青空
まめった
DOODLEコラボを見て、見た幻覚です。20数年前の在りし日の一枚。個人的にはクラトスさんは引率で言ったのではなく、ロイド君とジーニアスに招待されて行った、と思っています。ロイド君がここを選んだ理由は、この一枚があったから。
背景描けないので謎の青空でごまかしました。
色塗る予定でなかったので、色々ご容赦ください。
satuki3nd1
DOODLE【青空】登場人物
・萌〈もえ〉→大樹三つ編み(緑リボン)
・藍〈あい〉→大樹三つ編み
・桜〈さくら〉→桜ヘアの少女
・演奏団4人
・音〈おと〉ミミズク(ギター)(エレキギター)
・響〈ひびき〉草原モヒカン(ドラム)
・紺〈こん〉書庫ロング(笛)
・天音〈あまね〉ホイップ(ベースハープ)
・踊り子
・彩羽〈いろは〉花冠ロング
・夜恵〈やえ〉刈り上げロング三つ編み 1704
はづき@
DOODLE出会ってあまり経ってない銀本危なっかしいデュフォーと止めはしないけど落とす気はないゼオン
(ツイッタでは青空に墜落になってるけど誤字です…晴天、が正解)
晴天に墜落(銀本)ゼオンは降り立った地面から、顔を上げた。
(ああ、また)
己の魔本の気配を辿って来てみれば、持ち主は民家の屋根程の高さがある塀の上を歩いている。
足元を全く見ていないのに、靴の幅とそう変わらぬ厚みの上を進む姿に躊躇いは微塵も見えない。
(本を持ち歩くようになっただけマシか)
俯くのはもう飽きたと、デュフォーは言った。だからか奴は足元を見ない。危険を見ない。認識してはいるのだろうが、行動を伴わないなら見ていないも同然だ。
だから足を踏み外してバランスを崩す。
(よくもまぁ飽きもせず)
青空に投げ出されるデュフォーの身体。
塀を掴む素振りもなく、助けを求める素振りもなく、本を胸に抱えて落ちていく。
本を持ち歩け、手放すな。という言いつけを守って落ちる。落としはしないが。
568(ああ、また)
己の魔本の気配を辿って来てみれば、持ち主は民家の屋根程の高さがある塀の上を歩いている。
足元を全く見ていないのに、靴の幅とそう変わらぬ厚みの上を進む姿に躊躇いは微塵も見えない。
(本を持ち歩くようになっただけマシか)
俯くのはもう飽きたと、デュフォーは言った。だからか奴は足元を見ない。危険を見ない。認識してはいるのだろうが、行動を伴わないなら見ていないも同然だ。
だから足を踏み外してバランスを崩す。
(よくもまぁ飽きもせず)
青空に投げ出されるデュフォーの身体。
塀を掴む素振りもなく、助けを求める素振りもなく、本を胸に抱えて落ちていく。
本を持ち歩け、手放すな。という言いつけを守って落ちる。落としはしないが。
relax_8
DONE今年のエッジ誕、拙エジクロ本の描いていただいた表紙と対になっております!というお知らせ…報告…? 見て見て!って気持ち…☺️クロウ兄さんは無の灰色から色づいていく感じを表現したかったので背景は白にしてもらったんですが、エッジさんは背景に青空を、且つ、色塗りを鮮やかにしました。「太陽のような男」が太陽だと思う男なので…
こういうのずっとやりたかったので勝手ながらやっちゃいました!☺️
mochikinakoro
DONE青空を見ていたらカゲプロを思い出して、微妙に設定をお借りして書きました。ちゃんとハッピーエンドです。
「鍾離! 帰ろうよー」
わざわざ隣のクラスから駆けてきたと思えば要件がそれか。だが、それを振り払えない自分も自分だ。
「駅から少し歩くけどね、新しいアイスのお店ができたんだって。一緒に行こうよ!」
「そういったものは空や蛍と行ったほうが良いだろう」
「ボクは君と行きたいんだよ。まあ、君が行きたくないなら、空と蛍に頼んで一緒に行ってもらうけどさあ」
拗ねたような、しょげたような。俺はこいつのこういう顔に弱い。それに、最初に俺が候補に上がるのも満更ではない。
鞄を持ち、席を立つと目の前の彼はキョトンと首を傾げる。
「帰るの?」
「お前が行こうと行ったんだろ、ウェンティ」
パアッと顔を綻ばせる。まあ、この顔が見られるなら悪くない。
7859わざわざ隣のクラスから駆けてきたと思えば要件がそれか。だが、それを振り払えない自分も自分だ。
「駅から少し歩くけどね、新しいアイスのお店ができたんだって。一緒に行こうよ!」
「そういったものは空や蛍と行ったほうが良いだろう」
「ボクは君と行きたいんだよ。まあ、君が行きたくないなら、空と蛍に頼んで一緒に行ってもらうけどさあ」
拗ねたような、しょげたような。俺はこいつのこういう顔に弱い。それに、最初に俺が候補に上がるのも満更ではない。
鞄を持ち、席を立つと目の前の彼はキョトンと首を傾げる。
「帰るの?」
「お前が行こうと行ったんだろ、ウェンティ」
パアッと顔を綻ばせる。まあ、この顔が見られるなら悪くない。
ともらす@お仕事募集中
DONEアイコンに使えるようなイラストが欲しいなーと思って描きました!2023年の誕生日イラストが出来上がるまで使っていました☺振り向いた角度など、結構気に入ってます💫【担当】
ラフ、線画、彩色、仕上げ
【作業時間】4時間59分
【使用ソフト】ibisPaint
【公開日】2022年7月17日
私、ともらすのプロフィール画像用のイラストです。
【メイキング動画】https://youtu.be/Lp_2ATEsM38 2
oki_tennpa
CAN’T MAKE室生犀星『蜜のあわれ』パロをティカクロで書こうとしたんだろうなぁ……………蜜のあわれは良い小説なので読んでください!!!!!青空文庫で読めます。
原作は小説家のおじさまと金魚の女の子がお喋りしたり庭作ったりしてます。ゆうれいもいる。
音楽家のおじさまのラスティカ×金魚の少女のクロエになる予定だった。
ぴち、ぴち、と僕の身体の上で跳ねている赤い小さなお嬢さんには魔法をひとつ。
「わっ。もう、急に魔法を解いたら危ないよ」
すこしむくれた彼──彼女は僕の大切な弟子で今日はかわいらしい魚の少女なんです。
僕?僕は……音楽家のおじ様でしょうか。
それは昨日の夜のことでした。
いえ、昼かもしれませんね。
僕は日がすっかり昇ってからいつもクロエに起こしてもらうので、朝ではないことは確かです。
よく晴れていて日差しが暖かな日でしたから、中庭でモーニングティーを飲もうとした僕はキッチンへ向かいます。
ネロに焼きたてのパンを貰おうとしたのですが、彼は談話室にいるとブラッドリーに言われたのでありがとうとお礼を言いました。
談話室ではネロとミチル、それからリケと賢者様がお茶会をしていたので僕も混ぜて貰ったんです。
1216「わっ。もう、急に魔法を解いたら危ないよ」
すこしむくれた彼──彼女は僕の大切な弟子で今日はかわいらしい魚の少女なんです。
僕?僕は……音楽家のおじ様でしょうか。
それは昨日の夜のことでした。
いえ、昼かもしれませんね。
僕は日がすっかり昇ってからいつもクロエに起こしてもらうので、朝ではないことは確かです。
よく晴れていて日差しが暖かな日でしたから、中庭でモーニングティーを飲もうとした僕はキッチンへ向かいます。
ネロに焼きたてのパンを貰おうとしたのですが、彼は談話室にいるとブラッドリーに言われたのでありがとうとお礼を言いました。
談話室ではネロとミチル、それからリケと賢者様がお茶会をしていたので僕も混ぜて貰ったんです。
enokido_
DOODLEパーティーチャット聞いてると足立さん、というか大塚さんの演技が屋台骨だなぁとつよく感じる。春日くんが年下然として振舞える相手がいるのも嬉しいんだな~。ワンカップはたまに買って青空飲酒をします。vataro3
PROGRESS作業経過残してたので備忘録がてらJust Another Dayのゲイブパート、本当は我々客席から見上げているんですけどアオリで描きたかったので……ここのポーズがとてもすき
背景は最初青空みたいになってたのを夜明けっぽいイメージで微調整
等身はやっぱりこのくらいが描きやすいなと思いつつ、186cmある人に全然見えなくて毎回うんうん唸っている 4
kmmr_ota
PROGRESSGWT / K暁 / エンディング後の話(書ききれるといいな)引用元:芥川龍之介(1927年).河童 青空文庫(https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/45761_39095.html)
チープ・スリル(仮題)- 6 蝉時雨が降っている。
日差しは背の高い新緑の木々に遮られて、木漏れ日だけが行く先々に落ちていた。暑い。肌が汗で湿り、こめかみを伝っていくのを腕で拭う。
KKは小川をたどる、より山の深くへと、源流へとさかのぼっていく。スニーカー越しの足元を濡らすせせらぎが、ひんやりと冷気を脚につたえていた。すべる足元を踏ん張って、山の奥へと割り入る。熊笹が風に揺れて、ときおり、ざざん、ざん、とこだました。
亡き祖父と駆けた夏の庭、あの裏山だ、とKKは思う。思いながらも足を止めない。ひたすらに、好奇心の赴くままに奥へ。苔むした岩陰をアマガエルが跳ねていた。ああ、あの池が近い、河童池だ。
そうだ、あの小説の――《僕は滑かな河童の背中にやつと指先がさはつたと思ふと、忽ち深い闇の中へまつ逆さまに転げ落ちました》――どこかに穴が、河童の国へつながる闇があるのだろうか。
3853日差しは背の高い新緑の木々に遮られて、木漏れ日だけが行く先々に落ちていた。暑い。肌が汗で湿り、こめかみを伝っていくのを腕で拭う。
KKは小川をたどる、より山の深くへと、源流へとさかのぼっていく。スニーカー越しの足元を濡らすせせらぎが、ひんやりと冷気を脚につたえていた。すべる足元を踏ん張って、山の奥へと割り入る。熊笹が風に揺れて、ときおり、ざざん、ざん、とこだました。
亡き祖父と駆けた夏の庭、あの裏山だ、とKKは思う。思いながらも足を止めない。ひたすらに、好奇心の赴くままに奥へ。苔むした岩陰をアマガエルが跳ねていた。ああ、あの池が近い、河童池だ。
そうだ、あの小説の――《僕は滑かな河童の背中にやつと指先がさはつたと思ふと、忽ち深い闇の中へまつ逆さまに転げ落ちました》――どこかに穴が、河童の国へつながる闇があるのだろうか。
おんじゃ@ojachanco
DONEどうも初投稿&初執筆でございます。以前投稿したのが完成しましたm(_ _)m
フィンに一目惚れの初恋をしてしまった主人公による苛烈で理不尽なドタバタハートフルラブコメ少女漫画風フィン主です。
※主人公の名前は「青空ツグミ」元ネタは漫画「あそびあそばせ」のあの子。
※ネタバレ、捏造、シナリオ改変、キャラ崩壊、稚拙な文面等々様々な問題がございますがそれでも宜しければお願いします。
路は短し、恋せよ少年 邂逅編ー感情の起伏が乏しい、無表情、お人形さんみたい
散々他人から言われてきたが自覚はしている、それはダアトに飛ばされナホビノとして戦っている今でも変わらない。
ーただ、成り行きで此処まで来た
どんな苦境や鬼門だってその一言ですべて乗り越えて、くぐり抜けてきた。最初は恐れていた悪魔も逆に自分に恐怖を覚えるようになる程だ
ー今日もやり過ごせるだろう、そう思っていたのに…
あの瞳の、あの輝きを見た瞬間。
芽生えた知らない感情に、心の臓を揺さぶられー
樹島を攫ったラフムを追うためダアト品川区を進み続ける僕と磯野上はアオガミが探知した気配を便りにコウナン四丁目方面へ向かうべく御楯橋を渡っていた、この辺りに悪魔はいない事を確認し、彼女と慎重に歩を進めていた。
14675散々他人から言われてきたが自覚はしている、それはダアトに飛ばされナホビノとして戦っている今でも変わらない。
ーただ、成り行きで此処まで来た
どんな苦境や鬼門だってその一言ですべて乗り越えて、くぐり抜けてきた。最初は恐れていた悪魔も逆に自分に恐怖を覚えるようになる程だ
ー今日もやり過ごせるだろう、そう思っていたのに…
あの瞳の、あの輝きを見た瞬間。
芽生えた知らない感情に、心の臓を揺さぶられー
樹島を攫ったラフムを追うためダアト品川区を進み続ける僕と磯野上はアオガミが探知した気配を便りにコウナン四丁目方面へ向かうべく御楯橋を渡っていた、この辺りに悪魔はいない事を確認し、彼女と慎重に歩を進めていた。
haya_u_know
DONEあばざんまい様企画に参加させていただきます。今はまだゆっくり再会の喜びを分かち合えてないヒュンアバですが
いろいと落ち着いたあかつきには2人でぎゅぎゅっとしあってほしいなぁ
あったかい日がいいなあ優しい色のお花と透き通る青空がいいなぁっていうのをつめこみました。
8_sukejiro
DONE私的に泉鏡花の星あかりは、幽霊視点で描かれた作品だと考えています。最後、医学生を見た幽霊の意識は寝ている医学生自身へと視点変更します。それは取り憑いからじゃないかなと。青空文庫さんに「星あかり」「幼い頃の記憶」がございますので、そちらを読んでいただけると分かりやすいと思います。又、「かもめの本棚」さんの解釈が私の中でしっくり来たので参考にさせていただきました。是非、両方読んでみてください。
星アカリヲ浄化セヨ星アカリ
一章
――――
" もとより何故という理はないので、墓石の倒れたのを引摺寄せて、二ツばかり重ねて台にした。
その上に乗って、雨戸の引合せの上の方を、ガタガタ動かして見たが、開きそうにもない。雨戸の中は、相州西鎌倉乱橋の妙長寺という、法華宗の寺の、本堂に隣った八畳の、横に長い置床の附いた座敷で、向って左手に、葛籠、革鞄などを置いた際に、山科という医学生が、四六の借蚊帳を釣って寝て居るのである。"
――――
カラカラと音を立てたキャリーケースは、ある建物の前で止まった。
蒲田哲也は、そのビルを上から下まで舐めるように見渡し、満足そうに頷いた。
「うん、上等だな」
口元に弧を描き、目を輝かせた。
39686一章
――――
" もとより何故という理はないので、墓石の倒れたのを引摺寄せて、二ツばかり重ねて台にした。
その上に乗って、雨戸の引合せの上の方を、ガタガタ動かして見たが、開きそうにもない。雨戸の中は、相州西鎌倉乱橋の妙長寺という、法華宗の寺の、本堂に隣った八畳の、横に長い置床の附いた座敷で、向って左手に、葛籠、革鞄などを置いた際に、山科という医学生が、四六の借蚊帳を釣って寝て居るのである。"
――――
カラカラと音を立てたキャリーケースは、ある建物の前で止まった。
蒲田哲也は、そのビルを上から下まで舐めるように見渡し、満足そうに頷いた。
「うん、上等だな」
口元に弧を描き、目を輝かせた。
yorutama
DONEノボリさん!!まさかの登場だったよね……
記憶も無いしクダリさんやシャンデラと離れ離れは辛すぎるけど、青空の下で力強く生きていて、人間味のある表情を見せてくれるノボリさんにグッと来ました……
主人公の良い相談相手になって欲しい。
やっぱりFallなのかなぁ…
zuruzuru_brain
DONE⚠︎イマ晴めっちゃ細かいところまで再現していただいている…( ᵕ̩̩ㅅᵕ̩̩ )感謝…
写真だとわかりにくいのですがベタのところが透けます。晴れの日に青空に透かして写真撮りたいね(3/18追記: 撮ったので一番下に追加しました)
春コミへ持って行きますわよ 4
mi0_0ya
MEMO本編軸:青空にまつわる話(ドラ→ロナ) 青空を見た事はある。
私はお祖父様やお父様とは違うので陽に当たれば死ぬけれど、逆に言えば陽に当たり続けなければ良いだけのこと。室内や日陰から太陽とは反対側の空を眺めるとか、やりようはあるのだ。反射光で火傷はするし、それが原因で死にもするが。
あとゲームに熱中しすぎて夜が明けていたのに気付かず、寝惚け頭で城のカーテンを開けてしまったこともある。あの時は視界一面に飛び込んできた青空に驚いて死んで、陽に焼かれてまた死んだ。ジョンが居なかったら危なかったよね。よりによって一番大きな窓のカーテン開けちゃったから。
そんな風に何度か視界に収めた昼の空だが、ぶっちゃけ「青いなぁ」と見たままの感想しか出てこなかった。あのお祖父様が珍しく柔らかい表情で良いものだよと言うから、もう少しこう、胸を打たれる何かがあるのではと密かに期待していたのだけれど。
2348私はお祖父様やお父様とは違うので陽に当たれば死ぬけれど、逆に言えば陽に当たり続けなければ良いだけのこと。室内や日陰から太陽とは反対側の空を眺めるとか、やりようはあるのだ。反射光で火傷はするし、それが原因で死にもするが。
あとゲームに熱中しすぎて夜が明けていたのに気付かず、寝惚け頭で城のカーテンを開けてしまったこともある。あの時は視界一面に飛び込んできた青空に驚いて死んで、陽に焼かれてまた死んだ。ジョンが居なかったら危なかったよね。よりによって一番大きな窓のカーテン開けちゃったから。
そんな風に何度か視界に収めた昼の空だが、ぶっちゃけ「青いなぁ」と見たままの感想しか出てこなかった。あのお祖父様が珍しく柔らかい表情で良いものだよと言うから、もう少しこう、胸を打たれる何かがあるのではと密かに期待していたのだけれど。
よあ👁🗨
DONE久々に青空文庫を読み回り、気に入ったものを参考に壊毒の短編を書きました。下記の作品を参考にさせて頂いております。
まれびと
室生犀星 「星より来れる者 『虫』」
陽炎の手引き
梶井基次郎 「Kの昇天ーー或はKの溺死」
欺けども愛
芥川龍之介 「悪魔」
報恩は果たされず
室生犀星 「蛾」
嫁入綺譚まれびと
星月夜、壊のところへ迷い込んできた一匹の生き物はただ一言毒蛾と名乗りそのまま家の隅に居座った。毒蛾は膨らんだ外套を脱ぐと丁寧に畳み、自分の隣にそっと置いた。その背には大きく分厚い一対の白い翅が生えていた。
毒蛾について何ひとつ明らかにならないまま昼と夜が繰り返された。
人のような、翅虫のような、朝靄のように物静かな生き物は何をするでもなく、ひがな日と月の光を浴びて過ごしていた。壊は何も問い質そうとはしなかった。いつしかこの謎めいた生き物を心から好ましく思うようになっていたのだ。
ふと毒蛾の背中に目をやれば柔げな翅が呼吸に合わせてなだらかに揺れ、時折ふるりと身震いしている。この翅を毟ってしまえば何処にも飛んで行けないのではないか。こうした昏い誘惑はしばしば壊の胸に飛来したが、その度自らの理性によって撃ち落とされていた。翅もまた壊の愛する毒蛾の一部であった。
7845星月夜、壊のところへ迷い込んできた一匹の生き物はただ一言毒蛾と名乗りそのまま家の隅に居座った。毒蛾は膨らんだ外套を脱ぐと丁寧に畳み、自分の隣にそっと置いた。その背には大きく分厚い一対の白い翅が生えていた。
毒蛾について何ひとつ明らかにならないまま昼と夜が繰り返された。
人のような、翅虫のような、朝靄のように物静かな生き物は何をするでもなく、ひがな日と月の光を浴びて過ごしていた。壊は何も問い質そうとはしなかった。いつしかこの謎めいた生き物を心から好ましく思うようになっていたのだ。
ふと毒蛾の背中に目をやれば柔げな翅が呼吸に合わせてなだらかに揺れ、時折ふるりと身震いしている。この翅を毟ってしまえば何処にも飛んで行けないのではないか。こうした昏い誘惑はしばしば壊の胸に飛来したが、その度自らの理性によって撃ち落とされていた。翅もまた壊の愛する毒蛾の一部であった。