新任教師明智先生と前歴持ちの雨宮くんの話⑥近くのコンビニでお金を下ろしてから、ひとまず食パン、サラダ油、塩コショウ、マーガリン、ハム、卵を買って再び明智の家に戻るとようやく起きたらしい明智がベッドに腰かけていた。その手には荷物を取りに行く時に書いた書き置きの紙が握られている。扉が開く音に気づいて上げられた顔は、未だに寝起き満載の呆けた顔だった。

「……君、荷物それだけ……？」
「そんなわけないだろ。荷物はこっち。こんなに広げちゃってるのに気づかないのか？」

足元に置かれているボストンバッグを軽く蹴る。明智は
半開きの目のままそれを見下ろして『ああ、これか……』とぼんやりと呟いた。ボストンバッグとキャリーケース、通学用のカバンまで床に置いてあるのに気づかないとは、あれだけ寝ておいてまだ寝ぼけてるのかこいつ。

なんで俺は今こいつとこうしてるんだっけ
初対面の印象最悪だったはずなのに

大将たち以外の奴と食事が出来ることに驚いて
ちょくちょく会う約束をするようになって
あいつん家に呼ばれるようになって
何かの拍子に手と手が触れて　そのまま——

金のやり取りだけのはずなのに
あんたが俺の事壊れ物みたいに触れてくるから
かわいくて仕方がないって目で見てくるから
この関係を何と呼べばいいのかわからない




なんでこうなっちゃったんだっけ
どう見てもセフレですありがとうございました

僕より10cm以上デカい奴が過去の事で
ウジウジしてるのがどうにも我慢出来なくて
初対面の人を怒鳴りつける失態をかました割に
何故かいいひと認定されて

食事に誘ってみたらめっちゃ大食いで

続・逃げないで「先生は、わたしの胸がすきなの？」
突然言われ、土井は吹き出す。
「なんでそう思ったんだ？！」
「だってｴｯﾁのとき、ずっと触ってるから…」
「それはねぇ…」
君の心臓に触っている気がするから。とは言えず。
「…まあ、男の浪漫だから大目にみてくれないか？」
誤魔化されたことはわかる🌸。
この人はいつも隠し事ばかり。