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    法則

    甘味。/konpeito

    TRAINING800文字チャレンジ!俺の相棒が世界一かわいい/クロリン
    寝るまでは本日の法則
    ちょうどクラブハウス内にあるシャワールームで汗を流し終えたところだった。
    「クロウ! よかった、まだ帰っていなくて」
     ここまで走ってきた様子のリィンが息を切らせて駆け寄ってくる。クロウは濡れた髪を拭きながらリィンの息が整うのを待った。
    「どうした、そんな慌てて。なんか用でもあったか」
    「ミュゼ、から聞いて。クロウが、来てるって」
     リィンの言葉でようやく合点がいった。どうやら先ほどまで訓練に付き合っていた彼の生徒から連絡がいったのだろう。それにしても、常日頃から鍛錬を怠らない彼にしては珍しい姿だ。つい、しげしげと眺めてしまう。
    「ミュゼの遠距離狙撃訓練、スタークの射撃訓練、アッシュとクルトには実戦訓練。ユウナには接近戦と射撃を混ぜた実戦訓練。それからアルティナには現場の状況解析のアドバイス。おかしいな。いつからクロウはここの教官になったんだ」
     呼吸が落ち着いたらしいリィンの激しい詰問にへらりと笑った。
    「いやー、ねだられると断れなくてなあ。教え甲斐があってなかなか楽しかったぞ」
     リィンの生徒とは過去に幾度も共闘していたこともあり、かたや相棒の生徒、かたや教官の相棒としてそれなりに 828

    甘味。/konpeito

    TRAINING寝るまでは本日の法則で800文字
    誕生日の前日譚。クロリン、ク視点
    同居一年目は、釣り好きなリィンのために新作の釣り竿を。二年目にはクロウが彼の服をトータルコーディネートした。三年目にはふたりで温泉地巡りをして、四年目は、手作りの豪華な夕食をプレゼント。そして五年目の今年、いよいよリィンの誕生日が来週に迫っているにも関わらず、クロウはまだなにをプレゼントするか悩んでいた。
    「欲しい、もの?」
    「そうそ。そろそろ誕生日だろお前」
     トールズの同窓会から帰ってきたリィンに水を渡しながらさり気なく声をかけた。
     強かに酔ったリィンの記憶が怪しくなることを利用するのは多少気が引けたが、背に腹は変えられない。
    「クロウ」
     水の入ったコップを両手で包んだリィンがぼんやりこちらを見上げていた。呼ばれたと思い、彼に顔を寄せる。
    「ん? なんだ」
    「クロウ。クロウがほしい」
     ほしいってなんだ俺はものじゃねえと危うくつっこみそうになり、それを喉の奥に押し留めた。
    「いやな、誕生日プレゼントの話してんだよ」
    「分かってるぞ。だから、クロウが欲しいんだ」
    「分かってねえから。この酔っ払いめ」
     もう一度クロウが質問の趣旨を説明しても、きょとりと瞬いたリィンは同じことしか口 809