ハートに火をつけて！　誰が消す？「人魚の恋が叶わないと泡になるってホントなの？」

　今日の授業も無事に終わり、さて今日は待ちに待った部活動に勤しもうと、教科書やノートをまとめていたボクを呼び止め。隣の席に座るリドルさんが、言いにくそうな顔で僕に質問してきた。なんだか面白いことの気配に、僕の胸が踊り、すぐさま椅子に着席した。
　人魚の恋が叶わないと泡になる……そんな可愛らしい発想を、この苛烈で厳格で、ルール違反を見つけたら首を刎ねて回る暴君が、一体どこで聞いたのやら。
　まぁ……十中八九情報源は、リドルさんに恋をして恋敵となった兄弟と幼馴染だろう。
　どうせリドルさんに選んでいただかないと死ぬと言って怖がらせ、どちらかを選ばせる事を牽制し、またプレッシャーを与えるためだろうが……あの殺そうとしても簡単には死なないだろう兄弟と幼馴染が、そんな繊細な事を口にする姿を想像して、思わず腹を抱えて笑ってしまった！

私が私でいられる場所/グルアオ「チャンピオン、今日もお疲れ様です！」

「ちっちゃいのに頑張ってるのねー。
応援しているわよ、チャンピオンさん」

「あなた、もしかしてチャンピオンのアオイさん！？
ボウルジムでのジム戦、近くで見てたんですよ。
あの時のあなたがチャンピオンになるなんて…！あの戦い以来ファンなんです！」

「しっかし君がチャンピオンランクだなんてって最初は思ったけれど、戦ってみると実感したよ。
本当に強い。流石はチャンピオンだ」

いろんな人が私をチャンピオンだ、すごいと言ってくれる。
それはネモと対等なライバルになるため　がむしゃらに頑張った結果、得られたものだから嬉しい。
嬉しいのだけれど、行く先々でこうも長い間チャンピオン　チャンピオンと言われ続けていると…正直しんどいと感じてしまうことがある。