小説
ふゆつき
DONE七風リレー小説3話目です。七風リレー小説(3)日差しを浴びて色とりどりのコーヒーカップが楽しげに踊っている。
「七ツ森がこれを選ぶなんて意外だな」
「そう?」
「そうだよ」
「そうかなぁ」
七ツ森はくるりとまわりを見渡りた。周囲のコーヒーカップに乗り込んだ人々も自分達と同じくほぼほぼカップル連れだ。
それはそうだろう。先程の観覧車程じゃないけど、これも二人っきりの空間になるアトラクションだ。ハンドルを挟んで向かい合わせに座る風真との距離が近い。180cm越えの男子二人には、やや狭い空間で時折膝が触れる。怪訝な表情の風真とぱちりと目が合った。その瞬間、風真の瞳の色が移ったように七ツ森の頬がカッと熱をもつ。
「あぁ、もう…」
「え、七ツ森、どうしたんだよ。真っ赤だぞ」
1367「七ツ森がこれを選ぶなんて意外だな」
「そう?」
「そうだよ」
「そうかなぁ」
七ツ森はくるりとまわりを見渡りた。周囲のコーヒーカップに乗り込んだ人々も自分達と同じくほぼほぼカップル連れだ。
それはそうだろう。先程の観覧車程じゃないけど、これも二人っきりの空間になるアトラクションだ。ハンドルを挟んで向かい合わせに座る風真との距離が近い。180cm越えの男子二人には、やや狭い空間で時折膝が触れる。怪訝な表情の風真とぱちりと目が合った。その瞬間、風真の瞳の色が移ったように七ツ森の頬がカッと熱をもつ。
「あぁ、もう…」
「え、七ツ森、どうしたんだよ。真っ赤だぞ」
ミヤシロ
PASTpixivにアップした小説をこちらにも掲載します。頂上決戦の翌日のペンドラゴンのお話です。秒針は再び時を刻み1.
目を覚ます直前、クロムは眩しすぎて胸が苦しいあの瞬間を垣間見た。
頂上決戦のセカンドバトル、エクスはクロムとだから最高のバトルが出来た、と笑っていた。仮面で素顔を隠してもわかる、満面の笑顔。エクスはなんら作意なく笑い、呆然とする青年に手を差し出した。眩しい笑みは初めて会ったあの日を想起させ、エクスと言う少年があの日からまったく変わっていない事実を青年に突きつける。あの日から少年に負けまいと必死だった、青年は己の本心をこのとき初めて自覚する。憎しみと怒りの果てに自らの想いを理解する――自分は、黒須エクスに必要とされたかったのだ、と。
命を代償にしてでも超えてみせる、その一念でひたすら自身を追い込んだ。その結果至った現実は目に痛いほど明るく純粋で、ある意味滑稽だった。
14379目を覚ます直前、クロムは眩しすぎて胸が苦しいあの瞬間を垣間見た。
頂上決戦のセカンドバトル、エクスはクロムとだから最高のバトルが出来た、と笑っていた。仮面で素顔を隠してもわかる、満面の笑顔。エクスはなんら作意なく笑い、呆然とする青年に手を差し出した。眩しい笑みは初めて会ったあの日を想起させ、エクスと言う少年があの日からまったく変わっていない事実を青年に突きつける。あの日から少年に負けまいと必死だった、青年は己の本心をこのとき初めて自覚する。憎しみと怒りの果てに自らの想いを理解する――自分は、黒須エクスに必要とされたかったのだ、と。
命を代償にしてでも超えてみせる、その一念でひたすら自身を追い込んだ。その結果至った現実は目に痛いほど明るく純粋で、ある意味滑稽だった。
Tsubame_4109
DOODLEIL夢小説 ウインと夢主 流星群を見る七夕ぽいやつ書きたいなと思って書いたやつ📝
※七夕の時期に流星群は見られません(笑)もう少し後にペルセウス座流星群が見られるけどピークは8/12.13頃だったかな…
月があるから夜空の星たちの名前もILの世界、同じなんだろうか。 2370
saku_2712
MEMO雑高(ちょっとモブ高?)雑さんが火傷療養中に髪を切られてしまう高の話のあらすじ殴り書き
昔読んだ髪を切られてしまった稚児の話を思い出して雑高で見てみたくなった
創作意欲が湧いて小説で本を出したくなったので練習。 1218
アラカタ
DOODLEしろやさんとあおつきさんとたかおさんラストッ!!!
改めてREDあたなる謎解きおめでとうございました!
舞台設定ゆるゆる雰囲気小説終幕となります、温かい目でご覧ください
真の黒幕はだれ?「どうやらお困りのようだね、ブルームーン」
背後から声がかけられる。怪盗ブルームーンはその声が誰のものかもうわかっていたが、その声の主を振り返る。そこには予想通りというべきか、頭から足先まで真っ白な怪盗――怪盗スノーマンの姿があった。
「…………スノーマンか」
「ずいぶんと嫌そうだね。どうして?」
ブルームーンは思わずと言った様子で顔を顰めた。
先ほど彼が言ったように、確かに今ブルームーンは困っていた。無事この無駄に広い豪邸から宝石二つを盗み出し――一つは宝石とは名ばかりの値打ちもなさそうな石だったが――さあ脱出しようというところで、侵入者対策の罠に嵌ってしまったからだ。彼の長い脚は今床板を踏み抜きいて深く突き刺さり、盗んだ宝石は虚しく地面に転がっていた。
4357背後から声がかけられる。怪盗ブルームーンはその声が誰のものかもうわかっていたが、その声の主を振り返る。そこには予想通りというべきか、頭から足先まで真っ白な怪盗――怪盗スノーマンの姿があった。
「…………スノーマンか」
「ずいぶんと嫌そうだね。どうして?」
ブルームーンは思わずと言った様子で顔を顰めた。
先ほど彼が言ったように、確かに今ブルームーンは困っていた。無事この無駄に広い豪邸から宝石二つを盗み出し――一つは宝石とは名ばかりの値打ちもなさそうな石だったが――さあ脱出しようというところで、侵入者対策の罠に嵌ってしまったからだ。彼の長い脚は今床板を踏み抜きいて深く突き刺さり、盗んだ宝石は虚しく地面に転がっていた。
sand
CAN’T MAKE珍しく小説。🔰過ぎて普通に書き方?とか漢字わかんなかったから薄目でさっと読んで欲しい。そしてこっそり変だよって教えてください…ロイエドで旧鋼イメージです。
・雨の日は無能になる→ロイ本人が浮かび上がるんじゃないか?大佐って外傷はないけど心に傷を負ってるから、それが浮き彫りになってしまうのでは。
・天気悪いと機械鎧の繋ぎ目(傷)が傷んで外したりしてたらいいな。
っていう妄想。
大佐もエドもお互いがお互いの痛む古傷を理由にして、雨の日にエッチなことして慰めあってるんじゃないかな。お互いの肩書きや所属を遠ざけたくなるのが雨の日、みたいな。
あと旧鋼の大佐って大人で、セクシーな声で、エスっぽいのがいいよね(支離滅裂)
⚠️DO NOT REPOST / EDIT / PUBLISH / REMOVE WATERMARK⚠️ 4
see you see
DONEエーデュースのSS。デュに根性焼きの痕があるのを見てしまったエーの話。ずっと短すぎる話しか思いつかないことに悩んでいましたが、開き直って短く書いちゃってポイポイしようと思っています。
しかしポイピクの小説投稿機能はログインしないと読めたもんじゃないという優しくない仕様ですので画像にしました。 6
寝ん寝んしづめ
PAST過去に作ったオマケぷち小説でした。多少改行位置の変更等しています。内容は変わっていません
↓曲はこちらから
https://nico.ms/sm44682046
少女性真正双子精神症 その日はよく晴れていた。
手製の罠にかかっていたうさぎを殺そうと思った。
お腹が空いたから。
その柔らかい毛を肉ごと鷲掴んだ。生き物特有の内側からの微温が手に沁みる。
一息置いて、思い切りナイフを振り下ろす。その瞬間、肩をぽんと叩かれた。
「ねぇ、何してるの?」
久しぶりに聞く、自分以外の子供の声だった。
振り返ると、淡い紫色の髪をした少女がそこに立っていた。彼女は笑顔でこう言う。
「私オトギリ。これあげるわ、お近づきの印に。おいしいよ」
突然何なんだと思った。変な人。
「いらない。肉のほうがおいしい」
そう答えてまたうさぎのほうに向き直ると、うさぎは逃げてしまっていた。そういえば、肩を叩かれたときに驚いて手を離してしまったのだったっけ。
4359手製の罠にかかっていたうさぎを殺そうと思った。
お腹が空いたから。
その柔らかい毛を肉ごと鷲掴んだ。生き物特有の内側からの微温が手に沁みる。
一息置いて、思い切りナイフを振り下ろす。その瞬間、肩をぽんと叩かれた。
「ねぇ、何してるの?」
久しぶりに聞く、自分以外の子供の声だった。
振り返ると、淡い紫色の髪をした少女がそこに立っていた。彼女は笑顔でこう言う。
「私オトギリ。これあげるわ、お近づきの印に。おいしいよ」
突然何なんだと思った。変な人。
「いらない。肉のほうがおいしい」
そう答えてまたうさぎのほうに向き直ると、うさぎは逃げてしまっていた。そういえば、肩を叩かれたときに驚いて手を離してしまったのだったっけ。
華十はかば
CAN’T MAKEピーナッツキャラたちが話すだけ。情景描写描くのめんどいので小説でもなんでもない。百合があるけど内容が百合じゃない。たびたび増やすかもねいろいろなんだよチャーリー・ブラウンの幼馴染について
チャーリー・ブラウン「僕にまず幼馴染っているの?」
パティ「実際私たちが幼馴染だけど年上設定だし」
シャーミー「同じ年齢のシュローダーやルーシーが君の幼馴染なんじゃないかな?」
ルーシー「私たち年齢がそのままC.Bに追いついちゃったもんね」
シュローダー「まあ僕たち50年代から生まれたし」
チャーリー・ブラウン「……」
ヴァイオレット「どうしたの?C.B?」
チャーリー・ブラウン「心当たりの子がいた…」
みんな「えっ………」
スヌーピー((((((プーチー…)))))))
ルーシー「申し訳ないけど2度と故郷には帰れないのよね」
シュロの演奏をよく聴いてる人
チャーリー・ブラウン「やっぱりルーシーが多いんじゃないかな…」
1812チャーリー・ブラウン「僕にまず幼馴染っているの?」
パティ「実際私たちが幼馴染だけど年上設定だし」
シャーミー「同じ年齢のシュローダーやルーシーが君の幼馴染なんじゃないかな?」
ルーシー「私たち年齢がそのままC.Bに追いついちゃったもんね」
シュローダー「まあ僕たち50年代から生まれたし」
チャーリー・ブラウン「……」
ヴァイオレット「どうしたの?C.B?」
チャーリー・ブラウン「心当たりの子がいた…」
みんな「えっ………」
スヌーピー((((((プーチー…)))))))
ルーシー「申し訳ないけど2度と故郷には帰れないのよね」
シュロの演奏をよく聴いてる人
チャーリー・ブラウン「やっぱりルーシーが多いんじゃないかな…」
asato(あさと)
MEMO5/20,22 CoC「大正グロテキシズム」KP:惟鶴さん
PC/PL
HO精神科医 芥子奈 右近/asato
HO小説家 東雲 吟/彼方怜異さん
立ち絵交換していただきました~!
文町さんシナリオやっぱりクラシックみがあって心地よい不気味感で好き。
Anshiiro
DONE名探偵MSXさん①https://www.pixiv.net/novel/series/257375でのぷよ魔導二次小説シリーズの三次創作です。MSX魔導物語とコンパイルぷよぷよ中~後期のクロスオーバー作品。
特に事件でもないけど謎を解決しに魔力中毒探偵がゆく!助手兼嫌悪対象の明日はどっちだ!? 2
宇賀神ゆん
DONEおさなゆき5月のお題「結婚式」の小説バージョンリングボーイズ「そろそろかな!」
「うん」
「ドキドキするね!ゲンイチローくん!」
「ん」
ゲンイチローくんこと真田弦一郎は、満面の笑顔で自分のほうをみる少年に、唾を飲み込みながら頷いた。
彼と自分とではドキドキの意味が違う気がする。彼のドキドキはワクワクで、自分のドキドキはブルブルだ。その証拠に自分の風船を持つ手が小刻みに震えているのがわかる。
「2人とも扉はこちら側に開くから、もうちょっとだけ後ろに下がれるかな?」
見たこともないくらい大きな白い色の扉の前に立つ全身黒いスーツのお姉さんが2人に微笑む。
「はい!」
とハキハキ答えて頷く少年は、くせ毛をふわりと揺らしながらお辞儀でもするかのように優雅に後ろ足を下げた。慌てて弦一郎もそれにならう。
3538「うん」
「ドキドキするね!ゲンイチローくん!」
「ん」
ゲンイチローくんこと真田弦一郎は、満面の笑顔で自分のほうをみる少年に、唾を飲み込みながら頷いた。
彼と自分とではドキドキの意味が違う気がする。彼のドキドキはワクワクで、自分のドキドキはブルブルだ。その証拠に自分の風船を持つ手が小刻みに震えているのがわかる。
「2人とも扉はこちら側に開くから、もうちょっとだけ後ろに下がれるかな?」
見たこともないくらい大きな白い色の扉の前に立つ全身黒いスーツのお姉さんが2人に微笑む。
「はい!」
とハキハキ答えて頷く少年は、くせ毛をふわりと揺らしながらお辞儀でもするかのように優雅に後ろ足を下げた。慌てて弦一郎もそれにならう。
はるみんてぃあ
DOODLE※審神者女/顔ありありと有/ベタベタしている絵や小説描いてる時の脳内BGMのお話。
最近奇跡的な偶然が数回あり、これはデスティニー!?私たち、似た者同士だから仲良くなれちゃうのかな!?というフォロワーさん(片道)がいらっしゃって、でも私の距離の詰め方0点、人間コワイも克服できてない、交流ぢから-5000兆点で、どうしたものかとず~っと思い悩んでいます…
2025/05/31 20:22 3
ngwipbew6jxad2
PROGRESS🌙🧵ひ🌙さんハロウィン🌙🧵小説FA
https://x.com/brmy_white/status/1852153613013127251?s=46
ハロウィン時期に再掲予定(仮)
bktous
MOURNING漫画にできないけどぼんやり考えてたの小説もどきにでもしようかなって。転生ってむずくないすか?環境や経験が違うとやっぱり同じにはなれないと思ってしまうけど、でも知ってるってどういうものなのかなって考えた話
ーーー
▼読む前の注意点
●脹虎ではない
●イタドリが結婚して子供もいる
●転生した脹相(仮)にもちゃんとした家族がいる
●絡みも一切ない本人達と思って読まない方が良い
ーーーーーー
転生した話きっかけは些細なことで
授業の小テストをカンニングしようとした罰に友達と一緒に理科準備室の棚の掃除を手伝わされてホルマリン漬けの持ち心地に覚えがあるような?
なんだっけこれ
小指のささくれみたいになんとなく気になって
その「?」が知りたくて紐をたぐりよせるように考えた
家に帰ってスマホで動画をダラダラ見て過ごしたらささくれのことはすっかり忘れて
季節ハズレのアルゴリズムで流れてきたハロウィン料理でウインナーでできた指のパスタを見てもとくに何の感情も無く
日が経つ
「ただいまー」
大福を食べてる母さんがテレビに目を向けたままおかえりと声を返してくる
「何食いよん」
「山本のお婆ちゃんがくれたの」
あんたも食べる?
そう言って机の上の箱をこちら側に寄せてきた
2295授業の小テストをカンニングしようとした罰に友達と一緒に理科準備室の棚の掃除を手伝わされてホルマリン漬けの持ち心地に覚えがあるような?
なんだっけこれ
小指のささくれみたいになんとなく気になって
その「?」が知りたくて紐をたぐりよせるように考えた
家に帰ってスマホで動画をダラダラ見て過ごしたらささくれのことはすっかり忘れて
季節ハズレのアルゴリズムで流れてきたハロウィン料理でウインナーでできた指のパスタを見てもとくに何の感情も無く
日が経つ
「ただいまー」
大福を食べてる母さんがテレビに目を向けたままおかえりと声を返してくる
「何食いよん」
「山本のお婆ちゃんがくれたの」
あんたも食べる?
そう言って机の上の箱をこちら側に寄せてきた
minominone11
MAIKING人生初の夢小説。一条の性格の悪さが垣間見えたらいいな。一条×ジョイクルーモブその日は最悪だった。
ジョイクルーの店舗裏、従業員の休憩場所でもある場所で、私は電話先の相手にブチ切れていた。
「あ、そう。もういい。あんたみたいな根性無しとこの先付き合っていく必要が無くなってよかった。」
大学生時代から遠距離恋愛していた彼氏が、好きな人ができたと言ってきた。結婚しようと誓い合った相手だった。
「さよなら。」
電話を切って、はぁーーと深いため息をついた。
悲しみと共に怒りが込み上げてくる。
私の夢見た将来ってなんだったの?好きな人ができた?こっちはフリーターしながらコツコツ結婚資金貯めてたのに?
「あははっ。」
乾いた笑いが出る。
「つい寂しくて、わかるだろ…。」というなよなよした彼氏の声を思い出し、マグマが噴火するように私は声を上げていた。
5445ジョイクルーの店舗裏、従業員の休憩場所でもある場所で、私は電話先の相手にブチ切れていた。
「あ、そう。もういい。あんたみたいな根性無しとこの先付き合っていく必要が無くなってよかった。」
大学生時代から遠距離恋愛していた彼氏が、好きな人ができたと言ってきた。結婚しようと誓い合った相手だった。
「さよなら。」
電話を切って、はぁーーと深いため息をついた。
悲しみと共に怒りが込み上げてくる。
私の夢見た将来ってなんだったの?好きな人ができた?こっちはフリーターしながらコツコツ結婚資金貯めてたのに?
「あははっ。」
乾いた笑いが出る。
「つい寂しくて、わかるだろ…。」というなよなよした彼氏の声を思い出し、マグマが噴火するように私は声を上げていた。
アンドリュー(鶏)
DONEⅢED後の大統領2主が15年ぶりにかつての本拠地を訪れるお話。(2主→リオウ、ぼっちゃん→ティル)
Ⅱ軍師組やぼっちゃん、フッチなどが出ます。タイトルと時系列で察せられるかもしれない、あの人の話でもあります。
令和になって突然小説を書き始めたわたしの、人生初同人誌だったりします。Ⅲの結末への愛と祈りをせいいっぱい込めました。
そういう意味でも個人的に思い出深くて好きな作品です。
風の在る理由 斜陽が草原を明々と染める中に草の香りを孕んだ風が舞っている。デュナン共和国、サウスウィンドゥ市に続く街道を青年はただ一人で歩いていた。風が優しく包み込むように過ぎて行って、彼の黒髪を包んだバンダナが宙に舞う。
突然、穏やかだった風が鋭さを増して青年に襲いかかった。一瞬の出来事であったが、その風に立ち止まった彼──ティルの表情は少しばかり翳ったように見えた。
「……そうか」
街道の先にあるデュナン湖を見据え、ティルはぽつりと呟いた。
「君も、逝ってしまったんだね」
彼はしばらくその場で風に吹かれるまま佇んでいた。そしてまた、一人でゆっくりと街道を進んでいく。これから訪れる夜を思わせるような冷たさが降り掛かってくる。風はただひたすらに彼の背を押すような追い風だった。
59561突然、穏やかだった風が鋭さを増して青年に襲いかかった。一瞬の出来事であったが、その風に立ち止まった彼──ティルの表情は少しばかり翳ったように見えた。
「……そうか」
街道の先にあるデュナン湖を見据え、ティルはぽつりと呟いた。
「君も、逝ってしまったんだね」
彼はしばらくその場で風に吹かれるまま佇んでいた。そしてまた、一人でゆっくりと街道を進んでいく。これから訪れる夜を思わせるような冷たさが降り掛かってくる。風はただひたすらに彼の背を押すような追い風だった。
ハラミ
DOODLEWEBオンリーのおしながきと店舗の絵です。中隊長就任式(R18)を書いていたけど楽しすぎてもっと練りたいので懐で温めておく。パティスリーの絵を描いたのでそういう小説にしようかと。学生なのでりんごのパッドを購入しました。わーい!これで寝っ転がって描けるぞ! 2花こばな
DONE剣のみる夢リバリンの短め小説です。詳細は本文の最初に。
●このお話は同好者の間だけで楽しむために作られた二次創作物です。
●二次創作をご存じない・ご理解いただけない方は閲覧をご遠慮下さい。
●非公式の物であり、公式の企業様・関係者様とは一切関係ありません。
●転載・複製・複写・自作発言・機械学習などは禁止です。
合言葉…「誕生日」の総画数(半角数字) 5638
狂蠱🖤🥀
DONE現代軸むざ様、enm/tmoくんとの三角関係ドロドロ挿絵付き小説です。完成したので表にも掲載。
色々な方面に過激で注意事項が書ききれませんので、何でも許せる方向けです。
容量の関係で1〜20ページまでです。(全60ページ) 21
アンドリュー(鶏)
DONEⅢ本編5年くらい前の赤毛軍師兄弟の話。シーザーから見た兄の話と、アルベルトから見た弟の話の2本立て。
実在する某超有名推理小説が作中に出てきますが、ゲーム本編にもロミジュリとかが脚本として出てくるのでいいかなと思ってやりました。細かいことは気にしないスタンスで見ていただけると嬉しいです。
いつか来る瞬間のためにⅠ.いつか来る瞬間のために 目の前の本を開くと黴臭い埃の匂いがした。鼻の奥と喉がむずがゆくなって、ごほごほとむせ返る。舞い上がった埃が窓から射し込む午後の陽光に白く照らされていた。
シーザー・シルバーバーグは生まれ育った家の自室でひとり机に向かっていた。目の前には先ほど開いた一冊の本と、広げられた一枚の紙。開いたままのインク瓶の隣には、なかなか書くべきことが思いつかずに投げ出されたペンが転がっている。開いた本から舞い上がった埃に出鼻をくじかれたシーザーだったが、めげずに開いた本を文字を追い始める。ある国の興亡が記された何十年も前の歴史書はところどころページが黄ばんでいて、書かれている言葉遣いもそれはそれは古めかしいものだ。普段の彼なら望んで手にしないようなその本は、彼の家庭教師が手渡してきたものだった。指で一行ずつ、ところどころ掠れた文字を辿る。が、開いたページの次もめくらないうちに十二歳の少年は椅子の背に勢いよくもたれかかった。
24925シーザー・シルバーバーグは生まれ育った家の自室でひとり机に向かっていた。目の前には先ほど開いた一冊の本と、広げられた一枚の紙。開いたままのインク瓶の隣には、なかなか書くべきことが思いつかずに投げ出されたペンが転がっている。開いた本から舞い上がった埃に出鼻をくじかれたシーザーだったが、めげずに開いた本を文字を追い始める。ある国の興亡が記された何十年も前の歴史書はところどころページが黄ばんでいて、書かれている言葉遣いもそれはそれは古めかしいものだ。普段の彼なら望んで手にしないようなその本は、彼の家庭教師が手渡してきたものだった。指で一行ずつ、ところどころ掠れた文字を辿る。が、開いたページの次もめくらないうちに十二歳の少年は椅子の背に勢いよくもたれかかった。