幽霊
itono_pi1ka1
DOODLEBotw同居リンゼルと英傑の幽霊たちのなんちゃって後日談。一年が経った話。pixivより引っ越し。一年が経った話「私のことを、覚えていますか?」
目覚めた着の身着のままで世界中を巡った自分と同じくらいに泥だらけ傷だらけのまま、彼女は晴れやかに笑った。
どちらを目指してかは分からないが、主の窮地に駆けつけてきた王家の白馬が、ぶるると鼻を鳴らして近付き、一定の距離を空けて止まる。
ざわりと風が透き通った。
聞きなれた声と見慣れない表情でこちらを振り替える彼女に対して「はい」とか「ノー」とか単純な返事では、ふさわしくないだろうと思ったので───……
目覚めた着の身着のままで世界中を巡った自分と同じくらいに泥だらけ傷だらけのまま、彼女は晴れやかに笑った。
どちらを目指してかは分からないが、主の窮地に駆けつけてきた王家の白馬が、ぶるると鼻を鳴らして近付き、一定の距離を空けて止まる。
ざわりと風が透き通った。
聞きなれた声と見慣れない表情でこちらを振り替える彼女に対して「はい」とか「ノー」とか単純な返事では、ふさわしくないだろうと思ったので───……
◇
──1つ、年が巡ってしまった。
血のように紅い月が昇らなくなった新芽の季節から、長閑な村の片隅に居を構え、腰を据えるようになった今。窓を揺らす風は冷たいが、あちらこちらで再び春の兆しが顔を出している。役目を終えて、ただ一人のための騎士の真似事をして生きるのは、毎日が冒険譚の一幕だった日々に比べて静かなものだった。
14961──1つ、年が巡ってしまった。
血のように紅い月が昇らなくなった新芽の季節から、長閑な村の片隅に居を構え、腰を据えるようになった今。窓を揺らす風は冷たいが、あちらこちらで再び春の兆しが顔を出している。役目を終えて、ただ一人のための騎士の真似事をして生きるのは、毎日が冒険譚の一幕だった日々に比べて静かなものだった。
音羽もか
DONE幽霊東京実装時に、ほんのり同曲を意識した未来同棲設定の彰冬。あまり幸せじゃないけど愛はたくさんある。夜明け前、夜闇に溶けて暗いグレーに染まった天井が目に映る。ぱちぱちと瞬きをして、自分の目が覚めていることに気がついた。
隣で眠っている恋人を起こさないようにそっと体を起こす。頭を動かしてベッドヘッドに置かれているデジタル時計を見れば、未だ深夜と呼べる時間を指していた。
外は不気味な程に静かで、見ればもう三月だというのに雪が降っている。道理で、と納得した。
そういえば、今年は異常気象だとかで、先月も、先々月もひどく寒かった。東京にこれほど雪が積もったのは何年ぶりどころではないらしい。言われてみれば、冬弥の記憶にも雪が積もる東京というのはあまりない。
この分だと桜の開花宣言も遅いのだろうな、と思ったところで、ふるりと体が震えた。寒い。なにか羽織るものを取りに行こうかと思ったが、その為には足を冷たい床におろさなければいけない。その方が寒そうだな、と冬弥は少しだけ毛布を引き寄せた。
4657隣で眠っている恋人を起こさないようにそっと体を起こす。頭を動かしてベッドヘッドに置かれているデジタル時計を見れば、未だ深夜と呼べる時間を指していた。
外は不気味な程に静かで、見ればもう三月だというのに雪が降っている。道理で、と納得した。
そういえば、今年は異常気象だとかで、先月も、先々月もひどく寒かった。東京にこれほど雪が積もったのは何年ぶりどころではないらしい。言われてみれば、冬弥の記憶にも雪が積もる東京というのはあまりない。
この分だと桜の開花宣言も遅いのだろうな、と思ったところで、ふるりと体が震えた。寒い。なにか羽織るものを取りに行こうかと思ったが、その為には足を冷たい床におろさなければいけない。その方が寒そうだな、と冬弥は少しだけ毛布を引き寄せた。
neneohlala
MAIKING(現パロ)幽霊の晴明さん生生世世に告ぐ住居とは快適さを求めればそれだけコストがかかる。故に節約を掲げた際に手っ取り早く、一番効果がでやすいところでもある。風呂ナシでいくら、トイレ共同でいくら、築ウン十年木造アパートでいくら…といった具合だ。人が眉を顰めそうな条件であっても妥協は時として必要である。
苦学生である彼は家賃3万円ぽっきりのアパートを借りていた。その安さにどんな劣悪物件なのか…と思うだろうが、なんてことない普通の賃貸だ。
たしかに築年数を感じる建物ではあるが、ユニットではない風呂とトイレが付いてこの値段は破格と言って過言ではない。近隣住民に問題があるのかといえばそうでもなく、ご近所さんと気軽に話せるような穏やかな温かみのある町であった。
48598苦学生である彼は家賃3万円ぽっきりのアパートを借りていた。その安さにどんな劣悪物件なのか…と思うだろうが、なんてことない普通の賃貸だ。
たしかに築年数を感じる建物ではあるが、ユニットではない風呂とトイレが付いてこの値段は破格と言って過言ではない。近隣住民に問題があるのかといえばそうでもなく、ご近所さんと気軽に話せるような穏やかな温かみのある町であった。
pie__n_m
PROGRESS🎈🌟幽霊司と類が出会う話
その日は、あまりにも暑い夏のただの一日だった。
高校生である僕らにとって、夏は長い。
普段は家でゲリラパフォーマンスをする為の機械を作ったり、その作った機械たちで何をするのかという演出案を練っている。
つまり、理由がなければ好んで外に出ることは無いのだ。
ただその日は、いつもより暑い日だったにも関わらず何故か外に出たくなって、首筋に汗を流しながら理由もなく街をふらついていた。
薄手のシャツを着た大人たちを後目に、社会人は大変そうだと思いながらも、交差点の赤になった信号機を見て立ち止まる。
普段は多い車も時間が時間なのか、あまり通っていない。
ここの信号長いんだよななんて、誰に零す訳でもない愚痴を心の中で呟く。
1833高校生である僕らにとって、夏は長い。
普段は家でゲリラパフォーマンスをする為の機械を作ったり、その作った機械たちで何をするのかという演出案を練っている。
つまり、理由がなければ好んで外に出ることは無いのだ。
ただその日は、いつもより暑い日だったにも関わらず何故か外に出たくなって、首筋に汗を流しながら理由もなく街をふらついていた。
薄手のシャツを着た大人たちを後目に、社会人は大変そうだと思いながらも、交差点の赤になった信号機を見て立ち止まる。
普段は多い車も時間が時間なのか、あまり通っていない。
ここの信号長いんだよななんて、誰に零す訳でもない愚痴を心の中で呟く。
htm_year_10
MEMO※幽霊パロのゆるふわ設定 【後から増えます】10年後ifの世界
ある日突然10年前の姿をしたイザナ(幽霊)が現れて一緒に住むことに
イザナ:鶴蝶以外に見えない
触れないけど軽いものなら浮かすことができる
鶴蝶が住んでる部屋から出れない(そのうち出れるようになる)
鶴蝶はイザナの事が好きだと自覚あるけどイザナは自覚ナシ
2人で生活していくうちに気づく(多分すぐ気づく)
ichi_branch
INFO@xxx むらさき色したねこさんこんばんは!甲乙に非ずも読んでくださってありがとうございます! 植物シリーズまとめたいなーと思ったので、ネタだけはあったものを脳のお蔵から取り出し始めました(*´ω`)
幽霊なので干渉は全然できないというところで歯がゆくも穏やかに見守っている姿が何となく浮かんだもので…最近書いていたものとはちょっと別の雰囲気になりますが楽しんでいただけたら嬉しいですw
8_sukejiro
DONE私的に泉鏡花の星あかりは、幽霊視点で描かれた作品だと考えています。最後、医学生を見た幽霊の意識は寝ている医学生自身へと視点変更します。それは取り憑いからじゃないかなと。青空文庫さんに「星あかり」「幼い頃の記憶」がございますので、そちらを読んでいただけると分かりやすいと思います。又、「かもめの本棚」さんの解釈が私の中でしっくり来たので参考にさせていただきました。是非、両方読んでみてください。
星アカリヲ浄化セヨ星アカリ
一章
――――
" もとより何故という理はないので、墓石の倒れたのを引摺寄せて、二ツばかり重ねて台にした。
その上に乗って、雨戸の引合せの上の方を、ガタガタ動かして見たが、開きそうにもない。雨戸の中は、相州西鎌倉乱橋の妙長寺という、法華宗の寺の、本堂に隣った八畳の、横に長い置床の附いた座敷で、向って左手に、葛籠、革鞄などを置いた際に、山科という医学生が、四六の借蚊帳を釣って寝て居るのである。"
――――
カラカラと音を立てたキャリーケースは、ある建物の前で止まった。
蒲田哲也は、そのビルを上から下まで舐めるように見渡し、満足そうに頷いた。
「うん、上等だな」
口元に弧を描き、目を輝かせた。
39686一章
――――
" もとより何故という理はないので、墓石の倒れたのを引摺寄せて、二ツばかり重ねて台にした。
その上に乗って、雨戸の引合せの上の方を、ガタガタ動かして見たが、開きそうにもない。雨戸の中は、相州西鎌倉乱橋の妙長寺という、法華宗の寺の、本堂に隣った八畳の、横に長い置床の附いた座敷で、向って左手に、葛籠、革鞄などを置いた際に、山科という医学生が、四六の借蚊帳を釣って寝て居るのである。"
――――
カラカラと音を立てたキャリーケースは、ある建物の前で止まった。
蒲田哲也は、そのビルを上から下まで舐めるように見渡し、満足そうに頷いた。
「うん、上等だな」
口元に弧を描き、目を輝かせた。
Neferet
DOODLE2019年頃の実録6p『自分何かで時間を無駄にさせたくない』
7p…使って
誤字失礼💦
オススメ動画送ってくれたり
言葉を翻訳機通して通じたの嬉しかったけど
これを見た何処かの貴方も
ネットテラシーに気おつけて!!
幽霊より怖いのは人間だしねっハハッ
アプリとかログインする前に聞かれる時はその他
ですね…適当に…うん…明かさない…というね
顔見せてって言われても見せなかった
小学生まで怖っ 9
1nooo
DONE雨の日に現れた幽霊?の話白い影 いつものように出勤準備をしていてふと窓の外を見た。天気を確かめるための習慣だ。そこに見慣れないものを見つけた。白い白い男。頭からつま先まで真っ白い。見慣れない、けれどもその姿かたちは知っている。ただその男は決して白い服などは纏っていなかった。
七海は男の様子を観察する。窓の下、彼は俯いて静かに立っていた。不審に思いしばらく見つめていると男が顔を上げた。
七海は息を飲む。顔は確かに彼だった。しかし憂いを帯びた表情は知らない物だ。彼はいつも目を隠している。それが無防備に晒され、人目を引く美しい青がよく見えた。これだけ美しい男がいるというのに、通行人は誰一人足を止めない。しっかりと目が合ったまま七海もまた動けなかった。
6041七海は男の様子を観察する。窓の下、彼は俯いて静かに立っていた。不審に思いしばらく見つめていると男が顔を上げた。
七海は息を飲む。顔は確かに彼だった。しかし憂いを帯びた表情は知らない物だ。彼はいつも目を隠している。それが無防備に晒され、人目を引く美しい青がよく見えた。これだけ美しい男がいるというのに、通行人は誰一人足を止めない。しっかりと目が合ったまま七海もまた動けなかった。