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    DEAD OR ALIVE(angela)

    Sayu_2l

    DOODLEDEAD OR KISS(ピュアハイゼン添え)
     不意にキスを阻まれた。思いきり、大きな手のひらで口付けをキャンセルされてしまった。明らかな拒否のポーズに、カーヴェはつい硬直してしまう。今、何があった。アルハイゼンにキスを拒まれた。えっ、なんで。いい流れだったという自負のあるカーヴェは真正面から困惑していた。それ故にアルハイゼンの手のひらに口付けたまま、数秒間間抜けな彫刻になってしまっていた。
    「…………えー、あー……アルハイゼン?」
     名前を呼びかけてみても手は離れない。仕方なしにアルハイゼンの手をぺいっと払い除け、カーヴェは彼の顔を覗き込んだ。
    「……嫌だった?」
     カーヴェは自身のスキンシップ、愛撫がややしつこい自覚があった。それは彼の性格もあるし、アルハイゼンのせいでもある。アルハイゼンがなかなか反応を見せようとせず我慢するから、カーヴェはついやりすぎてしまうのだ。あと単純に触れ合うのが好きというところもある。それ故に一度閨を共にするとアルハイゼンの白い肌には赤い痕が点々と散らばることになるのだが、これまで文句を言われたことは(きちんと服で隠れる範囲に収めているからか)ない。文句を言わないということは許されている、受け入れられているということ。そう考え調子に乗ってきたのだが、まさか。カーヴェは僅かに眉尻を下げ、相変わらずの無愛想を見下ろした。
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