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    千銃士

    miho

    DONE2023/3/21薔薇は咲いていたでいただいたエアスケブ「シャスマス」です。
    学パロで演劇部もの、エースのシャスポーと脚本担当の名無しマスター。
    シャスポーがマスターを先輩と呼びます。
    転生のようなそうでないようななにか。
    【薔薇咲_エアスケブ】緞帳のあちら「ツバメさん、小さなツバメさん。」
     そう、彼は繰り返した。両の目蓋は下ろされ、薄く開いた唇から悲痛な声を発する。
    「貧しい子供達の、声が聞こえないかい? お腹が空いたと広場の隅で泣いている。彼らは上着を着ているだろうか、靴は履いている? 私にはもう見ることはできない。だからどうか、教えてくれないか?」
    ーー上着も、靴も、靴下すらもありません。幼い子ども達だけで身を寄せ合って、石畳の上で凍えています。ーー
    「……あぁ……この寒空の下、かわいそうに……。」
     悲しみに揺れる声の狭間に、震える息が溢れる。だけどその声は、そして心は、容易く侵されるようなものではない。きっと、届けたい人に届くだろう。
    「ツバメさん、どうか、私の身体から純金を剥がしておくれ。そうして彼らに届けてほしい。広場の子ども達だけではなく、この街に住む貧しい人達へ。どうかお願い。苦しみの底で喘ぐ人達に、私の身体の欠片を分けて。剣のルビーも瞳のサファイアも、もうなくなってしまったから、この身体中の黄金を分けて。どうか、お願い、ツバメさん。」
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    miho

    SPUR ME【23/3/21 薔薇咲展示】Promise You
    ラップ×名前有創作女マスター
    召銃から初めての治療までの物語です。
    親愛ストを補完する形で書いていますが、初治療の描写を捏造しています。

    開催おめでとうございます!
    こちら、今日に向けて執筆していたものですが間に合いませんでしたので抜粋で投稿いたします……!全編完成させたい!

    すげなく治療を断られたマスターの強行突破(できない)の巻です。
    【薔薇咲展示】Promise You -Ⅴ-

    「マスター、この辺りで待ち伏せしようよ。」
    「その茂みがいいと思う。」
    「了解。」
     悪戯慣れしたニコラとノエルの助言で、私は食堂脇の茂みに身を潜める。双子は食堂の外壁に体を沿わせて、窓から中の様子を確認してくれている。そんな姿は、度々基地内で見かける。その後には抜群のチームワークから繰り出される悪戯、悪戯、悪戯。
     でも、今回私達がせんとしていることは悪戯ではない。ターゲットとの真剣勝負なのだ。この肩に担ぐ黒い筒はネットガン、今日の相棒。引き金を引けばターゲット捕獲用のネットが発射される。裏山に居る手負いの馬を捕まえて育てたいとお願いしたら、修理場の職人さんが作ってくれた。作戦立案はターゲットを熟知しているニコラとノエル。そうだ、私はみんなの力を借りているんだ。負ける訳にはいかない……!
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