太刀
seaofjade
DONE太刀村ウェーブに乗っかってセリフ募集したよその3。お題セリフ「尊敬してます」で太刀村短編。太刀村の鋼くんは幼女だと思ってる節がある…。人の多い所では、噂話も多くなる。以前、荒船が狙撃手に転向した時もひどかった。今は荒船から真意を聞けたから気にする事はなくなったが、噂というものは尾びれ背びれがつくと、突拍子もない方向に向かうらしい「村上先輩って、太刀川さんと付き合ってるらしいよ」
ソロランク戦のブース前で対戦相手を探していたオレの耳に、そんな噂話が漏れ聞こえてきた
(そんなこと、ある訳ないのにな)
ありえない噂に苦笑いでもしたくなる。オレが太刀川さんを慕っていることは間違いないが、どうしてそんなことになったのだろう。まぁ、確かに最近ご飯をおごってもらうことは増えた気がするが。本部所属の太刀川さんとオレの接点といえばそのくらいだ
「鋼じゃねーか」
「太刀川さん」
のそのそ、といった様子で太刀川さんが歩いてくる。噂の渦中の人が来てしまった
「どうしたんですか?ちょっと疲れてますね」
「あー、うん。大学のレポート終わんねーんだわ。集中切れちまったから息抜きに身体動かそうと思ってな。ってことで、相手になれよ鋼」
ニカッと笑う太刀川さんに、オレでよければ、と返そうとした時、不意に噂話が耳に届いた
「ってか、実際どうなん?太刀 2587
seaofjade
DONE太刀村ウェーブに乗っかってセリフ募集したよその2。お題セリフ「これ貰ったんだけど…」で太刀村短編。素敵なセリフありがとうございました!「太刀川さん」本部の廊下をあてもなくブラブラしていたオレに、遠くから声がかかる。振り返れば、少し駆け足で鋼が向かってきていた
「よぉ、こっち来てたのか鋼」
「はい。少しお久しぶりですね」
確かに、ここ最近はあまり本部で顔を見せることがなかったから、鋼に会うのは久しぶりだ。そう自覚するとムクムク湧き上がる欲。同じ隊のメンバーからよく言われる戦闘狂の面が顔を出す
「時間あるなら一発やらねえ?」
トリガーを握ってそう言えば、何故か顔を赤くした鋼が、へにょりと眉を下げた
「すみません、この後は支部に帰らないといけなくて………」
「えー、10本1回くらいはいいんじゃねぇ?」
「来馬先輩を待たせる訳にはいかないので」
ハッキリと拒絶されて頬が膨れる。そうだよなぁ、お前は来馬第一だもんなぁ
「その代わり、になるかどうかは分からないんですが、」
よければ、これどうぞ。と渡された物に首を傾げる
「なにこれ。………クッキー?」
「はい。今鈴鳴で菓子作りブームが来てまして」
「んだそれかわいいな」
頭の中にかわいらしいエプロンを着た鋼が思い浮かぶ。思わず本音が漏れていた
「かわい、くはないんですが。それ、 1201
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DONE太刀村ウェーブに乗っかってセリフ募集したよその1。お題セリフ「教えてやろうか」で太刀村短編。太刀川さんに無意識に教えこまれちゃう鋼くん。素敵なセリフありがとうございました!【10本勝負終了。勝者、太刀川慶】無機質なアナウンスがブース内に響く。何度も身体を受け止めたマットレスが、オレの身体の形に凹んでいるのが、自分の弱さを示しているようで。………少し、悔しい
『さーて、15分休憩なー』
「え、まだやってくれるんですか?」
10本勝負で勝ちを引けたのはわずか1回。それも引き分けギリギリの勝ちだった。弱い相手に興味のない太刀川さんにとって、オレの実力は正直役不足だとしか思えない
『あったり前だろ。ほら、早く寝ろ寝ろ』
「は、はい。ありがとうございます」
それでも、太刀川さんが望んでくれた。だったら応えるしかない
『おう。次はもっと楽しませてくれよ?』
普段よりやや低めの、何かを押し隠したような声。その声が寝る前の最後の記憶だったからだろうか。起きたら何かが違っていた
【個人ランク戦。10本勝負、開始】
住宅地の路地に転送される。太刀川さんを視界に捉えた瞬間にレイガストを起動。伸びてきた旋空弧月を受け止めた。そのままスラスターで接近、旋空をさせない間合いを維持する。しかしそれは太刀川さんの孤月の猛攻に飛び込むことと同義だ。縦横無尽に襲いかかる刃を防ぎ、受け流し 2275