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    ベル

    iaiahstia

    DOODLE以前書いた象牙軸の囚画小説、まぁまぁ長いです。13000字くらいある拷問レベルの代物なのでお気をつけて。
    ※普段字書かないので本当の駄文
    ※自己解釈MAX(これが一番酷い)
    ※暴力表現あり
    ※友情出演で荘園の仲間喋る

    ↑上記大丈夫&何か地雷踏んでも文句言わない方のみお読みください
     橙色が窓から漏れる教室の一角。数々の彫刻や絵画が飾られているその部屋で、一人の少年がイーゼルに向かって項垂れるように佇んでいた。
    エドガーはキャンバスに向かって、勢い良くパレットナイフを突き立てる。キャンバスには幼い少女の白い顔が陰鬱とした雰囲気で描かれており、顔面に複数の穴と傷が刻まれていた。
    「エラ…」
    部屋に響いた声は、死んだキャンバスにしか届くことはなかった。





    生きている人間の顔が描けない。

    それに気づいたのはいつだったか。活気づいたグラウンドを見ながら、僕は教室の端で一人ぼんやりと考えていた。
     エドガーには一人の妹がいた。名はエラ・ワルデン。2歳年下の可愛らしく病弱な彼女は、エドガーの大切な、最愛の妹だった。エドガーが10歳のある夏の日、人生の転機はその日だった。エラが父親との待ち合わせだったエドガーのアトリエで一人窒息死していたのだ。その日は蒸し暑く、換気のための窓や隙間のない密閉空間で幼い妹は危険を判断できず、家族を待って孤独に死んだのだ。
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    waichan000

    MEMO占祖(身体の関係はありますが完全に祖の片思いです)
    性描写はほとんどありませんので18禁にはしていませんが、ヤることヤってますのでご注意ください※R15 ※

    祖の独白
    ずっと時系列に淡々と語ってるだけです
    占が死ぬ描写はしっかりあります

    ※書きたいことをだらだら書いてるので小説と呼べるほどのものではないです
    ※先日書いたネックレスの話を掘り下げただけ
    ※喧嘩と殺し合いはセックスだと思ってます。
    俺は、占の手が好きだった。

    大きくて、温かくて、まるでこの世界で唯一、俺だけに触れるためだけに存在しているみたいだった。
    冗談を言い合うときも、そっと慰めるときも、いつだってその手は優しく、俺を包み込んだ。

    けれどある日、右手の甲に蠍の刺青を見つけた。
    黒々と、肌を食い破るように這うその蠍は、占が雷に自らを捧げた証だった。
    占は何も話さないし、俺も「何故だ。」なんて、訊けなかった。
    訊いたところで、欲しい答えは得られないのだから。
    その右手は、もう俺だけのものじゃない。その現実だけで十分だった。



    その夜も、占は変わらず俺を抱いた。

    暗い部屋の中で押し倒され、肌と肌が貼りつくたび、蠍の刺青が俺の身体をなぞった。
    背筋をなぞる感触に、びくりと身体が跳ねる。
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    ashinouranokage

    TRAINING初めてベル旬書きました。
    習作なので短いのはお許しを……。まだギリ情緒が育ってないベルちゃんが好きなんだ……。架南島から帰ってきたばかりのベル旬ちゃん(本能寄り)です。
    飛行してないけど、結婚飛行をイメージして書いてます。未遂で終わってます。
    雰囲気だけです。
    ベル旬習作 架南島での戦いが終わった。本土に侵入した蟻たちも、多くのハンターによって大半が駆除されたそうだ。しばらくは死体の後片付けに追われ、ハンター協会周辺も慌ただしい日々が続くだろう。黙って出て行き、中継で居場所がバレた葵にそれはもう怒られた。取っ組み合う――正確には一方的に俺がシバかれただけだが――兄妹をおっとりと引き剥がし、夕飯にしましょうと提案をしてくれた母の助け船に感謝した。

     家族におやすみの挨拶をすませ、自室のベッドで一息つく。月明かりに照らされ、伸びる影を見下ろすと幾つかの影と目が合った。その中で一際するどい形と目を合わせ、なるたけ静かに声を落とす。

    「ベル、出てこい」

     母たちと夕食を囲んだ時から、ざわざわと揺らめく影が気になっていた。初めての、言葉で意思疎通ができる影だ。影の領域には慣れたか、他の影たちとはうまくやれているかと尋ねてみたいこともあった。
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