Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    寧々

    フォ……

    TRAINING寧々から見た司と類

    お題「オチは躍動」
    15分トレーニング 11

    1056文字(所要時間約2分)
    右足を高く上げてからのターン。
     くるりと世界が反転し、観客の笑顔からは身をひそめるように暗い奥へと進む。

    『お前、そちらに行ってしまうのか?』

     大声で背中に叫ばれて、後ろ髪を引かれるような気持ちになった。
     よく通る、司の声だ。
     類は何も返さない。
     このまま、何の感情もなく彼の元を去るだけだ。
     コツコツと、わざとうるさい足音を立てれば観客は息を呑む。
     その空気感を肌で感じながらも、類は舞台袖に下がっていく。

     ワンダーランズ×ショウタイムの春公演。
     出会いと別れをテーマにした今回は、主人公たる司から、類は彼に別れを告げる役を請け負う事にした。
     物語の終盤、起承転結で言えば『転』に当たる場面で、身勝手に進んで行こうとする主人公を見限る場面だった。よくよくある王道の青春物語。最後のシーンではもちろん類の役は司の元へと帰っていくのだが、ことこのシーンに至っては、いつだって胸を蝕まれるような辛さを感じてしまうのだ。

    「あの場面、類、気合入ってるんじゃない?」

     ショー公演の後、そう類に告げてきたのは寧々だった。
     二人、隣の家同士という関係性、俄然共に帰ることが多かっ 1113

    razuruprsk

    MOURNINGモブ視点の類司とえむ寧々。
    司くんの女装と寧々ちゃんの男装描写があります。
    完成はしないですが、途中まで書いたので載っけておきます。
    「最悪だ……」
     彼氏にデートはドタキャンされ、友人を遊びに誘ったけれどまさかの用事あり。
     早く起きて整えた髪と、彼好みに合わせて頑張ったメイクは無駄。
     泣きたい……。
     深呼吸をすれば口が震えて、今にも涙が出てきそうだ。
    「帰ろう」
     ここで立っていても待っている人は来ないのだから、さっさと帰って定額制の配信サイトで映画でも見よう。
    「類くん、やっほー!」
    「やぁ、えむくん」
     壁に寄りかかった体を離した時、隣から元気な声が聞こえてきた。
     ピンクの髪の女の子が、紫の髪の男の子に一生懸命に話しかけている。
     高校生くらいかな?
     男の子、身長高いな。
     女の子も元気っ子!って雰囲気で、周りからは可愛がられそう。
     あんな妹なら欲しいと思う。
    「寧々ちゃんと司くんまだかなー」
    「もうすぐ着くみたいだよ」
     聞き耳を立てるのは良くない事だけど、ちょっとだけなら大丈夫だよね。
     待ちち合わせをしているらしく、女の子二人と男の子二人で出掛けるっぽい。
    「早く来ないかな!」
    「楽しそうだね」
    「うん! 楽しみなんだ!」
     ま、眩しい……。
     物理的にとかじゃなくて、言動がキラキラしていて輝 1128