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    83

    オルト

    TRAINING83日目の時のネコチャンが見ているタイカケ(両片想い)いつも通り、お気に入りの場所でお昼寝をしようと思ってやってきたら、今日は先客が。ここのおうち? に住んでいる、タイガくん。と、カズオくん。木の下で向かい合って並んでる。
    「あ、あー……」
     口をパクパクさせたかと思ったら、きゅっと結んでしまうタイガくん。カズオくんは黙ってタイガくんが喋り出すのを待っているみたい。
     そう言えばタイガくん、この間「カズオに大事な話をするんだ」って教えてくれたわね。
    「お、れ……」
    「うん?」
    「……っ!」
     カズオくんが首を傾げると、タイガくんはまた口を噤んでしまった。あぁ、じれったい。きっとタイガくんは、カズオくんに「好き」って伝えたいのね。わかるわ。だって、いつもタイガくんがお話してくれているんだもの。
    「タイガきゅん、どうしたの? なにか、言いにくいこと?」
    「いや、その、なんつーか……」
    「タイガきゅんらしくないにゃあ」
     カズオくんは優しく笑って言った。確かに、その通り。でも、カズオくんはタイガくんをせかすわけでもなく、ただ黙って待っている。優しいのね。もしかして、タイガくんが何を言おうとしているのかわかってる?
    「俺、カズオが……」
    「おれっ 1130