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    実話

    三苫.

    DONEホラー企画参加作品です。
    投稿日にあげた話が長くなってしまい期限内に書き終えることができず、短編に差し替えさせていただきました。
    (主催様、我儘を快くご承諾くださりありがとうございました)
    (書き終えられてない方もいずれ終わらせたいと思います…)

    ほんのりふゆタケ(最終軸)
    実話を元にしたほんのり心霊系怪異描写ありです。
    苦手な方はご注意ください。
    逢魔時に棲む者 その日はいつもと何ら変わりない一日だった。
     時間はあるけどお金は無い、高校生の夏休み。暇を持て余していた花垣武道は、バイトが休みで何も予定が無いという松野千冬を誘ってファミリーレストランでだらだらと日中を過ごした。
    平日午後の閑散期にパフェとドリンクバーのセットを注文すれば、長時間居座る高校生でも追い出されることなく涼しい店内でしゃべり倒していられる。しかしそれもディナータイムまで。夕刻になり店側の無言の圧力を察して退店した。外に出るとまだむわっと蒸し暑い空気が身体に纏わりつく。

    「大分日は傾いたけどまだまだ暑ぃな、外」
    「俺らさっきまでめちゃ冷房ガンガンかけられてたし、余計だな」
    「わざと寒くして帰らせるっていうのあからさま過ぎねえ?」
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    住めば都

    DONEあくねこ、ハウレス夢。
    朝、しんどそうにしている主様に四葉のクローバーを渡すハウレスの話。生活の思い出ネタバレあり。

    これなんと、ほぼ実話でして。ある朝、仕事行きたくね〜と思いながら起きて、家出る前の時間にハウレスを担当にしてつんつんしてたら、四葉を持ってきておまじないをしてくれたんですよ……そういうとこだぞハウレス……
    幸福が降り注ぎますように とある朝のこと。主人の起床時刻に寝室を訪ねたハウレスは、いつまでたってもノックに応答がないことに首を傾げた。
     常であれば、すぐに「どうぞ」と応えがあるのだが。ハウレスの主人は寝坊も二度寝もめったにしないしっかり者で、彼が起床の声掛けにくるころには、身支度まで済ませていることがほとんどなのだ。
    「失礼いたします。主様、起床のお時間ですよ」
     もしかしたら今朝は、主人の貴重な寝起き姿が見られるかもしれない。不謹慎とは思いながらも、胸を躍らせながらハウレスは扉を開けた。しかし、ことは彼が思っていたほど簡単ではないようだった。
     まだ眠っていると思われた主人は、ぱっちりと目を開いていた。しかし体は未だベッドの上にあり、毛布にくるまったまま。起きたくないと、全身で主張しているようにハウレスには見えた。
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