西谷
小栗ビュン
DONE6話中2話目。シャチアサヒ編。海獣のバラード~大海獣~ダイチとスガが居てくれれば、寂しくはない。
けれど、自分の半分が見つからないままでいて落ち着かない。それが流れついて出会った、ユウだったのもわかっている。
出会ったのが、もう何年前だったかは忘れたよ。
でも、出会ったその時のことは、その日のことは忘れない。
忘れられない。
忘れてしまったら、俺は自分の半分を失ったまま、きっとただ生きるだけだ。
連日変な天気が続いて、波も気持ち悪い動きをしていたある日。寒流と暖流がめちゃくちゃになって、普段は見ない魚や生き物を見かけた日だった。秋刀魚が酔っ払って変な方向に泳いで行ったっけ。大抵は流れに任せて俺たちを素通りしていくんだけど、人魚は人魚同士、出会えたら挨拶もするわけで。「勝手に流れ着いてすんません!」て敬礼するみたいに背筋を伸ばして、俺達に挨拶をしたんだ。変な子だなって、でも可愛いなって思って、胸がくすぐったかった。恋をするのも、一瞬だった。
8653けれど、自分の半分が見つからないままでいて落ち着かない。それが流れついて出会った、ユウだったのもわかっている。
出会ったのが、もう何年前だったかは忘れたよ。
でも、出会ったその時のことは、その日のことは忘れない。
忘れられない。
忘れてしまったら、俺は自分の半分を失ったまま、きっとただ生きるだけだ。
連日変な天気が続いて、波も気持ち悪い動きをしていたある日。寒流と暖流がめちゃくちゃになって、普段は見ない魚や生き物を見かけた日だった。秋刀魚が酔っ払って変な方向に泳いで行ったっけ。大抵は流れに任せて俺たちを素通りしていくんだけど、人魚は人魚同士、出会えたら挨拶もするわけで。「勝手に流れ着いてすんません!」て敬礼するみたいに背筋を伸ばして、俺達に挨拶をしたんだ。変な子だなって、でも可愛いなって思って、胸がくすぐったかった。恋をするのも、一瞬だった。
小栗ビュン
DONE6話中1話目。西谷夕編。海獣のバラード~人の子~世界に同じ顔した人が三人いるという迷信は聞いたことがある。けれど、同じ顔をしたやつとなんて出会ったとこがない。会いたくもない。けれど、恋人と同じ顔した人なら少しだけ見てみたい。
「うちの旭さんの方がかっけぇだろ」って言ってやれるから。
そんなことを考えているうちに、それでは恋人に対して失礼なのかそうではないのか、わからなくなってきて陸路の移動中に眠ってしまっていた。なぜそんなことを考えていたのか。
この時点で、俺はもう、呼ばれていたのかもしれない。
西谷夕は今、北海道を縦断していた。
遡って昨日のこと。
「今度は北海道の先っぽに行ってきます。」
「マジか、締切が迫ってなかったら一緒に行ったんだけどなあ。」
久しぶりの国内の冒険に、心配性の彼氏が安心と悲しみを合わせた複雑な顔をしていた。旭さんは止めても無駄ということを知ってくれている。その上で、時々渡航するのに細心のチェックを俺にしてくれる。毎日の世界情勢が変わるのは肌で感じているし、そんな中で出会う人達との時間がダイレクトに教えてくれる。日本て小せえなってつくづく思うけれど、日本てやっぱ寝る場所にはいいよなって思ったりする。一番の寝床は、旭さんといるベッドだ。それに限る。
10610「うちの旭さんの方がかっけぇだろ」って言ってやれるから。
そんなことを考えているうちに、それでは恋人に対して失礼なのかそうではないのか、わからなくなってきて陸路の移動中に眠ってしまっていた。なぜそんなことを考えていたのか。
この時点で、俺はもう、呼ばれていたのかもしれない。
西谷夕は今、北海道を縦断していた。
遡って昨日のこと。
「今度は北海道の先っぽに行ってきます。」
「マジか、締切が迫ってなかったら一緒に行ったんだけどなあ。」
久しぶりの国内の冒険に、心配性の彼氏が安心と悲しみを合わせた複雑な顔をしていた。旭さんは止めても無駄ということを知ってくれている。その上で、時々渡航するのに細心のチェックを俺にしてくれる。毎日の世界情勢が変わるのは肌で感じているし、そんな中で出会う人達との時間がダイレクトに教えてくれる。日本て小せえなってつくづく思うけれど、日本てやっぱ寝る場所にはいいよなって思ったりする。一番の寝床は、旭さんといるベッドだ。それに限る。
しおき
DONE両想いなのにすれ違ったまま大人になってしまった西谷と東峰の話原作が完結したのでゆっくりじっくり進めていこうと思います
※旭さんはやっちゃんと東京で仲良し
大人にしあず(2) 自宅へ戻ったあとの習慣はいつも決めている。
窓を開け、簡単なコーヒーを入れ、私用パソコンでメールチェックする。
一通り目を通したら、軽くシャワーを浴びてベッドに入る。
一人暮らしが長くなった東峰なりの、自己管理のためのルーティンだ。
「あぁ、・・・涼しい」
窓から吹き込む風は、すっかり秋の気配に変わった。
ほどよく冷えた空気を胸いっぱい吸った後、やかんに火を入れる。
『西谷さんが好きなんでしょ』
ぼわ、と音を立てて立ち上がるガス火と共に、先ほどの言葉がよみがえる。
「・・・簡単に言わないでくれよな・・・」
人前で見せない苦々しい表情を浮かべつつ、お湯が沸くまでの間にパソコンを立ち上げるため、モニターの主電源に指を伸ばした。
3396窓を開け、簡単なコーヒーを入れ、私用パソコンでメールチェックする。
一通り目を通したら、軽くシャワーを浴びてベッドに入る。
一人暮らしが長くなった東峰なりの、自己管理のためのルーティンだ。
「あぁ、・・・涼しい」
窓から吹き込む風は、すっかり秋の気配に変わった。
ほどよく冷えた空気を胸いっぱい吸った後、やかんに火を入れる。
『西谷さんが好きなんでしょ』
ぼわ、と音を立てて立ち上がるガス火と共に、先ほどの言葉がよみがえる。
「・・・簡単に言わないでくれよな・・・」
人前で見せない苦々しい表情を浮かべつつ、お湯が沸くまでの間にパソコンを立ち上げるため、モニターの主電源に指を伸ばした。
しおき
DONE両想いなのにすれ違ったまま大人になってしまった西谷と東峰の話原作が完結したのでゆっくりじっくり進めていこうと思います
べったーに以前上げたものを加筆修正しています
※専門学校時代の捏造後輩(男女)が出ます
※旭さんの東京行った後の経歴は想像です
大人にしあず(1)フォン。
暗闇に響く、小さな通知音。
「・・・ん、ぅ」
頭上のスマホへ手を伸ばす。
午前5時36分を示したホーム画面に目がくらんで、東峰は思わず顔をしかめた。
送り主は予想が付く。通知画面をタップした瞬間、群青色とオレンジの混ざった星空が画面いっぱいに広がった。
『トルコです!』
たった6文字のメッセージと、1枚の写真。
「・・・ははっ」
エネルギーの塊のようなショートメール。
何年経っても、何も変わっていない。
未だ慣れない眼をしぱしぱさせながら、とんとん、とゆっくり文字を入力する。
『キレイだな』
即ぽこんと返る笑顔のスタンプに、ほんの僅か、鼻の奥が痛くなった。
西谷の連絡はいつも突然で、突拍子もなくて、簡潔だ。
3338暗闇に響く、小さな通知音。
「・・・ん、ぅ」
頭上のスマホへ手を伸ばす。
午前5時36分を示したホーム画面に目がくらんで、東峰は思わず顔をしかめた。
送り主は予想が付く。通知画面をタップした瞬間、群青色とオレンジの混ざった星空が画面いっぱいに広がった。
『トルコです!』
たった6文字のメッセージと、1枚の写真。
「・・・ははっ」
エネルギーの塊のようなショートメール。
何年経っても、何も変わっていない。
未だ慣れない眼をしぱしぱさせながら、とんとん、とゆっくり文字を入力する。
『キレイだな』
即ぽこんと返る笑顔のスタンプに、ほんの僅か、鼻の奥が痛くなった。
西谷の連絡はいつも突然で、突拍子もなくて、簡潔だ。
バルサミコ
DONEお友達のお誕生日に好きなキャラ描いて差し上げたもの私も好きだけど今まで描いてなかったテニプリとハイキュー
及川さんよりも不二先輩の方が3っ年下だよねー
ちなみに私が好きなのは テニプリでは 忍足君か不二先輩
ハイキューは烏野みんな好きだけど たぶんツッキーと縁下、西谷くん?
他では梟谷のコンビが好きなのと 稲荷山の北さん!!白鳥沢の瀬見くん
ひえたぴたぴた
DONE【西東】遠距離恋愛のすゝめシリーズ①と②pixivにアップしていたにしあず漫画の再投稿です。
後半に出てくる謎の老夫婦は、完全捏造の西谷のステイ先の親方夫婦です。
20.10.04 遠距離恋愛のすゝめ
20.12.27 旭さんのハッピーウィンターホリデー(前編)
21.01.01 旭さんのハッピーウィンターホリデー(後編) 12
higashinokaze10
REHABILI・西谷×真島(西真)・ギャグ…?
・関西弁わからん
・雰囲気で読んでね
西真〉癪だから言いたくない カーテンの隙間からもれた陽光を顔に浴びて、真島は目を覚ます。ボロ部屋の煎餅布団…ではなく、いかにもセレブっぽいマンション、上等なベッドの上で伸びをする。
グランドまでの距離は少し遠いが、このマンションが今の住居である。といっても、持ち主は真島ではないのだが。
真島は隣で寝ている、このマンションの持ち主である男を一瞥する。西谷誉。彼の自宅に同棲している身である。
起こしてしまわないように静かにベッドを降りた真島は、服を拾って部屋を出る。
別に言われたわけでは無いが、西谷が家賃やら生活費などを真島から全く受け取らないので、代わりとして食事や掃除を請け負っている。
冷蔵庫の白米を温めている間に味噌汁、おひたし、卵焼き、など簡単ではあるが朝食を準備する。
1149グランドまでの距離は少し遠いが、このマンションが今の住居である。といっても、持ち主は真島ではないのだが。
真島は隣で寝ている、このマンションの持ち主である男を一瞥する。西谷誉。彼の自宅に同棲している身である。
起こしてしまわないように静かにベッドを降りた真島は、服を拾って部屋を出る。
別に言われたわけでは無いが、西谷が家賃やら生活費などを真島から全く受け取らないので、代わりとして食事や掃除を請け負っている。
冷蔵庫の白米を温めている間に味噌汁、おひたし、卵焼き、など簡単ではあるが朝食を準備する。
higashinokaze10
REHABILI・リハビリ、書き方忘れた・意味分からんかったらごめん
・西谷→→(←)真島
・リバ可のヤツが書いてるのでちょっとあやしい
・まだ喧嘩するだけの仲
・交流関係良好
・生存ifってことで
・関西弁分かんなくて雰囲気で書いてるのでご了承ください
西真〉実はお互い浮ついて 蒼天堀の路地を抜けた先にある、とあるアパート。その階段で、煙草を吸ってたむろする男が一人。脱力する体躯とは裏腹に、鋭い眼光で路地を見下ろしている。
月夜にコンクリート、錆だらけの柵のなかで、男の臙脂色(えんじいろ)のスーツが一層、妖しさを醸し出す。
近江連合直参鬼仁会 会長、西谷誉。
「真島くんは、まだかのぅ〜」
西谷は煙草を消しながら、ソワソワと待ち人の名前を呼ぶ。
といっても約束などはしておらず、勝手に待ち伏せているだけであるのだが。
アパートへ続く唯一の路地に人影が現れ、西谷はそのシルエットを確認するや否や階段を駆け降りる。
「待っとったでぇ、真島くん!」
タキシード姿で左眼には眼帯、長髪を一つに結んでいる顔色の悪い男が顔を上げる。西谷の姿を見るなり、名前を呼ばれた男はさらに顔色を悪くした。
2202月夜にコンクリート、錆だらけの柵のなかで、男の臙脂色(えんじいろ)のスーツが一層、妖しさを醸し出す。
近江連合直参鬼仁会 会長、西谷誉。
「真島くんは、まだかのぅ〜」
西谷は煙草を消しながら、ソワソワと待ち人の名前を呼ぶ。
といっても約束などはしておらず、勝手に待ち伏せているだけであるのだが。
アパートへ続く唯一の路地に人影が現れ、西谷はそのシルエットを確認するや否や階段を駆け降りる。
「待っとったでぇ、真島くん!」
タキシード姿で左眼には眼帯、長髪を一つに結んでいる顔色の悪い男が顔を上げる。西谷の姿を見るなり、名前を呼ばれた男はさらに顔色を悪くした。
そらかみ よしえ
DOODLEHQ。ほぼ西谷くん。アニメ3期見終わった落描き。
めちゃくちゃカッコイイよノヤっさん!どちゃくそ可愛いよノヤっさん!!!という気持ち。
キャップもコーチもマネジもみんなエモいぜ…! 8