西谷
しおき
DONE前回アップから一年近く経ってて本当に申し訳ないです。豪華絢爛お食事会を終えて、旭さんいよいよ告白の決意…?
今回もオリキャラで西谷の友人が出ます。
大人にしあず(8)「凄かったなぁ・・・」
「なんかもう怖かった・・・」
想像以上に豪華絢爛を極めたランチタイムを終え、2人は再びデッキに戻る。辺りはもうすっかり薄暗くなっていた。
「なんていうの、お金の使い方?糸目を付けないってああいう感じなのかな」
「食べきることはあんま考えてないっつうか、ついでに俺らみたいのに振る舞ったりするのも一興って感じっすね。まぁそれにしてもあの2人は凄かったな」
「富裕層ならでは、ってやつかぁ」
次々運ばれてくる料理を端からどうぞ良ければと勧められたが、2人は結局自分達の注文した料理以外は手を付けず、ワインを1杯ずつお相伴にあずかる形でお開きとさせてもらった。
「・・・ふふっ」
「旭さん?」
「西谷、変わったな。あんな饒舌に女の人と喋れるなんて」
4056「なんかもう怖かった・・・」
想像以上に豪華絢爛を極めたランチタイムを終え、2人は再びデッキに戻る。辺りはもうすっかり薄暗くなっていた。
「なんていうの、お金の使い方?糸目を付けないってああいう感じなのかな」
「食べきることはあんま考えてないっつうか、ついでに俺らみたいのに振る舞ったりするのも一興って感じっすね。まぁそれにしてもあの2人は凄かったな」
「富裕層ならでは、ってやつかぁ」
次々運ばれてくる料理を端からどうぞ良ければと勧められたが、2人は結局自分達の注文した料理以外は手を付けず、ワインを1杯ずつお相伴にあずかる形でお開きとさせてもらった。
「・・・ふふっ」
「旭さん?」
「西谷、変わったな。あんな饒舌に女の人と喋れるなんて」
ひえたぴたぴた
MENU23年10月15日【RTS!!40】のお品書きです。東4ホール タ06a/こたつでアイス
*新刊(小説)1冊、概刊(漫画)2冊
*どれも西谷×東峰です。
通販は下記BOOTHのページにて、【10月15日(日) 20時頃】より受付開始予定です。
https://3kan4on-5ri6tyu.booth.pm/
※お品書きの記載金額はイベント価格です。
ひえたぴたぴた
INFO23/10/15に開催されるRTS!!40にて頒布予定のにしあず本?のサンプルです。【タ06a】こたつでアイス(ひえたぴた)
『ひいらぎとリコーダー』
高校1年生の西谷が子供の頃の不思議な出来事を東峰に聞かせる話。
小説、挿し絵2点を含めた本文16ページ
表紙はデジオフ、本文はセルフコピー
頒布価格:300円
残部は事後通販を予定しています。 3
itnk21
DONE最後まで読んでいただき本当にありがとうございますッ‼︎✨ずっと描きたかった東西侑の3P本をこのたび発行できて感無量でございます!
春高稲荷崎戦あとの話で、この後試合があるからってことで西谷くんは即断即決だった訳ですが、3Pともなると気持ちの変化とか描写が難しいですね!最後、旭さん侑も上着脱いでいたのに西谷だけ脱いでないのは、西谷の可愛い体をこれ以上侑に晒してなるものかという硬い意思です🤣
Ryugoku_72
TRAININGもしも真西(真島×西谷)が高校生で、同学年だったら。のif小説②舞台がバブル期ではなく、現代の設定なので二人共スマートフォンを持ってます(笑)
もしも真西が高校生で、同学年だったら②夏休みに入って一週間が経った。
西谷からは、何の連絡もない。
つまり特に何もやることはなく、予定もない。
何となく学校から与えられた課題に手を出してみたり、昼寝をしたり、何冊か持っている漫画本を読んだり、ダラダラとして時間を過ごしてみている。
折角の長期休暇だからと、集まり馬鹿をやれる友人も真島には西谷以外に居ない。しかし、それを真島は寂しいとは感じていない。
クーラーが吐き出す冷気を浴びながら、自室のベッドに寝転び、何度も読み返している漫画本に目を通していたが、さすがに同じ内容を読み返すのにも飽きてきた。
退屈さを感じ、気分転換も兼ねて、真島は近場のコンビニまで足を運ぶことを選んだ。
自宅から外に出ると、当然だが暑い。ジリジリと肌が焼けるような直射日光。
2865西谷からは、何の連絡もない。
つまり特に何もやることはなく、予定もない。
何となく学校から与えられた課題に手を出してみたり、昼寝をしたり、何冊か持っている漫画本を読んだり、ダラダラとして時間を過ごしてみている。
折角の長期休暇だからと、集まり馬鹿をやれる友人も真島には西谷以外に居ない。しかし、それを真島は寂しいとは感じていない。
クーラーが吐き出す冷気を浴びながら、自室のベッドに寝転び、何度も読み返している漫画本に目を通していたが、さすがに同じ内容を読み返すのにも飽きてきた。
退屈さを感じ、気分転換も兼ねて、真島は近場のコンビニまで足を運ぶことを選んだ。
自宅から外に出ると、当然だが暑い。ジリジリと肌が焼けるような直射日光。
Ryugoku_72
TRAININGもしも真西(真島×西谷)が高校生で、同学年だったら。のif小説。もしも真西が高校生で、同学年だったら①もうすぐ夏休みに入る。
放課後。グランドで部活動に励む生徒達の声や、吹奏楽部の練習などの音を耳にしながら、真島はクーラーも扇風機も無い全ての窓が開け放しになっている他の人間は誰一人も居ない教室で、自身の席に座り、机の上に置いた鞄をクッション代わりにして、夏の暑さを感じながらも、顔を伏せて休んでいた。
本来なら学校が終われば真っ直ぐに帰宅し、真っ先にクーラーが備え付けらている自室に閉じ籠もり、クーラーを効かせた部屋のベットの上に寝転がりながら、勝手気ままな時間を過ごしたい。
だが、今の真島には、それが出来ない理由がある。
額に浮かぶ汗が静かに音もなく肌を伝い、じんわりとクッション代わりの鞄に染み込むのが判った。
3405放課後。グランドで部活動に励む生徒達の声や、吹奏楽部の練習などの音を耳にしながら、真島はクーラーも扇風機も無い全ての窓が開け放しになっている他の人間は誰一人も居ない教室で、自身の席に座り、机の上に置いた鞄をクッション代わりにして、夏の暑さを感じながらも、顔を伏せて休んでいた。
本来なら学校が終われば真っ直ぐに帰宅し、真っ先にクーラーが備え付けらている自室に閉じ籠もり、クーラーを効かせた部屋のベットの上に寝転がりながら、勝手気ままな時間を過ごしたい。
だが、今の真島には、それが出来ない理由がある。
額に浮かぶ汗が静かに音もなく肌を伝い、じんわりとクッション代わりの鞄に染み込むのが判った。
ひえたぴたぴた
DONEにしあずウィークありがとうございました!!旭さん専門1年生、西谷3年生の世界線の2人。
診断メーカー「この台詞を使って1コマ漫画を描く!」のお題をお借りしています。
全然1コマで終わらなかった。
お題の台詞は最後のページにあります。 8
miyajima_rgtk
MOURNING西谷+真島△ワンクッション【ボディピアス、スプリットタン、人体改造描写あり。ド捏造、閲覧自己責任夜露死苦】
フォロワーさんがスプタンの西谷の幻覚見ててお便乗して書きました。スプタン、だいすき。 5197
小栗ビュン
DOODLEお題「本当は怖いんだ」二月二十日卒業まであと少し。
先日の雪は、自由登校の期間には引越しの準備を手間を取らされた。専門学校へ入学して、一人暮らしをする準備をしている。
この期間、誰とも会わなかったわけでもなくて、勿論西谷とは会っていたし、大地やスガ、清水とも会ったりした。体育館に覗きにも行ったし、引退してからもジャージを少しだけ着た。こうして自分が移り変わっていく日々に、雪の日は思い返させるのだった。
これでいいのだろうか。
本当はもっと、西谷と過ごす時間があるべきなのでは無いか。
更に考えは進んでいく。
東京へ発った後、西谷は高校生活をスポーツで過ごし、そして可愛い彼女を見つけたりして、俺との日々は次第に薄くなっていくのでは無いかと思えて来るのだった。しんしんと積もる雪は、そんな考えの静かな蓄積に思えたものだった。
1802先日の雪は、自由登校の期間には引越しの準備を手間を取らされた。専門学校へ入学して、一人暮らしをする準備をしている。
この期間、誰とも会わなかったわけでもなくて、勿論西谷とは会っていたし、大地やスガ、清水とも会ったりした。体育館に覗きにも行ったし、引退してからもジャージを少しだけ着た。こうして自分が移り変わっていく日々に、雪の日は思い返させるのだった。
これでいいのだろうか。
本当はもっと、西谷と過ごす時間があるべきなのでは無いか。
更に考えは進んでいく。
東京へ発った後、西谷は高校生活をスポーツで過ごし、そして可愛い彼女を見つけたりして、俺との日々は次第に薄くなっていくのでは無いかと思えて来るのだった。しんしんと積もる雪は、そんな考えの静かな蓄積に思えたものだった。
小栗ビュン
DONE東西真ん中バースデー!!大人時代からさらに十年後の東峰旭とモブ女子の会話。
十年後のバースデー「東峰さん、お疲れ様でした。」
春の新作の発表を無事に終えることができて、そのお披露目ショウが終わった会場でただ立ち尽くしていた時だった。後輩の女子社員から労いの言葉を貰い、ふと我にかえる。
「ありがとう、細かいところも手伝ってもらえて、本当に助かった。」
いつの間にか後輩が出来て、追い抜かれたりする焦りも感じて、あっという間の十年間だった。ヘーゼルナッツのような色の柔らかい髪が、微笑んだ際に揺れた。
「お疲れ様でした、先輩。」
「ありがとう。」
それからちらほらと後輩がやってくる。片付けを手伝ってくれる事務所の後輩達を見ていると、つい最近まで一緒にコートの中にいたあいつらを思い出す。あの時から、倍の年齢を生きている。三十代はあっという間だなんて言うけれど、全くその通りだった。俺は最初に入ったデザイン事務所に籍を置きながら、フリーの仕事も手がけて生きている。アパレルデザイナーだけあって、皆個性的な服で働いている姿を見ると、あの二色で統一されたユニフォームを着た排球男児が恋しくなるのは何故だろう。大きな仕事を終えた日に限って、何故懐かしむ感情が強くなるのだろう。
2554春の新作の発表を無事に終えることができて、そのお披露目ショウが終わった会場でただ立ち尽くしていた時だった。後輩の女子社員から労いの言葉を貰い、ふと我にかえる。
「ありがとう、細かいところも手伝ってもらえて、本当に助かった。」
いつの間にか後輩が出来て、追い抜かれたりする焦りも感じて、あっという間の十年間だった。ヘーゼルナッツのような色の柔らかい髪が、微笑んだ際に揺れた。
「お疲れ様でした、先輩。」
「ありがとう。」
それからちらほらと後輩がやってくる。片付けを手伝ってくれる事務所の後輩達を見ていると、つい最近まで一緒にコートの中にいたあいつらを思い出す。あの時から、倍の年齢を生きている。三十代はあっという間だなんて言うけれど、全くその通りだった。俺は最初に入ったデザイン事務所に籍を置きながら、フリーの仕事も手がけて生きている。アパレルデザイナーだけあって、皆個性的な服で働いている姿を見ると、あの二色で統一されたユニフォームを着た排球男児が恋しくなるのは何故だろう。大きな仕事を終えた日に限って、何故懐かしむ感情が強くなるのだろう。
小栗ビュン
DOODLEセクピスパロ設定。水底のカタルシス部活の終わりに、西谷の誕生日が近いという話になって、例のアイスを奢るか、昼飯を奢るか、どうするかなんて話で少し盛りあがった。本人は多分遠慮してアイスでいいと言っていたのだろうが、照れながらもとても嬉しそうにしている顔は自然で可愛いものだった。嬉しいことに、素直に喜べるやつは、きっとどこでも可愛がられる。素直で、正直で、率直な言葉を出せる西谷は、どこまでも真っ直ぐなんだなと思った。
でも、それは一般的な西谷の印象であり、もしかしたら、西谷がそう意識して育ててきた部分かもしれない。
そしてその逆の、人に言えないことや、隠し事で渦巻く体内かもしれない。誰かが寝ている隙にマーキング紛いのことをするような。それを知られたくないという気持ちを持っていたりするような。西谷にも、もう少しドロっとしたものがあるのかもしれない。
8395でも、それは一般的な西谷の印象であり、もしかしたら、西谷がそう意識して育ててきた部分かもしれない。
そしてその逆の、人に言えないことや、隠し事で渦巻く体内かもしれない。誰かが寝ている隙にマーキング紛いのことをするような。それを知られたくないという気持ちを持っていたりするような。西谷にも、もう少しドロっとしたものがあるのかもしれない。
小栗ビュン
DOODLEセクピスパロ設定東西。終わりか続くかは未定です。
水底のカタルシス多分、俺はもう死ぬんだろうなって。
気を失っても、とにかく寒くて、寒くて、心臓が震えているのを感じている。心臓の震えが全身を揺らしていく。出来ていない呼吸が更に上手く出来ずにいるうちに、体が困って悲鳴を上げ始める。そして直ぐに、混濁状態になって震える元気すらなくなる。
この瞬間、死ぬんだろなって思うんだ。
今も。
冷えきって、涙とか多分外に出てしまっている。
そのまま死ぬなら、一度だけでいいから、好きな人とか欲しかったなって思うんだ。中学生みたいな思考だけど、一度ぐらいは誰かを好きになって、結ばれて、自分の両親のような親になりたかった。高校生からそんなこと考えるなんて、少し変でしょう。それでも、この世界はそれが当たり前なんだ。繁殖することが義務みたいなものだから。それなら、好きになった人と、家族になりたかった。
8443気を失っても、とにかく寒くて、寒くて、心臓が震えているのを感じている。心臓の震えが全身を揺らしていく。出来ていない呼吸が更に上手く出来ずにいるうちに、体が困って悲鳴を上げ始める。そして直ぐに、混濁状態になって震える元気すらなくなる。
この瞬間、死ぬんだろなって思うんだ。
今も。
冷えきって、涙とか多分外に出てしまっている。
そのまま死ぬなら、一度だけでいいから、好きな人とか欲しかったなって思うんだ。中学生みたいな思考だけど、一度ぐらいは誰かを好きになって、結ばれて、自分の両親のような親になりたかった。高校生からそんなこと考えるなんて、少し変でしょう。それでも、この世界はそれが当たり前なんだ。繁殖することが義務みたいなものだから。それなら、好きになった人と、家族になりたかった。
小栗ビュン
DONE6話中6話目。東峰旭編。海獣のバラード~その果て~腕の中にいたあたたかい体温。西谷のものとはまた違って、肌の質感も大きも何もかもが違った。俺の子どもの頃とまったく同じ顔をして、俺の顔を楽しそうに触る。まるで父親にさせてくれたような錯覚を与えてくれる。
自分の手から離れていって、本当の父親と母親の元へ戻って行ったところを見て、自分の気持ちが収まるのもまた改めて知った気がした。
あの親子には、あの親子の時の流れがあって、覚悟があって、切望した後にある幸福があった。それはたとえ人ではなくても、人であっても、誰にも重ならないオンリーワンのものでしかない。俺と西谷では得られないものだし、俺と西谷が求めるものとはまた違ったものだと勝手に感じたものだった。
生まれてきた体は、本来の機能を働かせるために生きようとする。けれど、自分を受け止めて繋いでくれる相手の体は、必ず互いの本来の機能を求め合うとも限らない。だから俺達は、惹かれあった。相手が、自分達だったからこうなった。睡眠欲も食欲も、性欲もともに満たそうとする相手だ。
8851自分の手から離れていって、本当の父親と母親の元へ戻って行ったところを見て、自分の気持ちが収まるのもまた改めて知った気がした。
あの親子には、あの親子の時の流れがあって、覚悟があって、切望した後にある幸福があった。それはたとえ人ではなくても、人であっても、誰にも重ならないオンリーワンのものでしかない。俺と西谷では得られないものだし、俺と西谷が求めるものとはまた違ったものだと勝手に感じたものだった。
生まれてきた体は、本来の機能を働かせるために生きようとする。けれど、自分を受け止めて繋いでくれる相手の体は、必ず互いの本来の機能を求め合うとも限らない。だから俺達は、惹かれあった。相手が、自分達だったからこうなった。睡眠欲も食欲も、性欲もともに満たそうとする相手だ。
小栗ビュン
DONE6話中5話目。西谷夕編。海獣のバラード~この果て~旭さんは大きな仕事を任されたり、小さな仕事で苦戦したり、時々ぼんやりしながら一生懸命働いていた。その時々というのは、多分自分達と同じ顔をした、あの親子のことを思っているんだろう。それは俺も同じで、この一年でふたつの国をゆっくり回ったけれど、海を見かける度にあの親子や先輩と同じ顔をしたふたりを思い出した。
あの旅は、旭さんとの生活を変えた大事件だった。結局誰にもあの旅のことは話していない。しばらくは、旭さん自身も俺もあの親子の話をすることを控えていたような気がする。信じているけれど、その後がどうなったのか、やはり心の底で怯えていたんだろうと思う。
「元気かな」って呟いて、「きっとめっちゃ育ってますよ」とか話したり、「早く夏になるといいね」って言って自分達と同じ顔をした海獣達を信じることにおさまった。
9312あの旅は、旭さんとの生活を変えた大事件だった。結局誰にもあの旅のことは話していない。しばらくは、旭さん自身も俺もあの親子の話をすることを控えていたような気がする。信じているけれど、その後がどうなったのか、やはり心の底で怯えていたんだろうと思う。
「元気かな」って呟いて、「きっとめっちゃ育ってますよ」とか話したり、「早く夏になるといいね」って言って自分達と同じ顔をした海獣達を信じることにおさまった。
小栗ビュン
DONE6話中4話目。シャチアサヒ編。海獣のバラード~最果て~人の子のユウに海の進み方と目的地を教えてもらって、ダイチとスガと共に慣れ親しんだ海を離れた。北の海は沢山の漁師がいるから、それらに見つからないように、すり抜けるようにして移動する。網だとかにかかっても嫌だし、銛で突かれても死にはしないけど、痛いのは嫌だもんな。
本当にユウと合流出来るのか不安だった。ダイチとスガがついてきてくれたことで、進むにつれてその不安はだいぶ減っていったけれど、合流できたそこでまさか「旭さん」もいるとは思わなかった。本当に俺と同じ顔をしているんだなって思ったし、海の中からでもユウが「旭さん」に大事にされているのは分かったから、とりあえず引っ込んだんだよね。
失恋とはまた違うけど、やっぱりあの子を食っておけばよかったかなとも思ったし、そしたら「旭さん」は俺を恨むだろうし、俺と俺で争うことになるかもね。そういうのは、好きじゃない。争うとか、奪うとか、やっぱりいいことには繋がらないよね。「旭さん」といるあの子の顔を見たら、やっぱり納得出来たし。だからその夜は大人しくダイチとスガと休むことにしたんだ。
8674本当にユウと合流出来るのか不安だった。ダイチとスガがついてきてくれたことで、進むにつれてその不安はだいぶ減っていったけれど、合流できたそこでまさか「旭さん」もいるとは思わなかった。本当に俺と同じ顔をしているんだなって思ったし、海の中からでもユウが「旭さん」に大事にされているのは分かったから、とりあえず引っ込んだんだよね。
失恋とはまた違うけど、やっぱりあの子を食っておけばよかったかなとも思ったし、そしたら「旭さん」は俺を恨むだろうし、俺と俺で争うことになるかもね。そういうのは、好きじゃない。争うとか、奪うとか、やっぱりいいことには繋がらないよね。「旭さん」といるあの子の顔を見たら、やっぱり納得出来たし。だからその夜は大人しくダイチとスガと休むことにしたんだ。
小栗ビュン
DONE6話中2話目。シャチアサヒ編。海獣のバラード~大海獣~ダイチとスガが居てくれれば、寂しくはない。
けれど、自分の半分が見つからないままでいて落ち着かない。それが流れついて出会った、ユウだったのもわかっている。
出会ったのが、もう何年前だったかは忘れたよ。
でも、出会ったその時のことは、その日のことは忘れない。
忘れられない。
忘れてしまったら、俺は自分の半分を失ったまま、きっとただ生きるだけだ。
連日変な天気が続いて、波も気持ち悪い動きをしていたある日。寒流と暖流がめちゃくちゃになって、普段は見ない魚や生き物を見かけた日だった。秋刀魚が酔っ払って変な方向に泳いで行ったっけ。大抵は流れに任せて俺たちを素通りしていくんだけど、人魚は人魚同士、出会えたら挨拶もするわけで。「勝手に流れ着いてすんません!」て敬礼するみたいに背筋を伸ばして、俺達に挨拶をしたんだ。変な子だなって、でも可愛いなって思って、胸がくすぐったかった。恋をするのも、一瞬だった。
8653けれど、自分の半分が見つからないままでいて落ち着かない。それが流れついて出会った、ユウだったのもわかっている。
出会ったのが、もう何年前だったかは忘れたよ。
でも、出会ったその時のことは、その日のことは忘れない。
忘れられない。
忘れてしまったら、俺は自分の半分を失ったまま、きっとただ生きるだけだ。
連日変な天気が続いて、波も気持ち悪い動きをしていたある日。寒流と暖流がめちゃくちゃになって、普段は見ない魚や生き物を見かけた日だった。秋刀魚が酔っ払って変な方向に泳いで行ったっけ。大抵は流れに任せて俺たちを素通りしていくんだけど、人魚は人魚同士、出会えたら挨拶もするわけで。「勝手に流れ着いてすんません!」て敬礼するみたいに背筋を伸ばして、俺達に挨拶をしたんだ。変な子だなって、でも可愛いなって思って、胸がくすぐったかった。恋をするのも、一瞬だった。
小栗ビュン
DONE6話中1話目。西谷夕編。海獣のバラード~人の子~世界に同じ顔した人が三人いるという迷信は聞いたことがある。けれど、同じ顔をしたやつとなんて出会ったとこがない。会いたくもない。けれど、恋人と同じ顔した人なら少しだけ見てみたい。
「うちの旭さんの方がかっけぇだろ」って言ってやれるから。
そんなことを考えているうちに、それでは恋人に対して失礼なのかそうではないのか、わからなくなってきて陸路の移動中に眠ってしまっていた。なぜそんなことを考えていたのか。
この時点で、俺はもう、呼ばれていたのかもしれない。
西谷夕は今、北海道を縦断していた。
遡って昨日のこと。
「今度は北海道の先っぽに行ってきます。」
「マジか、締切が迫ってなかったら一緒に行ったんだけどなあ。」
久しぶりの国内の冒険に、心配性の彼氏が安心と悲しみを合わせた複雑な顔をしていた。旭さんは止めても無駄ということを知ってくれている。その上で、時々渡航するのに細心のチェックを俺にしてくれる。毎日の世界情勢が変わるのは肌で感じているし、そんな中で出会う人達との時間がダイレクトに教えてくれる。日本て小せえなってつくづく思うけれど、日本てやっぱ寝る場所にはいいよなって思ったりする。一番の寝床は、旭さんといるベッドだ。それに限る。
10610「うちの旭さんの方がかっけぇだろ」って言ってやれるから。
そんなことを考えているうちに、それでは恋人に対して失礼なのかそうではないのか、わからなくなってきて陸路の移動中に眠ってしまっていた。なぜそんなことを考えていたのか。
この時点で、俺はもう、呼ばれていたのかもしれない。
西谷夕は今、北海道を縦断していた。
遡って昨日のこと。
「今度は北海道の先っぽに行ってきます。」
「マジか、締切が迫ってなかったら一緒に行ったんだけどなあ。」
久しぶりの国内の冒険に、心配性の彼氏が安心と悲しみを合わせた複雑な顔をしていた。旭さんは止めても無駄ということを知ってくれている。その上で、時々渡航するのに細心のチェックを俺にしてくれる。毎日の世界情勢が変わるのは肌で感じているし、そんな中で出会う人達との時間がダイレクトに教えてくれる。日本て小せえなってつくづく思うけれど、日本てやっぱ寝る場所にはいいよなって思ったりする。一番の寝床は、旭さんといるベッドだ。それに限る。
しおき
DONE両想いなのにすれ違ったまま大人になってしまった西谷と東峰の話原作が完結したのでゆっくりじっくり進めていこうと思います
※旭さんはやっちゃんと東京で仲良し
大人にしあず(2) 自宅へ戻ったあとの習慣はいつも決めている。
窓を開け、簡単なコーヒーを入れ、私用パソコンでメールチェックする。
一通り目を通したら、軽くシャワーを浴びてベッドに入る。
一人暮らしが長くなった東峰なりの、自己管理のためのルーティンだ。
「あぁ、・・・涼しい」
窓から吹き込む風は、すっかり秋の気配に変わった。
ほどよく冷えた空気を胸いっぱい吸った後、やかんに火を入れる。
『西谷さんが好きなんでしょ』
ぼわ、と音を立てて立ち上がるガス火と共に、先ほどの言葉がよみがえる。
「・・・簡単に言わないでくれよな・・・」
人前で見せない苦々しい表情を浮かべつつ、お湯が沸くまでの間にパソコンを立ち上げるため、モニターの主電源に指を伸ばした。
3396窓を開け、簡単なコーヒーを入れ、私用パソコンでメールチェックする。
一通り目を通したら、軽くシャワーを浴びてベッドに入る。
一人暮らしが長くなった東峰なりの、自己管理のためのルーティンだ。
「あぁ、・・・涼しい」
窓から吹き込む風は、すっかり秋の気配に変わった。
ほどよく冷えた空気を胸いっぱい吸った後、やかんに火を入れる。
『西谷さんが好きなんでしょ』
ぼわ、と音を立てて立ち上がるガス火と共に、先ほどの言葉がよみがえる。
「・・・簡単に言わないでくれよな・・・」
人前で見せない苦々しい表情を浮かべつつ、お湯が沸くまでの間にパソコンを立ち上げるため、モニターの主電源に指を伸ばした。
しおき
DONE両想いなのにすれ違ったまま大人になってしまった西谷と東峰の話原作が完結したのでゆっくりじっくり進めていこうと思います
べったーに以前上げたものを加筆修正しています
※専門学校時代の捏造後輩(男女)が出ます
※旭さんの東京行った後の経歴は想像です
大人にしあず(1)フォン。
暗闇に響く、小さな通知音。
「・・・ん、ぅ」
頭上のスマホへ手を伸ばす。
午前5時36分を示したホーム画面に目がくらんで、東峰は思わず顔をしかめた。
送り主は予想が付く。通知画面をタップした瞬間、群青色とオレンジの混ざった星空が画面いっぱいに広がった。
『トルコです!』
たった6文字のメッセージと、1枚の写真。
「・・・ははっ」
エネルギーの塊のようなショートメール。
何年経っても、何も変わっていない。
未だ慣れない眼をしぱしぱさせながら、とんとん、とゆっくり文字を入力する。
『キレイだな』
即ぽこんと返る笑顔のスタンプに、ほんの僅か、鼻の奥が痛くなった。
西谷の連絡はいつも突然で、突拍子もなくて、簡潔だ。
3338暗闇に響く、小さな通知音。
「・・・ん、ぅ」
頭上のスマホへ手を伸ばす。
午前5時36分を示したホーム画面に目がくらんで、東峰は思わず顔をしかめた。
送り主は予想が付く。通知画面をタップした瞬間、群青色とオレンジの混ざった星空が画面いっぱいに広がった。
『トルコです!』
たった6文字のメッセージと、1枚の写真。
「・・・ははっ」
エネルギーの塊のようなショートメール。
何年経っても、何も変わっていない。
未だ慣れない眼をしぱしぱさせながら、とんとん、とゆっくり文字を入力する。
『キレイだな』
即ぽこんと返る笑顔のスタンプに、ほんの僅か、鼻の奥が痛くなった。
西谷の連絡はいつも突然で、突拍子もなくて、簡潔だ。
バルサミコ
DONEお友達のお誕生日に好きなキャラ描いて差し上げたもの私も好きだけど今まで描いてなかったテニプリとハイキュー
及川さんよりも不二先輩の方が3っ年下だよねー
ちなみに私が好きなのは テニプリでは 忍足君か不二先輩
ハイキューは烏野みんな好きだけど たぶんツッキーと縁下、西谷くん?
他では梟谷のコンビが好きなのと 稲荷山の北さん!!白鳥沢の瀬見くん