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    双子

    fuukiari

    PROGRESSイマジナリーファミリーならぬ「イマジナリーモビルスーツ」・ライジングフリーダムルージュ(種自由後、カガリの新しい専用MS)にまつわる話。先に公開した「双子編」「アスカガ編」の続きとなります。時間軸は、キラがプラントのコンパス本部に「帰る」直前。
    双子+アスランともアスカガ+キラとも取れる部分の途中を抜粋します。(これの前の段もありますが、分からなくても大丈夫です)
    ライジングフリーダムルージュ-幼馴染編-オーブ国防軍管轄建物内にあるシミュレーター室から、モルゲンレーテ社格納庫へと続く休憩室へつながる渡り廊下は、いつものように静かだ。
    「キラ、アスラン、手を…繋いでいいか?」
    二人が答えるか答えないかのうちに、カガリは、キラとアスランの間に挟まって、ニコニコと手を繋いで歩いてゆく。
    「わーい、両手に花だー」
    無邪気な笑顔で、繋いだ両手を振りながら歩くカガリに、アスランは首を傾げる。
    「花…?」
    「カガリ、それは僕がラクスとカガリと手を繋いだ時に言う言葉だよ」
    「いいんだ!私にとっては、キラもアスランも大切な、愛すべき花なんだし」
    実際、カガリにとって、キラとアスランは、凛々しくて美しい「花」のように思える存在である。
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    なはと

    DOODLE監視のモブ闘士目線のアスプロス。

    息をするように捏造、 幼少期双子同居設定、色々勢いのままに書いてました。
    明るい話ではないです。



    2021.11.29
    2025.1.25
    今際の際自分に残された時間があとどのくらいかはわからないが、いっそ僅かであって欲しい。
    喘鳴を伴う呼吸は煩わしく、微熱が続いていた。
    人は死が近くなると昔の事をよく思い出すと聞いたことはあったが、成程、こうも日がな天井か窓の外を眺めるしかやることがなければ必然的に昔の事を思い出しもする。教皇の三分の一程も生きてはいないが、自分にも蘇る記憶はある。

    私は苦痛を伴う暇を持て余していた。





    あの日の事はよく覚えている。
    新しい仕事として遠目に示された双子座の候補生。
    外界と隔てられたこの小さな集落では、知らない顔の方が珍しくはある。だが、それを差し引いてもその少年の存在は誰もが知っていた。
    同年代と比較して小柄な事もあってか膂力は多少劣ってはいたが、それを補って余りある技術と運動センス、何より聡明さが彼には有った。座学の成績も良く、頭の回転も早い。通常、人間は極度の身体的・精神的負荷がかかっている状態では思考力も判断力も低下する。たとえ聖闘士といえど例外ではない。しかし、直情的な振る舞いをする者が多い聖域において、年齢にそぐわない彼の理知的な行動は目を見張るものがあった。
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    フカフカ

    DONEグラⅡ/幼いころの双子皇帝/朝、カラカラが起きて廊下に出ると、廊下の真ん中に妙な布包みが落ちていた。中には傷だらけのゲタがくるまっていた/父から折檻を受けるゲタと、そんなゲタを簒奪者だと感じるカラカラの話/名前表記をカラカラとゲタで固定にしてしまいました/大人から子供への暴力行為について言及があるので注意してください
    のうのうと眠っていればいい それが一体何であるのか、カラカラはよくよく理解したというわけではなかったが、なにとなく、自分と全く無関係にも思われず、思いついて手のひらで触れて、揺すってみた。
     床に蟠った、布の塊のようなもの。
     カラカラの寝所の前を通る、長い回廊の中央にそれはあった。部屋から出たら、もうそこにあった。カラカラの腕では抱えるのに苦労しそうな大きさの、布の包みに見えた。 
     白い布の塊だった。布は上等な作りで、見覚えすらあった。カラカラは皇帝の息子であるから、そういうものを見慣れている。カラカラの目に親しみのないものは全て、取るに足らない、値打ちの低いものと決まっていた。
     カラカラは近づき、腰を屈めてそれに触れてみた。なんだかほのかに温かく、布の重なりの奥に、ぐんにゃりした手応えがある。犬か何かでも入っているような触り心地だが、塊はゆすられてワンと鳴くわけでもない。
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