方群島からやって来たという行商から気まぐれで購入した扇子は、今や無くてはならない存在だ。地紙に描かれた湖面を泳ぐ紅白の魚も、涼しげで気に入っている。リンシャは手元のコインを脇に置くと、これみよがしな溜息をついた。
王の結婚祝いにと記念硬貨が発行されて一ヶ月、夫妻の横顔が並んだ硬貨は、貨幣としてよりも、人々のお守りとして機能している。なんでも、これ一枚持っていれば、城下町から遠く離れた地域でも魔物に襲われないとかなんとか。確たる証拠もない眉唾ものの噂を、人々はなんの疑いも無く信じているのだ。まったく、バカバカしい。
6227リンシャはまるで役に立たないシーリングファンを苦々しく見上げると、手元の扇子を広げる。東方群島からやって来たという行商から気まぐれで購入した扇子は、今や無くてはならない存在だ。地紙に描かれた湖面を泳ぐ紅白の魚も、涼しげで気に入っている。リンシャは手元のコインを脇に置くと、これみよがしな溜息をついた。
王の結婚祝いにと記念硬貨が発行されて一ヶ月、夫妻の横顔が並んだ硬貨は、貨幣としてよりも、人々のお守りとして機能している。なんでも、これ一枚持っていれば、城下町から遠く離れた地域でも魔物に襲われないとかなんとか。確たる証拠もない眉唾ものの噂を、人々はなんの疑いも無く信じているのだ。まったく、バカバカしい。
裏菊@落描き
DONE6月の花嫁。差分はブライダルブドワール的なもの。
男性が女性に口紅ひいてあげるシチュってえっちだと思いませんか?
本編→https://novel18.syosetu.com/n7186ia/ 3
スカシブロック
DOODLE六月吉日 戸隠神社にて2024年ジューンブライド用イラスト。戸隠神社の立派な杉並木を活かしたいばかりにキャラクターをかなり小さく描きすぎてしまいましたが、推しカプが幸せそうなので大体オッケーです👍
ヘルメスの笑顔が少しだけ固いのは、戸隠神社にいるといつにも増して輝いて見えてしまう推しがとても眩しくて少し悔しいんだと思います。二人が小さすぎるので、無理やりアップにしたものもオマケに… 2
もものかんづめ
DOODLEおしょたな丹恒くんを育てている丹楓さんの6月の話ジューンブライドかすりたかったけどうまく入らなかったので来年に期待……
幕間の楓恒㉓ カランカランと鐘の鳴る音に丹恒は足を止めた。丹楓に声を掛けて、白珠と長楽天の方へ出かけていたその帰り道。紅い服を身に纏った男女が周りに祝福されている光景が目に入ってくる。
丹恒はその二人がどうして同じデザインの服を着て、その場を歩いているのかわからなかったが二人が誰よりも幸せそうな顔をしていたのでつい気になってしまっていた。
「結婚式なんて珍しいです」
「けっこん…?」
「はい、好きな人同士が愛を誓いあう儀式みたいなものですね! 羅浮では珍しいと思いますよ」
華やかな空気の中で周りの人達から笑顔や言葉をもらっているだろう二人がとても幸せそうに見えて丹恒はじっとその姿を見つめてしまう。
「丹恒も気になるんですか?」
2242丹恒はその二人がどうして同じデザインの服を着て、その場を歩いているのかわからなかったが二人が誰よりも幸せそうな顔をしていたのでつい気になってしまっていた。
「結婚式なんて珍しいです」
「けっこん…?」
「はい、好きな人同士が愛を誓いあう儀式みたいなものですね! 羅浮では珍しいと思いますよ」
華やかな空気の中で周りの人達から笑顔や言葉をもらっているだろう二人がとても幸せそうに見えて丹恒はじっとその姿を見つめてしまう。
「丹恒も気になるんですか?」
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DONE #毎月25日はK暁デー【ジューンブライド】【ボーナス】【願い事】
※純度100%けあきです!!!
※ナチュラルに全員生きています
白いタキシード姿の若い男が赤い絨毯に片膝をつき恭しく目の前の人の左手を掬い上げる。
「僕と結婚してください」
普段は柔和な印象を受ける目は真剣な色で己の指先を見つめている。シンプルだが決して安物ではないプラチナリングはステンドグラスから差す陽を受け一段と光輝いて見える。それがゆっくりと慎重に左手薬指に納められる。サイズもピッタリだ。秘かに安堵する息を飲み込んでセットした髪が崩れぬよう気を遣いながら愛する人の顔を見上げる。
指輪と同じように陽光を背に受け輝くその人はしっかりとした声で応えた。
「いや、何でオレがプロポーズされる側なんだよ」
このチャペルはとある観光地のホテルに併設されたもので大々的に結婚式をするよりもブライドフォトを撮る場所である。勿論ここでプロポーズをする恋人たちもいて、ホテルスタッフは翌年の予約を楽しみにしていたのだが数ヵ月前から『このチャペルでプロポーズすると不幸が起こる』という噂がまことしやかに囁かれるようになった。『このチャペルでプロポーズすると破局する』という噂ならデートスポットでよくある嫌なタイプの通過儀礼のようなものではね除けようと思うのだが『不幸が起こる』という文言が気にかかった。しかも実際に『事故に合った』『病気が見つかった』といった実例も挙がるのだから噂は信憑性を増してしまい終いには『あのチャペルにはプロポーズして結婚間近で死んだ霊がいる』とインターネットに書き込みがされた。
2125「僕と結婚してください」
普段は柔和な印象を受ける目は真剣な色で己の指先を見つめている。シンプルだが決して安物ではないプラチナリングはステンドグラスから差す陽を受け一段と光輝いて見える。それがゆっくりと慎重に左手薬指に納められる。サイズもピッタリだ。秘かに安堵する息を飲み込んでセットした髪が崩れぬよう気を遣いながら愛する人の顔を見上げる。
指輪と同じように陽光を背に受け輝くその人はしっかりとした声で応えた。
「いや、何でオレがプロポーズされる側なんだよ」
このチャペルはとある観光地のホテルに併設されたもので大々的に結婚式をするよりもブライドフォトを撮る場所である。勿論ここでプロポーズをする恋人たちもいて、ホテルスタッフは翌年の予約を楽しみにしていたのだが数ヵ月前から『このチャペルでプロポーズすると不幸が起こる』という噂がまことしやかに囁かれるようになった。『このチャペルでプロポーズすると破局する』という噂ならデートスポットでよくある嫌なタイプの通過儀礼のようなものではね除けようと思うのだが『不幸が起こる』という文言が気にかかった。しかも実際に『事故に合った』『病気が見つかった』といった実例も挙がるのだから噂は信憑性を増してしまい終いには『あのチャペルにはプロポーズして結婚間近で死んだ霊がいる』とインターネットに書き込みがされた。
鯖目ノス
DOODLE6/25K暁デーお題より「ジューンブライド」「願い事」願い事、ひとつだけ広がりゆく青天に白亜の城が伸びる
一見すればどこぞの貴族が住まいにしていそうな荘厳な建物だが、無感情な清らかさの壁に嵌った人の何倍もの大きさの観音開きのドアが訪れるものを見下ろしている。
居住用と見るにはいささか温かみのない威圧的な風貌をした建築物。祭殿、あるいは監獄とも見えるがその本質は教会だ。
ドアの隙間越しに漏れる讃美歌に神の威光を表現する意思は感じられない。形だけなぞってそれらしく語った…騙っただけの意味のない音階の塊。空虚の反響の割にノイズがかった歌声が人を寄せ付けない。だがだからといって踵を返すような真似はしない、するわけもない。
教会以外なにもない空間、両開きのドアを押し開いて幾重もの波紋が広がる水面を勇み足で踏みつけた。
3635一見すればどこぞの貴族が住まいにしていそうな荘厳な建物だが、無感情な清らかさの壁に嵌った人の何倍もの大きさの観音開きのドアが訪れるものを見下ろしている。
居住用と見るにはいささか温かみのない威圧的な風貌をした建築物。祭殿、あるいは監獄とも見えるがその本質は教会だ。
ドアの隙間越しに漏れる讃美歌に神の威光を表現する意思は感じられない。形だけなぞってそれらしく語った…騙っただけの意味のない音階の塊。空虚の反響の割にノイズがかった歌声が人を寄せ付けない。だがだからといって踵を返すような真似はしない、するわけもない。
教会以外なにもない空間、両開きのドアを押し開いて幾重もの波紋が広がる水面を勇み足で踏みつけた。
ふるこ
PROGRESS現在作業中のブラ褪の進捗。R18無。ブライヴに惹かれる褪せ人を不思議がるブライヴ視点のお話。菫色の嘘、褪色の真 菫の花には毒がある、という事を、昔にイジ爺から教わった事がある。幼い頃の俺はその意味が何を指すのか、到底理解は出来なかった。ただ、イジ爺が俺の眼を覗き込むように視線を送る時は、決まっていつも、仄暗い影が降りているような、そんな風に見えていた。それだけは、何故だがはっきりと覚えている。
俺の瞳の色は、その菫と瓜二つなのだと、あの褪せ人は言った。狭間の地に生えている花に、そんな名前の物は存在しない。スイレンや鈴蘭、とか言った物はあちらこちらで咲いているのは見かける事もある。一番近い色に、墓紫という花がある事も知っている。だが、決まってそういう類の物ほど、何故かその全てに毒が含まれていたり、忌み嫌われる言葉が隠されていたりする。
2588俺の瞳の色は、その菫と瓜二つなのだと、あの褪せ人は言った。狭間の地に生えている花に、そんな名前の物は存在しない。スイレンや鈴蘭、とか言った物はあちらこちらで咲いているのは見かける事もある。一番近い色に、墓紫という花がある事も知っている。だが、決まってそういう類の物ほど、何故かその全てに毒が含まれていたり、忌み嫌われる言葉が隠されていたりする。
bluexperi
DOODLE6月ということでジューンブライドなギャケです。いつもの怪盗メンバーや顔見知りに盛大に祝ってもらうような式も良いけど、この2人が仕事(怪盗)してる時に敵に追われて、逃げ切った先に転がりこんだところが夜の教会だった…みたいなのも見たくて…!
ステンドグラスが月に照らされて、神秘的な空気の中2人静かに愛を誓う…みたいなそんな感じの絵です。
おモカ
DONE理解したいのはオーセンティックな恋2開催おめでとうございます!!新規絵を描きました!6月ということでジューンブライドっぽくしてみました。ふたりにはずっと幸せでいてほしいです…!閲覧ありがとうございました!
hungry8bug
DONEジューンブライド2024に発行したダンソニ人魚パロ本のおまけです。本編読んだ後にお読みください
本購入されてパスワード無くした方は買った本の写真と共にTwitterでDMください 7
cage
DOODLE별거아니긴한데 트위터 이미지 블라인드가 자꾸 풀려서 포이피쿠에 올리는게 나은거같음승죠세스타
大したもんじゃないけどツイッターのイメージブラインドは勝手に見えちゃうからポイピクにアップした方がいいと思った
承ジョセスタ
たつる
DOODLEジューンブライドと言うことで花嫁Picoです、かわいいかわいいね女装という訳ではありませんが花嫁風にしているので苦手な人は苦手かもしれません
なのでワンクッションはしときます
二枚目は加工なしです 2
jerryfishmousou
DONEアサコノ結婚ネタ甘々をめざしました
ジューンブライドと言うことで、ハンドファスティングという伝統儀式から連想したものになります。独自解釈をしており、実際の文化と異なる部分が多々ありますが決して侮辱等を目的としているわけではございません 3395
。。。
DONE気分転換に結局塗りましたw現パロアキ🍑イジューンブライド2024おめ💍
うちの現パロ🍑ちゃんは功/夫編後再会できない悲恋死別の転生だから100年越しのカップルなの…🥹
末永く幸せになってね(切)
下書きの状態の方がいいような気がするのは御愛嬌
cheese27cheese
DONEクラシックコンサートの衝撃で書いちゃった金カムの現パロなお話第6弾、季節に乗っかって書いたジューンブライド月鯉のお話。お知恵を貸して下さったリア友ママ友さんに感謝です😊🙏💚💜
引き続き捏造盛り沢山ですが読んで頂けたら幸いです(*^^*)
月鯉の結婚 -2951番目のお客様-同性同士の結婚も普通の事となって久しいけど、ウエディングプランナー10年目の私…亜麻手有珠美(あまでうすみ)はまだ、同性カップルの式を手掛けた事はなかった。
田舎だからかな。
なんて思っていたら、その時は突然やって来た。
ネットからの予約で来た男性のカップル。
ひとりは30代くらい。
小柄だけどジャケットを着ていても分かるくらいの筋肉質な体つきで、目つきが鋭くて少し怖い印象。
もうひとりは20代くらい。
背が高くて脚が長いモデル体型、褐色肌で眉毛が特徴的だけどかなりのイケメンでクールな印象だった。
申込書にプロフィールを書いてもらい、確認しながら話を進めていく。
おふたりは全国的にも有名な花沢交響楽団の一員で、入籍はしていたものの、なかなか式を挙げるタイミングがなかった、という事だった。
2506田舎だからかな。
なんて思っていたら、その時は突然やって来た。
ネットからの予約で来た男性のカップル。
ひとりは30代くらい。
小柄だけどジャケットを着ていても分かるくらいの筋肉質な体つきで、目つきが鋭くて少し怖い印象。
もうひとりは20代くらい。
背が高くて脚が長いモデル体型、褐色肌で眉毛が特徴的だけどかなりのイケメンでクールな印象だった。
申込書にプロフィールを書いてもらい、確認しながら話を進めていく。
おふたりは全国的にも有名な花沢交響楽団の一員で、入籍はしていたものの、なかなか式を挙げるタイミングがなかった、という事だった。
gozen_tyuu
MAIKINGカブルーが記憶喪失になるカブライの冒頭。本文は開発中のものです「かっ、カッ、カブルーが頭打って意識不明ってホント?!」
息せき切って部屋へと入ってきたのは、髪を乱したマルシルだった。彼女は大きな瞳を不安げに見開き、杖を支えにしながらぜえぜえと肩で息をしている。
部屋の中にいたヤアドが、彼女を宥めるように指を口に当てた。
「ええ。けれどもう治療は済んでいますよ。今は眠っているだけです」
「よ、よかったぁ……」
マルシルがへなへなとその場に膝を突いた。落ち着いたヤアドの様子にほっとしたのか、目には安堵の涙を浮かべている。
「ライオスさんが一緒にいたので、処置が早くて助かりました。ね? ライオスさん」
「えっ、ああ、うん……」
ベッドの脇に座っていたライオスが、声をかけられてはっとしたように顔を上げた。どこか気まずそうに顔を見合わせ、傍で眠るカブルーにまた視線をやった。膝の上で組んだ手を落ち着かなさそうに組み替えながら、ライオスはじっと黙っている。その表情は硬く、どこか青褪めているようにも見えた。
20609息せき切って部屋へと入ってきたのは、髪を乱したマルシルだった。彼女は大きな瞳を不安げに見開き、杖を支えにしながらぜえぜえと肩で息をしている。
部屋の中にいたヤアドが、彼女を宥めるように指を口に当てた。
「ええ。けれどもう治療は済んでいますよ。今は眠っているだけです」
「よ、よかったぁ……」
マルシルがへなへなとその場に膝を突いた。落ち着いたヤアドの様子にほっとしたのか、目には安堵の涙を浮かべている。
「ライオスさんが一緒にいたので、処置が早くて助かりました。ね? ライオスさん」
「えっ、ああ、うん……」
ベッドの脇に座っていたライオスが、声をかけられてはっとしたように顔を上げた。どこか気まずそうに顔を見合わせ、傍で眠るカブルーにまた視線をやった。膝の上で組んだ手を落ち着かなさそうに組み替えながら、ライオスはじっと黙っている。その表情は硬く、どこか青褪めているようにも見えた。