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    なすずみ

    PAST果物、20歳以上で出会ったからめちゃくちゃいじらしい感じになってるけど、16歳くらいで出会ってたら檸がほんの一瞬殺すの躊躇ったのを蜜が見咎めて、腕を引っ掴んで刺殺させたりして、感情の処理してから動けるはずだったのを邪魔された檸がきっちりグーパンでお返ししたりして大変だったと思う

    これ(過去ツイ一部)
    ◯果物 十代で出会ってるパターン九九さえまだ教わっていないだろう幼さにも関わらず、泣くことにも飽きたような、大人びているというには憂と諦めを内包した目をしていた少年は、檸檬を前に瞬きをした。見るからに荒っぽそうな青年を見て、既に目の前で家族を殺された少年は確かに光を目に宿した。彼が拠り所にしている朧げな記憶と重なりでもしたのだろうか。甘えを含んだ希望とも、哀願とも異なるその表情は檸檬にとってイレギュラーで、コンマ数秒程度の僅かな躊躇いを生んだ。
    蜜柑は見逃さなかった。
    檸檬がほんの小さく息を飲み、すばやく唇を噛んで呼吸を整えようとした瞬間、蜜柑はその右腕を掴んで突き出させた。反応出来なかった檸檬の手に握られたナイフは加えられた力の向きに従って少年の心臓を貫き、的確に鼓動を止める。少年が崩れ落ちるより早く、檸檬はナイフから手を離し、腕を振り解く反動を利用して蜜柑の腹部を蹴り上げた。咳き込んだ蜜柑が受け身を取らなかったのがわざとなのかどうか知らないがそんなことはどうでもいい。身体を起こしたところへ歩み寄り、シャツの首元を捻り上げて頬に拳を打ち込んだ。このまま首を折ってやろうと思った。
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    月海 故

    DONE2022年3月27日発行の無配。
    植物研究者の無惨とカフェ店員の縁壱の話。
    キャラクター崩壊が顕著。なんでも許せる人向け。むざより未満。
    第3話は2025年3月16日【HARU COMIC CITY 34/日輪鬼譚 HARU2025】にて頒布予定。

    💝第1話、第2話共に冊子版の頒布が終了したため公開いたします。
    お手に取ってくださりありがとうございました。
    カフェ・ボタニカル 私の行きつけの喫茶店には、花を咲かせるように笑う店員がいる。
     だがその男、始終ニコニコとしているわけではなく、どちらかといえば仏頂面を見せていることの方が多い。ただ、目が合うと綻ぶように表情を和らげるし、問い掛けに答えればそれを満開にさせるのだ。
     人と触れ合うのが好きなのだろう、私とは違って。


     早春、新たな仕事に就くためこの地へ来た。
     職場近くにあるその店の外観を気に入って立ち寄ったのがきっかけだったが、出す料理もコーヒーもなかなかに美味い。
     それからもう三ヶ月ほど通い詰めているが、今は週に数回、食事や茶を楽しんでいる。

     件の店員は二十代半ばといったところだろうか。主な仕事は給仕。
     座席数はカウンターの他、テーブル席が十席ほどの店内だ、そこまで広くはない。給仕の男はそのテーブルの間をデカい図体で行ったり来たりする。
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