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    @nyam04151210

    DONE【桐智】桐島が智将を落とす話【2025桐島誕】

    ⚠️桐智⚠️
    桐島の誕生日の話。
    エッチなしです。
    【桐智】桐島が智将を落とす話【2025桐島誕】「あの、桐島さん」
    「なに〜?圭クン♡」
    「……あ、の、これ。」

    桐島の一人暮らしのマンションの一室。2人でディナーを終えて、ソファでくつろいでいる最中、圭は席を立ったかと思うと小さな包みを持って、桐島の元へ戻って来た。

    今日は、桐島秋斗の誕生日だった。「今日は一緒に過ごそう」と誘われた圭は、彼の家にお邪魔し、ぼんやりTVを見たりして過ごし、2人で作った夕食を食べ終えた。食後に誕生日を祝うケーキは登場しなかった。

    圭は、今日が桐島の誕生日だと知らなかった訳ではない。もちろんチームメイトの基本データとして頭には入っていたが、「今日、桐島さんの誕生日ですね」と、あえて口に出せずにいた。そんなところに、桐島から一緒に過ごしてくれと誘われたのだ。桐島も、「自分の誕生日だから」とは言わなかった。二人はバッテリーでチームメイトで、でもただのチームメイトでは収まらないような、お互い好ましい空気は感じているような……そんな微妙な関係だった。圭は、何かと理由を付けられては桐島の家に連れ込まれていた。それくらいには、二人は親しい間柄なのだ。
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    yak

    PAST2023年鯉誕、ちいコイ展示、その1。月鯉。原作軸。最終回から10年以上後、月島の軍属最後の日。
    pixivに展示しているhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19064686のエピローグにあたります(短編連作の本編はまだ終わっておりません)が、これだけで読めます。
    ことほぎ 兵舎から正門へと向かう道は、よけられた雪の中にうっすらと新たな雪の白化粧をして延びている。月島は、軍靴で浅い雪を踏みしめながら門に向かって歩いていた。門の傍から塀に沿って両側に並んでいる木はキタコブシで、兵舎を新築した当初移植した桜の木が根付かなかった代わりに植えられたものと聞いたことがある。敷地内のキタコブシは、雪の嵩は減ってきたとはいえまだ寒さ厳しいこの時期に、大きく広く伸ばした枝に多くのつぼみをつけ始めている。つぼみは微かに紅色を帯びた白色で、暮れ始めた薄暗い空と白く重なる雪の中、ほのかに温かな色を灯す。幾つものつぼみを目に映しながら、これらが開く姿をもう自分は見ないのだと思うと、不可思議にも思える感慨が腹にまた一つ積もった。兵舎に置いてあった少ない私物を今担いでいる頭陀袋の中に詰めたときも、直属の部下に最後の申し送りをしたときも、毎日通った執務室を辞したときも、兵舎の玄関を出たときも。一つずつ、腹に感慨が積もっていって、それは今やじわじわと腹の内か胸の内かを温めるようだ。
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