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    自由

    ひいらぎ

    DONEライカブWebオンリー開催おめでとうございます!

    「子カブが悪食王に助けられる話」の対になる話です
    夢魔に襲われ、トラウマの最中にいるライオスを宰相補佐になっているカブルーが助ける話です。
    ライオスの過去や、ライオスの村、ライオスとファリンの過去、夢魔などについてかなり自由に描写しておりますのでご注意ください。
    また左右差が少ない話ではありますが、ライカブのつもりでこちらの作品を書いております。
    子ライが宰相補佐を信じる話 やめて、やめろ!
     やめろぉ!

     腕の中の自分より小さな体を覆い隠す。背中に浴びせられるのは罵倒の数々だ。
    「出ていけ!」「魔女め!」「悪魔の手先っ」「消えろ!」「おぞましい!」
     ファリンが一体何をしたというのか。俺を助けるために霊術を使っただけじゃないか!俺を助けなければよかったというならまだわかる。けど彼らは、俺のことは次の村長だからと村に必要な存在のように扱うんだ。それならファリンの霊術だって村のために必要な力だったじゃないか。
     そんなことが何故か彼らにはわからない。不吉で汚らわしいとか、気持ち悪いとか、到底納得できない理由で、ファリンを追い出そうとする。

    「うあ……っ」

     ファリンを抱える腕に痛みが走った。振り返ると、振りかざされた彼らの手に石ころが握り込まれていた。
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    malsumi_1416

    DONE「冬に備える」
    ED後生還軸
    二人で生きると決めたテデちゃんのささやかな日常と「死者の日」について。
    過去作「味を知る話」及び前作「元使用人…」を一部踏襲しています。

    構成成分:
    石化由来の身体不自由
    風俗・習慣の捏造
    テが少々不安定

    明るい話ではないかも
    上記をご了承の上、大丈夫そうな方はどうぞ
    冬に備える ガツッ、——トン、ト、ト、ト。
    家の裏手に残されている腰かけ代わりの切り株に座り込み、手鉈を振りかぶりながら大きな丸太をひたすらかち割っていく。
    半分、もう半分…これはまだ太いからもう一回。
     もう全身至る所が石化していたため節々に少しばかり固さが残るが、去年の今頃と比較すると幾分か動きやすくなってきた身体をリハビリがてらこうして動かして、最近では家の運営にかかわる事なら少しづつ携われるようになってきた。
    けれど元々細かな作業が得意かと言われればそうでもないので、街道を外れた森に分け入り獣道を進んだ末にたどり着くこの家で出来る仕事……もとい暇潰しと言えば、もっぱら掃除と薪割りと、テランスが町から仕入れてきたり隠れ家の誰がしかがストラスの足にくくりつける手紙に紛れて寄越してくれる、野菜や果樹の種を植えている小さな畑の世話ばかり。
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