鄧
罪深き珀雷
DONE新婚の頃の鄧艾さん夫婦思い違い庭に蝶が飛んでいる。それを止まらせるために手を伸ばす。
細い指先にそれが止まろうとしたが、あと少しのところで逃げてしまった。
「…済まない」
どうやら、歩み寄ってきていた夫…鄧艾に反応して蝶は逃げたようだ。
妻である彼女が首を横に振ると、まだ申し訳なさそうにしながら鄧艾は言う。
「これから少し、任務で家を空けることになる、それで、その…」
「大丈夫。頑張ってきて」
鄧艾が言い終える前に短く答えると、彼女はすてすてと何処かに去ってしまった。
「……嫌われて、いるのだろうか…」
渡そうと思っていた玉の腕飾りを懐にしまって、鄧艾は任務の支度をすることにした。
「妻に嫌われている。ですか」
幕舎の中で作戦会議をした後、上司である郭淮に妻の態度が冷たいことを相談した鄧艾。
1804細い指先にそれが止まろうとしたが、あと少しのところで逃げてしまった。
「…済まない」
どうやら、歩み寄ってきていた夫…鄧艾に反応して蝶は逃げたようだ。
妻である彼女が首を横に振ると、まだ申し訳なさそうにしながら鄧艾は言う。
「これから少し、任務で家を空けることになる、それで、その…」
「大丈夫。頑張ってきて」
鄧艾が言い終える前に短く答えると、彼女はすてすてと何処かに去ってしまった。
「……嫌われて、いるのだろうか…」
渡そうと思っていた玉の腕飾りを懐にしまって、鄧艾は任務の支度をすることにした。
「妻に嫌われている。ですか」
幕舎の中で作戦会議をした後、上司である郭淮に妻の態度が冷たいことを相談した鄧艾。