ラムネ
85_yako_p
DONE想雨。年の差。『海、ラムネ、金属』というお題で書きました。(22/6/7)海とナイフ「牙崎くんはさー、ラムネを知らなかったよねー」
夏の夜、ベランダから見た夜空には一輪の華も咲いていなかったけれど、僕はふと花火大会の日を思い出して口にした。夏休みの僕は家にいる時間が増えて、夏とは無関係に会社に縛り付けられた兄さんの代わりとでも言うように雨彦さんが恋人の距離で僕とベランダに並んでいる。ここにクリスさんがいない理由は確かに存在していて、色恋には明確なえこひいきがつきものだった。
「なんていうか、牙崎くんってちょっと浮き世離れしてるよねー。浮き世離れっていうか、人間離れっていうかー」
夏の大三角を見ながら、星見を得意だという男の顔を見上げる。雨彦さんは星を見ずにただ僕の目を眺めていた。
3934夏の夜、ベランダから見た夜空には一輪の華も咲いていなかったけれど、僕はふと花火大会の日を思い出して口にした。夏休みの僕は家にいる時間が増えて、夏とは無関係に会社に縛り付けられた兄さんの代わりとでも言うように雨彦さんが恋人の距離で僕とベランダに並んでいる。ここにクリスさんがいない理由は確かに存在していて、色恋には明確なえこひいきがつきものだった。
「なんていうか、牙崎くんってちょっと浮き世離れしてるよねー。浮き世離れっていうか、人間離れっていうかー」
夏の大三角を見ながら、星見を得意だという男の顔を見上げる。雨彦さんは星を見ずにただ僕の目を眺めていた。
onsen
DONEクロラム成人後クロくん捏造。つきあい始めのクロラムテーマパークデートです。ちょっとクロくんがSいのでご注意ください。
ラムネ先生は絶叫マシンダメそうな気がします。
続きを加筆したバージョンは年齢指定が入るためぷらいべったーにのみ相互フォロー限定で載せています。
初出 2021/2/27 支部
届く微かな光の粒も「お化け屋敷も絶叫マシンも高いところも怖くてアンタ夢の国に何しに来たんですか?」
「おそろいの……耳つけて歩きたくて…………」
だったらなんで陸地じゃなくて海にしたんだ。ショー以外のアトラクションはだいたい船か列車か絶叫マシンだ。地球の中心部を爆走するコースターから降りた後、先生はよろよろふらふらという形容詞がどうにも似合う様相で歩いている。そこそこ硬い素材でできているはずの耳が、ぴにょんと力なく丸まったように見えるのは多分気のせいだ。どうしてこれのファストパスを取った時点で止めなかったんだ。浮かれていたのか。
「デートっぽいこと、したくて……」
出かけたため息が、その言葉に霧消する。我ながらちょろい。
5622「おそろいの……耳つけて歩きたくて…………」
だったらなんで陸地じゃなくて海にしたんだ。ショー以外のアトラクションはだいたい船か列車か絶叫マシンだ。地球の中心部を爆走するコースターから降りた後、先生はよろよろふらふらという形容詞がどうにも似合う様相で歩いている。そこそこ硬い素材でできているはずの耳が、ぴにょんと力なく丸まったように見えるのは多分気のせいだ。どうしてこれのファストパスを取った時点で止めなかったんだ。浮かれていたのか。
「デートっぽいこと、したくて……」
出かけたため息が、その言葉に霧消する。我ながらちょろい。
chigasato_tk
PAST夏の女審神者ONLINE内アンソロジー「残暑」に参加させていただいた時の則さに漫画です。Twitter掲載中のお話より時間軸が少し?先の則さにがくっついた未来のお話。
夏に飲む冷えたラムネが好きで、しゅわしゅわ微炭酸な刺激と、甘い後味が残るお話を目指してました。
とても楽しく描かせていただきました! 6
maru
MOURNING若干下ネタ?先週?のワンドロのラムネ飲んだ絵の後のよくある展開。を先週描いてたんだけどラフで終わった。アオちゃんも逞しい身体にどきっとしつつ、伊は敏感肌だから?ソッコーそっちの感覚に繋がったり、好きな子相手だと尚の事、とか何とか。漫画とかセリフひとつとってもいかにもなのしか思い付かなくて羞恥心が本気ですごいんだよね何故?無言ならまだいける。永遠に乗り越えられん壁。みんなどうやって越えてるんだ 2maru
DONEワンドロのを線入れ?ペン入れ?したやつ。(ワンドロのはラフに下書き重ねてあと消しゴムで削った)でも綺麗に?なぞっても何でか汚い元の方が雰囲気?あってマシに見えるマジックなんだな…。お互いドキドキしちゃって落ち着かなくてでもまだそれが何でかわからないの。これ本当はアオちゃ飲んでるの見てドキドキしてわけわからなくて伊そのラムネ奪って勝手に飲んじゃったあとに間接キス的なのにお互い気付くってのにしたかった霧(きり)
TRAININGワードパレットをお借りしてのお話第1弾ラムネ、より道、じゃんけん
空色万華鏡「「最初はグー! じゃんけんっ」」
「ぽん!」
「ホイっ!」
コウが出した手はパー、対してカイの出した手はグーだ。
「いよっしゃあ!」
「くそー!」
コウは手を振り上げて、カイはむっと自身の拳を見つめる。勝っても負けても騒がしい彼らに、傍で見守っていたサキとキリュウは顔を見合わせて苦笑していた。
「約束通りカイのおごりな! 早く飲みたい!」
そう笑って、コウは駄菓子屋の中にカイを引っ張っていく。
*
彼らは今、ハイカラスクエアに程近い商店街の外れにいた。
今日は朝早くから四人で集まりバトルに明け暮れていたのだが、午後、おやつの時間になると流石に集中が切れてきた。しかし、帰るにはまだ早かった。せっかくだしどこかに寄ろうかしようかと話していると、コウが「ここら辺散歩したいっす!」と手を挙げた。確かに、デカ・タワーを中心とした広場を囲む建物には入ったことがあるものの、その周りに何があるのか誰も知らなかった。カイが乗り気になり、それならと残りの二人も頷いた。
2882「ぽん!」
「ホイっ!」
コウが出した手はパー、対してカイの出した手はグーだ。
「いよっしゃあ!」
「くそー!」
コウは手を振り上げて、カイはむっと自身の拳を見つめる。勝っても負けても騒がしい彼らに、傍で見守っていたサキとキリュウは顔を見合わせて苦笑していた。
「約束通りカイのおごりな! 早く飲みたい!」
そう笑って、コウは駄菓子屋の中にカイを引っ張っていく。
*
彼らは今、ハイカラスクエアに程近い商店街の外れにいた。
今日は朝早くから四人で集まりバトルに明け暮れていたのだが、午後、おやつの時間になると流石に集中が切れてきた。しかし、帰るにはまだ早かった。せっかくだしどこかに寄ろうかしようかと話していると、コウが「ここら辺散歩したいっす!」と手を挙げた。確かに、デカ・タワーを中心とした広場を囲む建物には入ったことがあるものの、その周りに何があるのか誰も知らなかった。カイが乗り気になり、それならと残りの二人も頷いた。