二月
torinokko09
DONE二月三週目「添い寝」 一燐ワンドロ「いい天気だね」
「そうだな」
昼下がり。二月の少し寒さが和らいだ日の光が、部屋に入り込んでいる。ローテーブルに二つ並んだコーヒーが立てる香りが、燐音の気持ちを和やかにさせた。
「たまにはこんな日があってもいいね、心が安らぐよ」
「そうだな」
「ふふっ、兄さん、さっきから同じ言葉しか返してくれないね」
「っはは、そうだな?」
燐音は笑いながらクッキーをつまんだ。ホットケーキミックスの味がするそれは、燐音が初めて焼いたお菓子だ。口の中でさくさくと溶けていくクッキーは、初めてにしては上出来だ、と燐音は評価した。一彩も兄に倣い、ひとつ手にとる。幸せそうにゆっくり食べる様に、燐音は笑いながら言った。
「そんな大事に食わなくったって、また作ってやるよ」
1149「そうだな」
昼下がり。二月の少し寒さが和らいだ日の光が、部屋に入り込んでいる。ローテーブルに二つ並んだコーヒーが立てる香りが、燐音の気持ちを和やかにさせた。
「たまにはこんな日があってもいいね、心が安らぐよ」
「そうだな」
「ふふっ、兄さん、さっきから同じ言葉しか返してくれないね」
「っはは、そうだな?」
燐音は笑いながらクッキーをつまんだ。ホットケーキミックスの味がするそれは、燐音が初めて焼いたお菓子だ。口の中でさくさくと溶けていくクッキーは、初めてにしては上出来だ、と燐音は評価した。一彩も兄に倣い、ひとつ手にとる。幸せそうにゆっくり食べる様に、燐音は笑いながら言った。
「そんな大事に食わなくったって、また作ってやるよ」
時雨子
DONEフェリ誕おめ。小説間に合った。二月の魚座
感受性豊かなロマンチスト、身も心も投げ出す献身的な愛の人間。誕生石アメジストは情熱の赤と冷静の青が混ざる高貴な紫、愛の守護石とも呼ばれ「真実の愛」「誠実」等々を象徴する宝石。
フェリクスのリアリスト皮肉家は反抗期と自戒ですごく意識的にやっていて素は結構ロマンチストだと思うよ。フェリクスが持つ愛の感情についてはここ一年ずっと考えてる。 2
58916
DOODLEシノと雨の相性のことを考えて描いた絵です ヒースは落ち着いて雨の音が好きだけど、安定した居場所が無かった頃のシノは雨の音についてどう思っていたのか、触れられてることあるんですかね 東の国って割と雨っぽいですねそれとは別に、二月はだいぶいろんなことがありドキドキしているので、しばらく絵じゃなくて漫画を進めるのを多くしたいと思っています 文の因果関係がないがまあいろいろです
藤枝たろ
MAIKINGクリスタで描いている24pの短編マンガのサンプル(?)です。ぶっちゃけ、マンガを書くのは中学生以来でして、かれこれ20年ぶり(汗)。いつもは小説書きなのですが、マンガ、楽しいですねぇ^^二月か三月には書きあげてpixivか Twitterの方に公開したいなぁ。甘味。/konpeito
TRAINING本日の800文字チャレンジクロ+リン/十二月三十一日
ⅡとⅢのあいだキンと冷えた空気を肺いっぱいに吸い込む。
十二月三十一日。今日はリィンのクラスメイトであり、敵であり、悪友であった男の命日だ。彼を失ってからもう、一年の歳月が経とうとしている。
「さて、行くか」
トリスタにある第三学生寮を出発したリィンはヒンメル霊園に向かう途中、花屋に寄って小ぶりな花束を見繕った。
クロウの墓前に供えるための花束だ。
店員には見栄えのあるそれを幾度も勧められたが、そのなかでも大人しそうなものを選んだ。
冬の空気が頬を撫でる。灰色の雲に覆われた空からは今にも雪が降ってきそうだった。
導力バイクで到着したヒンメル霊園は閑散としていた。
年の瀬は家族で過ごす者が多い。
リィンも例外ではなかったが、いつ出されるとも分からない政府からの要請にクロウの命日もあり、落ち着いてから帰省する旨を手紙にしたためていた。ユミルにいる両親も分かってくれるだろう。
がらんどうな霊園をひとり登っていく。クロウの墓石に膝をつき、持ってきた花束を供えた。
「クロウ、久しぶりだな。なかなか来れないけれど。今日だけはどうしても来たくて」
彼の名前が刻まれた墓石を撫でる。冷たい石の感触 809