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    二階

    スガ🦀

    REHABILIホテルのマンスリープランを利用する楽さんとフロントの二階堂さん「おはようございます」
    「いってらっしゃいませ」
    フロントににこやかに挨拶をしていく美丈夫は当ホテルのマンスリープランを利用しているサラリーマンだ。
    取引先の会社の社員で、社員向けに出したプランの担当者でもある。それなりの値段設定をしているはずだが、彼は初日というか…打合せを済ませたその足でフロントに来て申し込みをして行った。
    初めての事だからと、部下に見せる意味合いも兼ねて俺が対応した。その時いやに名前を何度も確認してきたり、世間話なのか年を聞いてきたり、最後には仕事終わったら飲んだり出来るのかと聞いてきた。一応お客様ではあるので私で宜しければ…とは言ったものの…。
    ものすごく近い距離で、吸い込まれそうなアイスグレーの瞳でイケメンボイスで言ってくるから接客には慣れているとは言えあたふたしたのも記憶に新しい。イケメンの気紛れかと思ったらプランが始まって3日目位に本当にフロントに名指しで電話がかかってきてびっくりした。あのイケボで『二階堂さんいらっしゃいますか』と言われた若いフロントスタッフはアイドルから掛かってきた電話を取った時のようだった。本当にアイドルが宿泊したらどうなるんだ。あの 1828

    isona07_2

    DOODLEめだにか。二階堂君の初恋を永遠と咀嚼したいと思っている人間がかいた。短い。ドラマおめでとうございます。楽しみです。円盤買いますね。「二階堂…」
     師匠の声が聞こえる。それは甘く蕩けそうな声音で、僕はその声を聴いた瞬間に甘いチョコレートを思い浮かべてしまった。僕の頬に、師匠は手を添える。その手はザラザラとしていて、手が荒れているな、と思った。師匠の手は僕より大きい。それでいてあったかかった。肌が乾燥していてザラザラしているのがちょっとイヤだったけど、まぁ、許容できる範囲だった。
     二階堂、と、もう一度僕を呼ぶ。その声に「なぁに」と答える僕の声はまるで猫の鳴き声のようで、何だか恥ずかしくてたまらなかった。誤魔化すように瞬きをする。そんな僕の様子に師匠はクスリと笑って「カワイイ」といった。カワイイ、可愛い!?僕は師匠のその発言に目を丸くせずにはいられない。正直『可愛い』という言葉は人生で腐るほどに言われてきた言葉だ。僕が高校生になる前、周りの人たちはは躍起になって僕にカワイイという言葉を投げかけてきた。僕としては他人が僕に向けて伝えてくる『カワイイ』という言葉はとても不思議で仕方がなかったのだが、それでも周りの皆は僕の事をひっきりなしに可愛いというので、ああ僕は可愛いのだな、と、そのようなことを僕は不必要に必然的に理解 2311