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    かんざキッ

    DOODLE真桐(だれもいない)

    ※「桐生一馬を探しています」という張り紙を見つけた真が、全く知らない他人の桐を探す話
    薄暗いだけ ぼんやりと知らない街の中を歩く。駅に向かい、行先も確かめず電車に乗った。暫くした後、電車は終着駅に辿り着いたらしい。どうやら、降りる乗客は他に誰もいないようだ。古い駅に独り降りた此方を乗務員が一瞥したが、特に表情を変えることもなくそのまま電車を発進させて、駅には誰もいなくなった。
     無人駅らしい此処には駅員も他の利用客も見当たらない。適当に買った切符を、無人の改札に置かれた箱の中に入れ、駅を後にした。
     近くに人の集落も建造物も見当たらない。恐らく、車を利用しなければ辿り着けない場所にこの駅はあるということだろう。ひとまず、目の前の道を歩き始めた。
     履き慣れた靴は電車に乗る前に捨ててしまった。代わりに買ったスニーカーは、あまりにも久しぶりに履いたものだったが、当てのない歩行には最適だった。同じく、服も同じ理由で捨てた。ジャケットは長距離移動に向かないだろう。適当に選んだパーカーも久しぶりに腕を通したが、選択は間違っていなかったと知る。ただ、下ろした前髪は少し暑い気がした。
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    紫色の名無し

    CAN’T MAKE「mtrgのやりたいこと」を探すnrmtが書きたかったんですけどこの続きが1文字たりとも出てきません。ということで供養です。
    時間軸は2の後、nrのバッジ剥奪前のどこか。
    私の中ではこのあと、「まずはお前の世界を広げようよ」と言ってnrが色々なものをmtと見に行ったり旅行に行ったりするんじゃないかなと
    世界を少しずつ切り取って眺めて心を満たして欲しい
    やりたいことねぇ御剣、なんかやりたいことある?

    成歩堂が御剣に問う。それは成歩堂にとっては、ほんのささやかな、ふとした疑問であり、自分に出来ることだったら叶えてやりたいという願望であり、単に話の繋ぎであり、話題の提示でもあった。
    本当に、何の気なしに口をついて出た話題であっただけで、それが“食べたいもの”であったとしても“明日の天気”であったとしても良かったのだ。
    しかし問われた側の御剣にとってはそうではなかったらしく、御剣は眉間の皺(成歩堂曰くヒビ)をさらに深くしていつになく真剣に考え込んでしまう。
    御剣が真剣な面持ちで、(尤も彼を知らない者からしたら怒っているように見えるだろうが)考え込んでいる間、成歩堂は暇を持て余すように、御剣の顔を眺める。御剣が美形であるため眺めたくなるというのもあるが、今に限っては本当に手持ち無沙汰なだけ。
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