月
twa000
DONEFAAHさんとプロット交換したもののうちのひとつです。プロット交換したのがお盆の頃だったから……え……もう1ヶ月……??
上方くんにとっての高天先生というお話なんですが……36話より前に書き出したお話というところを念頭に読んでいただけると……幸いです……。
副題「神様への情操教育」 2190
なんもわからん
DOODLE『同じ空には昇れない。』多箱屋商会(敬称略)
◆KP:いね
◇HO:PC/PL
HO太陽:鮫津 釧/のりしお
HO月:飛倉/マチオ
エンドD-3 両ロスト
それでよかったんだよ。
一つの幸せの形だねこれは
黒玉冗句
MEMO※流血表現、拙文注意パスワードヒントはそろそろ(9月)咲く花の名前(「作者の鍵垢ヘッダー」)
今書いているのとは別の、次に書こうと思っている作品の「あったかもしれない結末」の一部です。思い付いて40分くらいでガーッと書いたものですので、作者にしか内容が分からないようなメモ書きです。ミス等あると思います、あしからず。 508
norishio_TRPG
DOODLE【CoCシナリオ】同じ空には昇れない。************* 敬称略 **************
作:多箱屋商会
KP/いね
☀️HO太陽/PL
鮫津釧/のりしお
🌙HO月/PL
飛倉/マチオ
END>d-3 両ロスト
************************************
これも1つの幸せの形
ma_oekaki
PROGRESS #やぶこい4月鯉
7月に開催された右鯉祭に委託させて頂いてた🐮コス🎏の漫画です!
9/7 驚きの白さの1枚追加🆙skb パートまで行きませんでした…
今後も更新続けて行きますので、また見て頂けたら嬉しいです🐮♡
お疲れ島を癒したい🎏と色々限界な🌙の、様子がおかしい漫画になります!
⚠︎今後は🔞展開になりますので、完成後の18歳未満の閲覧はできません⚠︎ 5
〈kokyu〉
MOURNING【2025年 9月】ママナラーヌ!
でも、今まで何読んでもミリもピンと来なかった「色の学びかた」の入口が見えた気がする…。
考え方のコツ掴むまでがいつもなっっがいです。(←常に考え方からつまづく)
みなづき
MEMOエモクロアTRPG◤ クチナワの十六夜 ◢
作者:矢野俊策様
DL:ケイさん
PL:
ただのかげきちさん
水月
有利さん
エモクロアの異能カスタムルールで遊びました!普通のエモクロアとはまた違った感じで楽しかった〜!
tadanoakuta
DOODLEエモクロアTRPG「クチナワの十六夜」作:矢野俊策様
DL:ケイさん
PL:かげきち
水月さん
有利さん
異能力カスタムルール体験してきたああああああああああああありがとう~~~~~~~~~~~面白かった~~~
とむ(電脳石油ストーブ)
DOODLE昨年発行された桜野岬さん・にしまちさんによる月刊合同誌、「つづかぐなにしてた?」の8月号に寄稿した1ページ漫画です。モバエムのイベント、「対極!功夫武闘」をテーマに描かせていただきました!
素敵なご本に参加できて本当に光栄でした…!
bazzy_10fu
MEMOなかなか絵を描く時間が取れねえ〜明日明後日はがっつり時間とりたい。あ、pksp最新話見たけどっ!来月とうとうhidiさん来るね!!ヤッターー🙌そしてレティ嬢をサポートする黒幕が教員の可能性大でソワつく。今までであまり出番ないのSWちゃんとミモ先くらいだから普通にSWちゃんヴィラン説あるよ?やめて欲しさ半分、怖いもの見たさ半分って感じ。セ先かジ先の線も否めないけどね。(2025.09.05) 2
かちく
DOODLECOC「静なるテロリスタ」霧島ジャック様作KP:皐月さん
PC/PL
星降 ルリエ/etokaさん
潜火 顕/かちく
東堂 ニコラ/くらげさん
バハル/千架さん
全生還だ~!
僕たちの旅路はまだ続く 1年後の再会を心待ちに、そしてその先も「またね」の約束をしましょう! その前に日本でもイタリアでも他の国でも、足を伸ばせるなら伸ばそう! 皆さん本当にありがとうございました!!
ume_meia16
INFO『灰になってよかった』作:白河夜堂様
KP:うめ
KPC:遅片 四陽(ちひら しよう)
PL:陽月様
PC:香恋 飛鳥(かこ あすか)
エンド3 シナリオクリア
「今日の朝食何にするか、決めてもらえばよかったな…」
turuicco
INFO✽ - ̗`波間にまにまに ´ ̖-Gt./Vo. 江文 六斗 / カワナミ
Kb. 一寺 灰人 / とこ
Dr. 峯雲 輪道 / すいと
Ba. 箱守 八月 / さとこ
プロデューサー 録田 / Ρ
クッキーポリシーのみなさんと海! ずっとうれしい…
つづきはまたね👐
あずき
MEMOクトゥルフ神話TRPG【かいぶつたちとマホラカルト】
敬称略
KP:白檀
HO1:月 / 卓上調味料
HO2:翠 / あずき
HO3:鬼ヶ島 剛 / ミコトミト
HO4:ひくめ / あず
▼全生還
25.09.06
仲良し犯罪者集団が新鮮で楽しかったです!ありがとうございました!
とむ(電脳石油ストーブ)
DOODLE8月30日に開催されたパバステ現地4thでのつづかぐプチオンリー参加に際し、無配ペーパーに収録した4コマです。日常での一コマ「半分ずつ、濡れればいい」を前提にしています。
あの寸劇が本当に大好きすぎて……………
改めてつづかぐプチオンリー開催本当におめでとうございます〜!!!
ひおり
DONE6月に出した秀鋭本の1ページとして考えていたものの台詞が上手くまとまらず没にしたもの 割と気に入っていたので今回形にできてうれしいです!カルト映画はホラーのみではないのですがいい感じのイメージが浮かばずホラー的なコマになってしまいました…
ひおり
DONE6月に出した秀鋭本に載せたかったものの時間がなくて描けなかった10年後妄想でした 今回も時間がなく塗りがラフなのでいずれきちんと完成させたいなあ…リメショも見たいですが未来の姿も見たい!公式で見られる日はなかなか来なさそうなので描きました。出来はいつにも増して残念ですが楽しかった!
LibuNecotc2
DOODLEネットプリントになります!ペーパーラリーに使ったイラストやにょたゆり、12月に本にしたい表紙候補があります。
ユーザー番号を入力の上
ファミマ、ローソン、ミニストップでご利用ください🌸
サイズなどはお好みで設定をお願いいたします🙋♀️
POI9682320
DONE🌙やぶ恋4展示その1️⃣🎏リーマン現パロ月鯉
⚠️🌙に結婚を前提にしていた元カノがいた描写があります!⚠️
都会のリーマンから農家になる🌙と
農家の嫁になる🎏さん
愛しかない!ハピエン💓 9
POI9682320
DONE🌙やぶ恋4展示その3️⃣🎏⚠️グロい表現あります⚠️
猟奇事件に巻き込まれる月鯉
描きたいところだけです!
このあと、『主人公が強すぎて全く怖くないホラー映画』展開始まります。
続きかけたらなぁ〜 4
fujimura_k
PAST2023年6月発行 現パロ月鯉月島は幼馴染の結婚式で出会った鯉登と関係持ち、そのまま体だけの関係を続けるようになる。けれども、関係を重ねるうちに……
最後はちゃんとハッピーエンドです。
UtopiaUtopia:
現実には存在しない、理想的な世界
理想郷
無何有郷
何処にもない場所
二度とは、こんな夜は無いだろう―
「っは、ぁ……っ…んっ…っ」
薄暗い部屋に漏れる吐息は甘く、褐色の肌には薄らと汗が浮かんでいる。
「声、我慢しなくていいですよ」
背中から声を掛けると、シーツに額を擦りつけていたその人は緩慢に首をもたげてちらと此方に視線を寄越した。
特徴的な眉の根を寄せて、浅く息を吐くその唇は濡れている。此方を睨むように見るその眼には欲が滲んでいた。
「っ…っあ!…っん、…ぐ、ぅ…っ」
煽情的なその眼に、唇に、煽られる。
下肢を弄っていた手に力を籠めると、一度きり、高い声を発したその唇は直ぐに閉じて漏れる声を呑み込もうとした。耐えるその姿がいじらしい。
29605現実には存在しない、理想的な世界
理想郷
無何有郷
何処にもない場所
二度とは、こんな夜は無いだろう―
「っは、ぁ……っ…んっ…っ」
薄暗い部屋に漏れる吐息は甘く、褐色の肌には薄らと汗が浮かんでいる。
「声、我慢しなくていいですよ」
背中から声を掛けると、シーツに額を擦りつけていたその人は緩慢に首をもたげてちらと此方に視線を寄越した。
特徴的な眉の根を寄せて、浅く息を吐くその唇は濡れている。此方を睨むように見るその眼には欲が滲んでいた。
「っ…っあ!…っん、…ぐ、ぅ…っ」
煽情的なその眼に、唇に、煽られる。
下肢を弄っていた手に力を籠めると、一度きり、高い声を発したその唇は直ぐに閉じて漏れる声を呑み込もうとした。耐えるその姿がいじらしい。
fujimura_k
PAST2024年3月発行 893月島×一般人鯉登893として生きるしかなかった月島が人生を諦めかけた時に鯉登に拾われて生きなおす話。
お手に取って下さった皆さま、ありがとうございました。
TwilightTwilight:
薄明り
黄昏
終末期
あぁ、こんなもんか。
迷い込んだ雑居ビルの路地裏で、自分の足元にじわじわと広がっていく血の赤を見詰めながら、ぼんやりと頭に浮かんだのはそんな言葉だった。
痛みはない。やけに寒いのは、季節のせいじゃないだろう。このままここに蹲っていれば、そう時を待たずに俺は死ぬ。そうと分かっていながら、湧き上がってくるのは、後悔でも、未練でもない。安堵のようなものだった。
何の意味があるのかもよく分からない、下らない俺の人生もやっと終わる。ふと息を吐き、顔を上げると、ビルの隙間に小さな空が見えた。真冬には珍しい晴天だ。その空の抜けるような蒼さが妙に白々しい。いっそ雨でも降っていればましだったものを。どうしてこんな日に限って晴れていやがるのかと恨めしく思う。ろくでもない俺の命日なら、雨のほうが似合いだろうに。
46140薄明り
黄昏
終末期
あぁ、こんなもんか。
迷い込んだ雑居ビルの路地裏で、自分の足元にじわじわと広がっていく血の赤を見詰めながら、ぼんやりと頭に浮かんだのはそんな言葉だった。
痛みはない。やけに寒いのは、季節のせいじゃないだろう。このままここに蹲っていれば、そう時を待たずに俺は死ぬ。そうと分かっていながら、湧き上がってくるのは、後悔でも、未練でもない。安堵のようなものだった。
何の意味があるのかもよく分からない、下らない俺の人生もやっと終わる。ふと息を吐き、顔を上げると、ビルの隙間に小さな空が見えた。真冬には珍しい晴天だ。その空の抜けるような蒼さが妙に白々しい。いっそ雨でも降っていればましだったものを。どうしてこんな日に限って晴れていやがるのかと恨めしく思う。ろくでもない俺の命日なら、雨のほうが似合いだろうに。
キノの卓報告垢
MEMO🌌2025/09/05CoC ┃ 静なるテロリスタ
▹個別導入 美術家
KP:キノ
PL:Amさん ‣ 羽月 輝夜
事前導入美術家終了です!!
ふへへ……!すっごくかわいくて魂を感じる美術家ちゃんで来てくれました!
へへ、何も言えん…とっても…ぐっ…
本編も頑張ろ~!!!!
fujimura_k
MOURNING2022年5月発行 明治月鯉R18 『鬼灯』身体だけの関係を続けている月鯉。ある日、職務の最中に月が行方を晦ませる。月らしき男を見付けた鯉は男の後を追い、古い社に足を踏み入れ、暗闇の中で鬼に襲われる。然し鬼の姿をしたそれは月に違いなく…
ゴ本編開始前設定。師団面子ほぼほぼ出てきます。
鬼灯鬼灯:花言葉
偽り・誤魔化し・浮気
私を誘って
私を殺して
明け方、物音に目を覚ました鯉登が未だ朧な視界に映したのは、薄暗がりの中ひとり佇む己の補佐である男―月島の姿であった。
起き出したばかりであったものか、浴衣姿の乱れた襟元を正すことも無く、布団の上に胡坐をかいていた月島はぼんやりと空を見ているようであったが、暫くすると徐に立ち上がり気怠げに浴衣の帯に手を掛けた。
帯を解く衣擦れの音に続いてばさりと浴衣の落ちる音が響くと、忽ち月島の背中が顕わになった。障子の向こうから射してくる幽かな灯りに筋肉の浮き立つ男の背中が白く浮かぶ。上背こそないが、筋骨隆々の逞しい身体には無数の傷跡が残されている。その何れもが向こう傷で、戦地を生き抜いてきた男の生き様そのものを映しているようだと、鯉登は月島に触れる度思う。向こう傷だらけの身体で傷の無いのが自慢である筈のその背には、紅く走る爪痕が幾筋も見て取れた。それらは全て、鯉登の手に因るものだ。無残なその有様に鯉登は眉を顰めたが、眼前の月島はと言えば何に気付いた風も無い。ごく淡々と畳の上に脱ぎ放していた軍袴を拾い上げて足を通すと、続けてシャツを拾い、皺を気にすることもせずに袖を通した。
54006偽り・誤魔化し・浮気
私を誘って
私を殺して
明け方、物音に目を覚ました鯉登が未だ朧な視界に映したのは、薄暗がりの中ひとり佇む己の補佐である男―月島の姿であった。
起き出したばかりであったものか、浴衣姿の乱れた襟元を正すことも無く、布団の上に胡坐をかいていた月島はぼんやりと空を見ているようであったが、暫くすると徐に立ち上がり気怠げに浴衣の帯に手を掛けた。
帯を解く衣擦れの音に続いてばさりと浴衣の落ちる音が響くと、忽ち月島の背中が顕わになった。障子の向こうから射してくる幽かな灯りに筋肉の浮き立つ男の背中が白く浮かぶ。上背こそないが、筋骨隆々の逞しい身体には無数の傷跡が残されている。その何れもが向こう傷で、戦地を生き抜いてきた男の生き様そのものを映しているようだと、鯉登は月島に触れる度思う。向こう傷だらけの身体で傷の無いのが自慢である筈のその背には、紅く走る爪痕が幾筋も見て取れた。それらは全て、鯉登の手に因るものだ。無残なその有様に鯉登は眉を顰めたが、眼前の月島はと言えば何に気付いた風も無い。ごく淡々と畳の上に脱ぎ放していた軍袴を拾い上げて足を通すと、続けてシャツを拾い、皺を気にすることもせずに袖を通した。
fujimura_k
PAST2023年6月発行 月鯉日常アンソロジー『ヒビコレツキコイ』収録 月鯉現パロ転生記憶なし。記憶を持たずに現代で生きていた二人が偶然出会って、恋をして、一緒に暮らすようになり、二人の家を見付けるまでの話。
当時お手に取って下さった皆さま、ありがとうございました。
続く日々 土曜の朝は朝食を作る。
それが二人の決まりになって、もう三年が過ぎた。
平日は鯉登さんが、休みには俺が、二人分の朝食を作る。
これは、一緒に暮らし始めて、直ぐに決めた約束のひとつだ。ひとりで居た頃には、ろくに自炊なんてしなかった俺に、休日だけとは言え料理など続くものかと思っていたが、今では、休日どころか平日まで俺が食事を用意する日があるのだから、解らないものだ。約束として始めた食事の支度は、今日という日まで無事に続いてしまった。
いいや、無事、ではなかったか。
鯉登さんと暮らす三年の間には、何度も喧嘩をした。別れ話も一度はでた。あの時は、本当にダメかと思った。
けれども俺は、今日も変わらず朝食を作っている。自分だけのものでなく、鯉登さんと二人で食べるための朝食だ。
15173それが二人の決まりになって、もう三年が過ぎた。
平日は鯉登さんが、休みには俺が、二人分の朝食を作る。
これは、一緒に暮らし始めて、直ぐに決めた約束のひとつだ。ひとりで居た頃には、ろくに自炊なんてしなかった俺に、休日だけとは言え料理など続くものかと思っていたが、今では、休日どころか平日まで俺が食事を用意する日があるのだから、解らないものだ。約束として始めた食事の支度は、今日という日まで無事に続いてしまった。
いいや、無事、ではなかったか。
鯉登さんと暮らす三年の間には、何度も喧嘩をした。別れ話も一度はでた。あの時は、本当にダメかと思った。
けれども俺は、今日も変わらず朝食を作っている。自分だけのものでなく、鯉登さんと二人で食べるための朝食だ。
fujimura_k
MOURNING現パロ月鯉 社会人月島×大学生鯉登真ん中Birthday切欠に書いたのがこの話だったな…と思い出したので期間限定再掲。
2021年12月初版2022年12月改定2版 お手に取って下さったみなさまありがとうございました。
Every day that lasts.#1.
「夏休みん間、月島んとこに居ってよか?」
言った瞬間、後悔した。
月島は、一三歳年上の恋人は、驚いた顔をして言葉に詰まった。初めて見る顔だ。驚きと、困惑が綯交ぜになったような。そんな表情は初めて見る。
あぁ、やっぱり。言わなければよかった。
恋人になれたからといって浮かれ過ぎた。そんな押し掛けるような事を言って、迷惑に思われたに違いない。嫌気がさしただろうか。
子供の相手をするのは面倒だ。恋人になどするべきじゃなかった。そう思われていたらどうしよう。思われていてもしようが無い。事実そうなのだから。
「…うちに、住む…ってことですか?」
不安と後悔で押し潰されそうになりかかったところで、漸く聞こえてきたのはそんな声だった。
14868「夏休みん間、月島んとこに居ってよか?」
言った瞬間、後悔した。
月島は、一三歳年上の恋人は、驚いた顔をして言葉に詰まった。初めて見る顔だ。驚きと、困惑が綯交ぜになったような。そんな表情は初めて見る。
あぁ、やっぱり。言わなければよかった。
恋人になれたからといって浮かれ過ぎた。そんな押し掛けるような事を言って、迷惑に思われたに違いない。嫌気がさしただろうか。
子供の相手をするのは面倒だ。恋人になどするべきじゃなかった。そう思われていたらどうしよう。思われていてもしようが無い。事実そうなのだから。
「…うちに、住む…ってことですか?」
不安と後悔で押し潰されそうになりかかったところで、漸く聞こえてきたのはそんな声だった。
fujimura_k
DOODLE23年5月発行『泡沫寓話』独り者の月×人魚鯉村はずれで暮らす独り者の月島が人魚の鯉登と出逢い、互いに惹かれあうようになり…という寓話です。人魚のお話だけれどもちゃんとハッピーエンド。
泡沫寓話 昔々或るところに、ひとりの男が居りました。
男は港のある小さな村の片隅に、独りきりで暮らしておりました。
男は始めから独りでいたのではありません。男には父も母もありましたが、男が物心ついたころには既に母の姿はなく、酒ばかり煽っては幼い男に手を上げ続けていた父は、ある日ころりと息を引き取りました。
過ぎた酒の所為だったか、成長した男が父の暴力に対抗した所為であったか、真相は定かではありません。けれども、村の誰しもが、男の父の死の真相を付き止めようとはしませんでした。村の厄介者が減って、皆ホッとしたのです。『厄介者がひとり居なくなった』村の衆にはその事実だけで充分でした。
けれども、村の衆には男が新たな『厄介者』となりました。厄介者と同じ血を引く男は、己の父親を手にかけたのかもしれない男とも見られました。村の衆は男を居ないものとして扱うようになりました。男には『月島基』という名がありましたが、その日から、男の名を呼ぶ者はひとりも居なくなりました。斯くて、男は独りきりになり、淡々と、ただ、淡々と生きているというだけの日々を送るようになりました。
18198男は港のある小さな村の片隅に、独りきりで暮らしておりました。
男は始めから独りでいたのではありません。男には父も母もありましたが、男が物心ついたころには既に母の姿はなく、酒ばかり煽っては幼い男に手を上げ続けていた父は、ある日ころりと息を引き取りました。
過ぎた酒の所為だったか、成長した男が父の暴力に対抗した所為であったか、真相は定かではありません。けれども、村の誰しもが、男の父の死の真相を付き止めようとはしませんでした。村の厄介者が減って、皆ホッとしたのです。『厄介者がひとり居なくなった』村の衆にはその事実だけで充分でした。
けれども、村の衆には男が新たな『厄介者』となりました。厄介者と同じ血を引く男は、己の父親を手にかけたのかもしれない男とも見られました。村の衆は男を居ないものとして扱うようになりました。男には『月島基』という名がありましたが、その日から、男の名を呼ぶ者はひとりも居なくなりました。斯くて、男は独りきりになり、淡々と、ただ、淡々と生きているというだけの日々を送るようになりました。